シリーズ累計2700万部突破。超人気漫画『ゴールデンカムイ』の実写映画がついに公開を迎える。
日露戦争終結直後の北海道。アイヌの莫大な埋蔵金を手にすべく、網走刑務所から散り散りになった囚人たちに彫られた暗号の刺青を追うのは“不死身の杉元”こと杉元佐一(山崎賢人)とアイヌの少女・アシリパ(山田杏奈 ※リは小文字が正式表記)。屈指の人気キャラ・尾形百之助を演じるのは眞栄田郷敦(24)だ。
「原作がもともと好きで、尾形は本当に好きなキャラクターのひとり。めちゃくちゃカッコいい役なので、最初はすごいプレッシャーと不安がありました」
人気キャラ・尾形百之助を演じる眞栄田郷敦
尾形は“陸軍最強”と謳われる第七師団の凄腕スナイパー。
「アニメの(声優の)津田健次郎さんは、もうイケイケだし(笑)。原作でいうと、見た目もしぐさもカッコいいし。ミステリアスで、一匹狼な部分はあるけれど、ギャップもあって。猫っぽい可愛さも魅力だと思います」
今作のビジュアルが公開された際には、SNSを中心に感嘆&称賛の嵐となった。
「ビジュアル全般は、説得力につながるので。プレッシャーがあったからこそ、しっかり準備して作り上げました。目、眉、髭、傷、髪形、衣装……すべてにこだわりました。
原作にできるだけ忠実にしたいけど、人間らしく。いろんなプロの方々とディスカッションを重ねて。僕も最初見たときはすごくうれしかったし、“目の前にいる!”と思えた。再現度の高さは、やっぱりスタッフのみなさんの意識の高さです」
眞栄田の髭姿は珍しく、セクシーだ。普段、髭を生やしているときってあるの?
「撮影があれば役に合わせて剃ったり、伸ばしたりって感じです。基本的にオフのときは生やしていますね。もちろん、途中でちゃんと整えますよ(笑)」
本作の尾形の見どころは、杉元との雪山での対峙。
「スピード感のある、ちょっと危ないアクションだったので、賢人さんとはすごくディスカッションしました。賢人さんはすごくいい人で、飾り気がなくて、みんなに愛される人だと感じました。あとは、銃の扱いはいちばん気をつけていたところです。常に、撮影中は銃を触っている状況でしたね」
尾形は300m以内であれば、確実に相手を撃ち抜く。そんな絶対的な自信を持っていることを尋ねてみると、
「うーん、なんだろうな。そんなのないですよ(笑)」
例えば、色気とか?
「そんなのあると思ってたら、人間、伸びないですよ(笑)」
それは失礼しました! すでに“続編希望です”という熱いコメントを発表しているが、その心は?
「さっき言った尾形の魅力のうち、ギャップなどの部分は今回の映画ではまだ出せていないので。尾形の過去、抱えているものを含め、それを早く演じたいなっていう思いが強いです。この『ゴールデンカムイ』は再現度も高いですし、漫画やアニメでは表現しきれないアクションの躍動感に、実写化の意味があると思っています。本当に壮大でエネルギーのある作品なので、ぜひ見てほしいなと思います」
デビュー5周年、余裕が出てきた
'19年に映画『小さな恋のうた』でデビュー。今年は5周年というひとつの節目に当たる。人気作に引っ張りだこで、俳優として順風満帆。しかし、デビュー当初は演じることに迷いや悩みもあったという。
「3年目のドラマ『プロミス・シンデレラ』('21年)の二階堂ふみさんとの出会いは、ひとつの大きな転機でした。仕事に対する考え方、現場でのあり方、心の持ちよう……すべてがいいほうに変わったような気がしています。今は単純に楽しめている。もの作りを楽しめる余裕が出てきたと思います」
始まった'24年。どんな年にしたいかと尋ねると、
「今までは結構、仕事のことばかりで。 仕事上の経験を増やしたい、幅を広げたいと思っていましたが、やっぱりプライベートなど、遊びの部分を含めて、人としての経験をもっともっと増やしていきたいなと思います。それがまた仕事に役立つはずなので。人としての深みを増していけたらいいなと思っています」
何鍋が好き?
尾形の好物といえばあんこう鍋だが、眞栄田が好きな鍋は?
「大根おろしが好きなんですよね、僕。大根おろしポン酢を食べたいがために、水炊きをするっていう感じですね。具材はなんでもいいんです。大根はひとりで1本使います(笑)」
1月19日(金)全国東宝系にて公開
出演/山崎賢人、山田杏奈、眞栄田郷敦、矢本悠馬、玉木宏、舘ひろし ほか
(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
撮影/山田智絵 ヘアメイク/古久保英人(Otie) スタイリング/MASAYA 衣装協力/オニツカタイガー