千葉県がフレックスタイム制を導入し、週休3日制を可能にする方針だ。職員の4週間単位の総労働時間(155時間)は変わらず、土日以外に、毎週1日まで「勤務を割り振らない日(週休日)」を設定できるという。
このニュースを伝えた『THE TIME,』(TBS系)で安住紳一郎アナは「実際に週休3日となると何曜日に休むかということになる」として「金土日で休みたい人と、平日の真ん中に休みを入れて、水土日で休みたい、この“2大派閥”があるそうです」とコメント。「もしかするとこれから水曜日が存在感を増していくかもしれません」と反応した。
デメリットは「考えていない」
千葉県人事課に今回の狙いを聞いてみると─。
「職員が安心して能力を発揮でき、多様で有為な人材を確保することで結果的に県民サービスを安定的に提供できると考えております」
週休3日制を導入するメリットとデメリットは?
「メリットとしては、すべての正規職員に柔軟な勤務時間が割り振られることで、仕事の意欲が高まり、公務能力の向上につながります。デメリットは考えていません」(千葉県人事課、以下同)
行政サービスに影響は出ないのだろうか。
「県民サービスに支障が生じないのが大前提です。管理職と調整の上、仕事を割り振りますので、本人の希望どおりにならないこともあるかと思います。全員が週休3日制というわけではなくて、あくまでうまく調整すればということですね」
週休3日制度は広まるのか
しかしSNSでは、《週の作業時間変わらなくて他の日に上乗せ。週休3日制ってそういうことじゃないと思ってたのに》《千葉県週休3日制度ってお役所だからできる事だし》など否定的な声も。
「『市役所も週4日の開庁になるのか』など勘違いしたお問い合わせはありました。議会で決定してから施行されるのは6月ですが、(導入は)社会的な流れと考えております」(千葉県人事課)
働き方に詳しい社会保険労務士の宮武貴美氏は、
「フレックスタイム制の導入は、働きやすい環境につながりますので良い制度だと思います」
と話す。民間企業にも週休3日制は広まっていくのだろうか。
「これから大介護時代に入っていく中で、介護を受ける人が多くても介護士の不足や、施設の不足で子どもが親の介護をすることが想定されます。週休3日制を使って遠方に住む親の介護をするということも今後ありうるかと思うので、一気にとはいかずとも徐々に広まっていくのでは」(宮武氏、以下同)
千葉県の施策について、「うまく成功事例になってほしいですね。職員の方に導入の効果や満足度を確認するとともに、増えた休日の活用法なども発信していってほしいです」と期待を寄せる。
働き方改革でワークライフバランスの充実がもっと当たり前のものになってほしいものだ。