増税ではない?岸田文雄首相

「これは増税ではありません」

 7日、岸田首相が国民一人当たりの負担が月500円弱という少子化対策の支援金制度を発表。子育て増税以外の何物でもない政策に野党や国民から疑問の声が噴出した。

 SNS上では、

《それを増税っていうんだよ、増税クソメガネ!》《増税メガネがまた増税か》《500円なら国民も文句言わないっしょ、とでも思っているのか》

 などとツッコミが相次いだ。

政治家たちの裏金問題もまだ解決していないのに国民に負担を強いるのはどうなのか。彼らのずれた金銭感覚が明るみに出て国民は怒り心頭なのに、空気が読めないにもほどがある」

 と語るのは、政治ジャーナリストの一人。

「腹が立つのは岸田首相が裏金を政治資金の問題という言葉にすり変えたことです。裏金という言葉を禁句にしたところで、裏金には変わりないでしょう」

 岸田首相の言うところの“政策活動費”についても国会議員の浮世離れした金銭感覚が目立つ。

「自民党の二階俊博元幹事長が代表を務める政治団体が、3年間で約3500万円の書籍代を支出していたことがわかりました。3年間で3500万円の書籍とは店ごと買い取ったのか、と言われるような値段です。それが書籍代としてまかり通ると思っているなんて世間からズレすぎている」(前出・ジャーナリスト、以下同)

 一般市民だったら許されない金銭感覚。政治活動費と称した無駄遣いの数々――。

西村康稔議員は年間830万円の土産代

「昨年12月に国会対策委員長を辞任した高木穀議員ですが、“カニ代”22万5300円、商品券代30万円と普通の会社の経理だったら絶対に下りない項目で計上しています。

 西村康稔議員も土産代の項目に年間830万円です。国民の税金を何だと思ってるんだ、と暴動が起きても仕方ないですよ」

 自分たちは贅沢をして国民に負担を強いる増税。賛成している国民はゼロに等しいが、麻生太郎副総裁の目には違う世界が映っているようで──。

「上川陽子外務大臣の容姿について失礼な発言をした講演で、増税についても失言していたんです。防衛費の倍増と増税について“多くの国民の理解を得た”と発言。年明けの世論調査では防衛費増額のための増税は71%が反対と答えています。麻生氏の言う“多くの国民”とは3割に満たない人のことでしょうか。どこが多くの国民なのでしょうか」

韓国の議員年収は800万円、日本は4500万円

麻生太郎氏

 なぜ国会議員の金銭感覚はこんなにズレているのか。

「諸外国に比べて日本は国会議員の平均年収が高い。アメリカは1570万、フランスは1000万、韓国は800万円に対して日本は4500万円です。これに加えて非課税で使える経費もたっぷり。図書費に3500万円使う議員もいるくらいですから。フランスへの海外研修も税金で行けるし、移動の交通費は無料でグリーン車です」

 最初は金銭感覚がまともだった議員も徐々にマヒしていくという。

「裏金に対しても罪の意識を持っている議員はいないと思いますよ。“運が悪かった”というのが永田町での正直な声です」

 国民は1円でもごまかすことが許されないのに、自民党議員が不起訴になるのは納得できない。増税の前に無駄な議員を削減することから始めるべきだろう。