ブログでは、美容情報や日々の暮らしのほか、脱毛状況など闘病についても配信。多くの女性や、がん患者の共感を得ている(居原田麗先生公式ブログより)

 美容医療医の居原田麗(いはらだ・れい)さんが、母校の滋賀医科大学にて、1月10日に息を引き取った。享年42、3男1女の母。

『週刊女性』のインタビューで語っていたこと

眉のアートメイクをしてもらった(居原田麗先生公式ブログより)

 2020年2月に子宮頸がんと診断され、広汎子宮全摘手術を受けた。子宮頸がんの約1%しか症例がなく、見つかりにくく進行の早い小細胞がんだった。

 2022年8月の『週刊女性』のインタビューでは、

「定期的に人間ドッグを受けていたのに、数年で死んでしまうかも?と。病名がわかったときには夫と泣き明かしました。でも2日後には、抗がん剤治療の副作用で予測される脱毛に備えて気持ちを切り替え、眉のアートメイクをしました」と語った。

 美しさの提供をライフワークとする居原田さんのSNSには美容情報や脱毛状況がこまめにアップされ、同じような病で苦しむ女性たちから「とても参考になる」「気持ちが前向きになる」いったコメントが数多く寄せられた。

病状が厳しくなっても美意識衰えず

「アロマテラピー」を始めた居原田麗先生(居原田麗先生公式ブログより)

 肝転移、リンパ節転移、骨転移と病状が厳しくなるなか、

「副作用でつらいときは気持ちがふさぐこともありますが、きれいでいようと思うことって、生きていく力になると思うんです。私も美容のためのルーティンは欠かしていませんし、通院もおしゃれして行きます。頬がこけたらヒアルロン酸を入れて、しみはレーザーで消せる。なんとでもなります」(前述のインタビュー)と美意識は衰えず。メイクを楽しみ、帽子やウイッグを使ったファッションを披露することも。

 生前、「ブログでがんのこともオープンにして、とてもよかった。落ち込んでいると励ましてもらえるし、何より同じように闘病を続けるフォロワーさんからも“ブログを読んで元気になりました”とコメントがあり、こちらもすごく力づけられます」とブログを続ける理由を語っていた居原田さん。

 11日に更新されたブログでは、居原田さんの夫が、

「”自分の人生には何の後悔もない、周りの人に恵まれて幸せな人生だよ“と常々言ってました。(中略)“私が頑張る事によって、同じ病気で苦しんでいる人達の励みになりたい”とも言っていました」と、フォロワーへの感謝を代筆した。