日本では「丑」は「牛」年とされているが、東南アジアの各国では牛よりも「水牛」のほうが身近にいるため、水牛が当てられているなど、微妙な違いも!※写真はイメージです

 日常の気になる疑問を解決!十二支って世界共通なの?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q.十二支って世界共通なの?

A.アジア圏を中心にさまざまな国に十二支はありますが、動物は国ごとに違います。(歴史学者 東洋古代思想史研究家 村上瑞祥さん)

 今年は「辰」年。天高く昇る龍のように、「運気が上昇する」年といわれている。

 ここでふと疑問が。十二支は日本特有の文化なの?東洋古代思想史研究家の村上瑞祥さんに話を聞いた。

アジア圏を中心に、中国や韓国、モンゴルにも十二支はあり、日本と同じく『子・丑・寅……』と表します。ただ、タイの辰はナーガというインド神話に出てくる蛇の神様を意味するなど、国によって登場する動物は違うんです」(村上さん、以下同)

 国によって動物が違うとは驚き。そもそも十二支って何のためにあるの?

十二支は、約3000年前の古代中国の思想をもとにした“暦”を表すためのもの。年月や時間、方角を文字で表すためにできました

 アナログ時計の1~12の文字に十二支を当てはめるとわかりやすい。「子の刻」は「12時」など、年月や時間を多くの人と共有するために生まれた。

「十二支の漢字は暦を表す記号のような役割のため、もともと文字そのものに動物の意味はなかった。ただ、それだと覚えにくく浸透しなかったので、十二支の漢字に動物を当てはめたんです」

 その十二支の文化が広まった際に、国ごとになじみのある動物が割り振られたので、違いが生まれたそう。

日本の辰は“龍”で十二支の中で唯一架空の生き物。アジア圏のほとんどの国も辰=龍です。理由として昔は恐竜の化石が龍の骨だと信じられ、実在する生き物だと思われていたので十二支に使われたという説があります」