2月23日、一般参賀にお出ましになった愛子さまは白に近い紫色のお召し物で

 2月23日、天皇陛下の64歳のお誕生日に際し、皇居内で一般参賀が行われた。

「陛下は、雅子さまと愛子さま、秋篠宮ご夫妻と佳子さまとご一緒に計3回、宮殿のベランダに立ち、お手を振りながら、集まった人々の祝意に応えられました。雅子さまと愛子さまは時折、会話を交わされ、笑顔を見せられるなど、親子仲のよさがうかがえました」(皇室ジャーナリスト)

天皇陛下の生のお言葉

集まった人々に笑顔で応えられる両陛下と愛子さま、秋篠宮ご夫妻と佳子さま

 冷たい雨が降る中、宮殿前には約1万4000人が集まった。今回初めて一般参賀に訪れたという都内在住の50代女性はこう振り返る。

「陛下の生のお声を聞けて幸せです。この1年間、幸せに過ごせそうです」

 何度か訪れたことがあるという都内在住の女性は、いつもと違う印象を受けたそうで、

「“大声を出さないでください”というアナウンスがあり、いつもより少し静かだなという印象です。後ろに外国の方がいらっしゃって、“ハッピーバースデー”と言っていたのも印象的でした」

 陛下はおことばの冒頭で、

「先月発生した能登半島地震によって亡くなられた方々に改めて哀悼の意を表するとともに、ご遺族と被災された方々に心からお見舞いをお伝えいたします」と述べられた。

「3月下旬、両陛下は被災地のご視察とお見舞いのため、能登半島を訪問されます。大学卒業を間近に控える愛子さまも、ご両親に同行するかもしれません」(宮内庁関係者)

『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務めるつげのり子さんは、

「女性皇族の方々のお召し物が印象的でした」

 と、振り返る。

「女性皇族のお召し物がシックな色みでした。元日に発生した能登半島地震の被害を慮って、あえて色みを抑えていたのだと拝察します。そんな中、愛子さまのワンピースはウエスト部分にリボンがついていました。幼いころから可愛らしいデザインを好まれる愛子さまらしさが垣間見えましたね。

 昨年の天皇誕生日の一般参賀では、愛子さまは緊張されているようにお見受けしましたが、今年は笑顔がとても自然で、雅子さまに話しかけるなど、リラックスしたご様子でした。一般参賀も今回で3回目ですから、余裕が出てきたのかもしれません」(つげさん)

 陛下は毎年、誕生日に際して事前に記者会見を行う。今回は、愛子さまの日本赤十字社への就職に関するご発言に注目が集まった。

《日赤に入りたいということを聞きましたときは、やはり、雅子も私もとてもいい考えではないかというように思いましたし、これからも愛子のことを応援していきたいなというように思いました》

ぴったりな日赤での仕事内容

64歳のお誕生日に際し、宮殿内で事前に記者会見を行った陛下(宮内庁提供)

 今回の会見内容について、愛子さまの覚悟も感じられたという。

「両陛下とも福祉や災害に関する活動に取り組んでこられたからこそ、愛子さまが選ばれた道を応援していらっしゃるのでしょう。今回の会見では陛下の“無私”の心が感じられました。国民に寄り添い、尽くしていくことがご自身の役割と思っていらっしゃることが伝わりました。愛子さまもそうした陛下のなさりようを見て、“皇室に生まれたからには国民のために役立つ人になろう”という強い決意を持っていらっしゃるのだと思います」(つげさん)

 成年皇族としての自覚が増していく中、4月から新社会人として羽ばたくプリンセスに今、国民の注目が集まっている。

「日赤で愛子さまがどんな仕事をされるのか、まだ詳しくは明かされていません。しかし、配属先はすでに内定しています。最有力候補は、日赤の中でも花形部署といわれる『パートナーシップ推進部』。気になる社内での呼び名は、同じく日赤にお勤めだった三笠宮家の瑶子さまの“ようこさん”にならって“愛子さん”になるのではないでしょうか」(日赤関係者、以下同)

『パートナーシップ推進部』は4つの課に分かれており、その業務内容は多岐にわたる。

「全国にある日赤支部の運営や、活動資金を提供している会員や法人の取りまとめなど、総務的な業務を担う課もあれば、世界で発生する人道危機への救援金や、災害時の義援金の受け付けを担当している課もあります。中でも愛子さまは『ボランティア活動推進室青少年・ボランティア課』に配属されるのではと囁かれています」

ボランティア課の業務内容は

 同課の業務内容は主に2つだそうで、

「1つは、全国でさまざまな活動を行う赤十字ボランティアの活動がよりよいものになるよう、運営を行うことです。具体的には、全国でボランティアに関する研修会を開催したり、教材や情報誌、ホームページを作成しています。

 愛子さまは能登半島地震発生後、両陛下とご一緒に被害や避難の状況について説明を受けられ、その際、ボランティア活動について熱心に質問されていたと伺いました。ボランティアへの関心が高い愛子さまにはぴったりな仕事だと思います」

 2つ目は、『青少年赤十字』の活動だ。

「優しさや思いやりを持って世界の平和や人類の福祉に貢献できる児童・生徒を育成するため、さまざまな実践的プログラムを行っています」

 同課の職員は子どもたちの引率として、海外出張をすることもあるという。

「活動のひとつに『1円玉募金』があります。“子どもたちが自分たちのお小遣いの中から出せる金額で奉仕をしよう”という思いから始まった海外支援事業です。

 募金の使い道は、実際に募金をした子どもたちが主体的に決めることができる点が特徴なのです。集めた募金がどのように使われているのか、子どもたちが現地を視察するスタディーツアーも行っており、これには日赤職員も同行します。英語が堪能な愛子さまが抜擢される可能性は十分あるでしょう」

 過去に海外でのスタディーツアーに同行した日赤職員によると、

「企画を立ててから実現に至るまで、かなり時間もかかり、楽な作業ではありませんでしたが、短期間のうちに子どもたちが成長していくのを目の当たりにして、“頑張ってよかった”と実感しました。ふだん、本社職員が児童や生徒と直接関わることはあまりないのですが、子どもたちと一緒に海外へ行くという経験はボランティア活動推進室ならではで、大変貴重な機会でした」

 1円玉の夢を届けに、愛子さまが海外へ飛び立つ日は近い。

つげ のり子 愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当