業界関係者の多くはそれほど驚かなかったというが、ファンにとっては衝撃的であっただろう『週刊文春』(1月4日・11日号)で報じられたダウンタウン・松本人志の性加害疑惑。
報道を受けて松本の所属事務所、吉本興業はすぐに公式サイトで声明を発表した。それによれば、松本が2015年、複数の女性に対して性加害に及んだとする同誌の記事について、
《当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するものです。当社としては、本件記事について、新幹線内で執拗に質問・撮影を継続するといった取材態様を含め厳重に抗議し、今後、法的措置を検討していく予定です》
と、完全否定。その後、松本本人もXで《いつ辞めても良いと思ってたんやけど… やる気が出てきたなぁ〜。》とポストし、1月5日には『週刊女性PRIME』が報じた、飲み会の参加女性が送ったお礼のLINEの画像を引用し、《とうとう出たね。。。》と投稿。ネット上では、《松本がああ言うってことは、事実じゃないってことかも》という声がにわかに上がり始めている。
被害エピソードが続々
松本や飲み会に参加していたスピードワゴン・小沢一敬が芸能活動の休止を発表するなど、事態は混迷を極めているが、メディアの記者たちは、こう口を揃える。
「一つ間違えたら名誉棄損で訴えられ、相当な額の損害賠償が請求される案件ですから、文春サイドはしっかりウラを取っているはずです。記者たちも自信があると言ってますし、小沢の飲み会の話は業界ではよく知られたエピソードですからね」
松本サイドによる否定に呼応するが如く、複数の女性の証言を取り上げて第2、第3弾を撃ち込んでいる『文春』。さらにここから、同様の被害にあった女性たちが次々と名乗り出る可能性も大だ。実際、SNS上ではグラビアアイドルやセクシー女優が次々と被害エピソードを投稿している。
「挨拶をするように胸をもまれる」
加えて、松本以外の芸人に飛び火してお笑い界が大炎上する可能性も。というのも、口にするのも憚れるようなえげつない遊び方をしている芸人は少なくないからだ。過去には、今回の松本のように週刊誌で告発された例もある。
「高級カラオケ店で女性の局部に野菜スティックを入れたと報じられた芸人がいました。それほど大騒ぎにならなかったのは、昔は“芸人なんてそんなもの”“芸人は破天荒じゃないと”“どんな遊びも芸の肥やし”など、芸人の遊びに対する“免罪符”みたいな認識があって、気にかける人が少なかったから。しかし、時代は変わりました。お互い了承の上でのことなら構わないでしょうが、そうでなければ許される時世じゃなくなったということを、芸人たち、いや彼らだけでなく芸能界の人間たちは肝に銘じなければなりません」(老舗芸能プロ幹部)
以前、大手事務所に所属する若手女性芸人からこんな話を聞いたことがある。
「もう慣れましたけど、芸人たちの間にパワハラとかセクハラという言葉は存在しないんです。まるで挨拶をするように胸をもまれることは日常茶飯事ですし、胸じゃない時はパンツの中に手を突っ込まれる時もあります。油断しているとパンツごとズボンを下ろされることも。最初は嫌がっても、慣れるのか麻痺しちゃうのか、あまり気にしなくなり日常の風景になってしまいました。楽屋に全裸で入ってくる人もいて、それで笑いを取ろうとするのはどうかと思いますけどね」
芸は秀逸だが酒癖が悪いことで知られる芸人の目に余る狼藉ぶりを目の当たりにしたこともある。芸人仲間ではないが、業界の人間たちとの食事会があったときだ。酒に酔ったその芸人は、出席者の女性の服の中にいきなり手を突っ込み、胸を触り出したのである。もちろん女性は拒否し、周りも止めようとしたのだが、彼は意に介さないのか顔色一つ変えず平然と胸をもみ続ける姿に、何か気味悪さを感じたものだ。
いま、雑誌各誌に、情報提供が増えているのは言うまでもない。松本の件だけで終わるとは思えず、芸能界に限ったことではないが、2024年は波乱の幕開けとなった。