『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系、1月23日スタート。初回拡大スペシャル/毎週火曜夜9時~)

“今回の作品は、金髪で”と聞いたときに、きたー! と思いました。これまで演技の仕事で金髪になる役がなくて。なにわ男子での活動のときに挑戦してみたいとマネージャーさんに相談したら“温存しておいて”と言われていたんです。なので、ようやく実現できました!

変化がすごく楽しみ

 自分でも「まだ見慣れない」と髪色について語ってくれた、なにわ男子のみっちーこと、道枝駿佑。ゴールデン帯の連続ドラマでは初となる主演作『マルス-ゼロの革命-』で謎の多いカリスマ転校生・美島零=ゼロを演じる。

 数々のドラマ賞を受賞した『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』脚本家・武藤将吾『義母と娘のブルース』などのヒット作を手がけてきた監督・平川雄一朗がタッグを組んだ完全オリジナル作品。

 道枝演じるゼロと落ちこぼれ高校生6人(板垣李光人、吉川愛、井上祐貴、横田真悠、山時聡真、泉澤祐希)が動画集団“マルス”と名乗り、大人社会に反旗を翻していく。人心掌握に長けたダークヒーロー・ゼロを演じるために、これまでのキラキラを封印。ギラギラなゼロに近づくため、人生初の金髪にした。

「染める瞬間は、すっごいワクワクしました。明日メンバーに見せたらどんな反応をしてくれるかなって考えたりして。ちょうど翌日がグループでの仕事で。現場に行ったら、みんなが“ウェ~イ!”“すごい似合ってる”と言ってくれました。着替えている僕にニヤニヤしながら近づいてきた丈くん(藤原丈一郎)には、“金髪や”って勝手に写真を撮られたりして(笑)

 髪色を変えたことで変化があったという。

髪の毛を繊細に扱うようになりましたね。(色落ちしていくうえでの髪の黄ばみを抑える)ムラシャン(紫シャンプー)を使ったりして。以前は、地毛が直毛すぎるので少し傷んでるくらいが扱いやすいと思って何もしていなかったのですが、しっかりケアしないと、という気持ちが芽生えました

 ケンカにも強いゼロを演じるために、今作ではアクションにも挑戦。これまでの自分を壊すイメージで役作りをしている。

「僕のイメージで、優しいとか穏やかというものがあるようなのですが、平川監督から“それはいらない”と言われました。もちろん、ゼロにもふとした瞬間に垣間見える人に対する優しさはあるのですが、ふだんは一切見せないよう、これまでの僕を封印できたらと思っています。それと、セリフ一つひとつに奥行きがあるということを監督から教えていただきました

 監督からは丹田を意識しながら喜怒哀楽を表現する練習をするようにリクエストされた。

ゼロは、感情の振り幅が広い人物。基礎練習みたいなことで、喜怒哀楽の喜であれば、1から10までの喜びを想像して、鏡で自分の顔を見ながら表現してみなさいと言われました。あと、怒なら赤というように感情を色でイメージすることもしています。そうやってイメージすることで勝手に身体が動くようになるらしいのですが、僕はまだそこまでいけていなくて。自分の感情に素直になったほうがいいというアドバイスを心がけています

 ドラマのことで頭がいっぱいのいまが幸せだと語る。

まだ、役に染まるという感覚を味わったことがないので、そうなれたらいいなと思いますね。ゼロになりきる思いでぶつかっていく中で、自分がどんな顔つきになっていくのだろうとか、プライベートでも影響を受けていくのかとか。もしかしたら、あまり変わらないかもしれないですが(笑)、その変化がすごく楽しみです

 “マルス”メンバーの中には、プライベートでも交流のある仲良しも。座長としてどんな姿を見せていきたいか質問すると、

撮影前の本読みをしたときは、初対面の初々しさというか、穏やかな感じの中にも緊張感があったので、そこは徐々に崩していきたいですね。仲のいいりひちゃん(板垣李光人)がほかの共演者の方とお仕事をしたことがあったりして、仲良しだと聞いているのでりひちゃんつながりで親しくなれたらと思っています。座長の余裕があるかわからないですが、自分らしく現場を盛り上げられたらいいですね

 なにわ男子のメンバーからもドラマの様子を聞かれるそう。

「丈くんから“本読みどうだった?”って連絡がきて。“いっぱいアドバイスもらえましたよ。鍛えられました”って返したら、“いいね~”って(笑)。そのあと“そうやってアドバイスをしてくれる人がいるのはすごく大事なこと”ってメッセージが届いて、本当にそうだなと思いました。だから、いま燃えてます!

 高校を舞台にしたドラマ。もし、学生のころに戻るとしたらいつがいいか聞くと、

中学2年生ですね。いまの中身のまま戻って、お仕事も勉強もやり直したら面白いだろうなと思って

 そのときに同級生になってみたい人は?

(美 少年)の岩崎大昇かな。あっ! なりたいというより、もともと同級生でした(笑)。仲がいいし、一緒にいて楽なので大昇がいいです

 ゼロは謎多きダークヒーロー。自身のダークな部分があれば教えてほしいとお願いすると、

「えっ……。すぐに思いつかない。ダークなところって、どんなことだろう? ちょっと違うかもしれませんが、姉と電話で話しているときは、ありのままの自分が出ていると思います。男友達みたいな感覚で話ができる姉なんですよ。だから、姉と話しているときの僕を見たら印象が変わると思います(笑)

みっちーが考えるドラマの魅力とは?

 高校生たちが大人に対しての不満を訴えていく、すごくワクワクする展開になっています。僕が演じるゼロは、何を考えているのかわからない、ミステリアスな人。ミステリアスといえば、あんまりしゃべらないイメージだと思いますが、そうではなくて、何をするかわからない怖さを感じるほうです。

 常に頭の中がグルグル回転している人物ですが、クスッと笑えるようなところもあって。ハラハラ・ドキドキでギラギラしながら、演じる側も見てくださる方も楽しめる作品じゃないかと思います。

撮影秘話

 『マルス-ゼロの革命-』のビジュアルに使用されている“聖獣”のオオカミから、オオカミのぬいぐるみとパペットを準備したスタッフ。撮影が始まった瞬間、みっちーの口から出た言葉は「あっ ハスキーだ」。シベリアンハスキーのようにかわいい聖獣と、みっちーのツーショットにキュンとしました。