「前向きですごくハッピーな作品。主演のオファーをいただき、すごく楽しみでした。私が演じる今日子が道を切り開いて進んでいく姿は台本を読んでいても楽しかったし、きっと見た人もそれに突き動かされる気持ちになると思います」
と、橋本環奈はニッコリ。スペシャルドラマとして『万博の太陽』が3月24日、放送される。
役柄との共通点
時代は東京オリンピック後の'68年。高校卒業後、朝野今日子(橋本環奈)は家業の畳店を手伝っている。母親を安心させる結婚をとお見合いを重ねているが、本心は結婚より2年後に大阪で開催される“万国博覧会”に夢中。“世界中の人とつながる”という夢を胸に、単身大阪へ。
「私は今日子ほど猪突猛進じゃないにしても、自分が決めたことや思っていることには向かっていくタイプ。あまりあきらめるということがないので、そこが似ているのかな」
伯父(唐沢寿明)宅に居候をしながら、“万博ガール”という無謀にも見えた挑戦をする。
'70年にアジアでは初めて開催された大阪万博。なんと、国民の6割に相当する約6422万人が来場したという。
「行ってみたかったパビリオンは、月の石。王道ですけど(笑)。今作には、サンヨー館の“人間洗濯機”も出てくるんですが本当にすごくて。あと、太陽の塔には行ったことがないので。今後、朝ドラ(『おむすび』)の撮影で大阪に行くので、中に入ってみたいです」
共通するのはあきらめなかった人たち
令和とは異なる当時の価値観、そして直面する不条理にも今日子は屈しない。夢を叶えるために必要だと思うことを尋ねてみると、
「いっぱいあると思うんですけど。ほかのものを犠牲にしてでも、その夢に時間などいろんなものを費やせるかどうかは大きいのかな? 夢を叶えるための過程は大事だけど、努力すれば必ず夢が叶うわけではないかもしれない。でも、夢を叶えた人に共通するのは、あきらめなかった人たち。“夢を叶える自分”を信じられた人たちなんだと思います」
本作はもちろん、舞台や映画に引っ張りだこ。Z世代の憧れの的であり、今秋からは朝ドラにも主演する。確実に一つひとつ、夢を叶え続けているように見える。
「あと、私の場合は自己肯定感が高いので。“絶対できる”と根拠のない自信を持っているところはあります。根拠がないんだから、持つのは自由というか(笑)。
やっぱり、前向きな人のほうがいろんなことを任せてもらえると思うので。だから“私についてくれば大丈夫!”といつも思っているし、言っています。反省は自分の中だけでして、みんなには“大丈夫です!”と。言霊のような側面もあると思います」
25歳、自分のケアを怠らずに
2月に25歳を迎えている。
「アラサーですね(笑)。ただ、25歳になって何か変わったかと言われると、全然変わっていなくて。小学生のとき、25歳ってすごく大人に感じたけど、意外と学生のときから変わってないなという感じがします」
成長については、自らが判断するものではないから難しいと前置きしつつ、
「きっと体力も落ちてくるのかな? ありがたいことに変わらず忙しいので、そこで無理をしてもいい年齢ではなくなってくるのかなとも思います。移動も多いんですが、それでけっこう身体がつらくなるんですよね。だから整体に行ったり、自分のケアを怠らずにやりたいなと思っています」
輝く笑顔は、すべてプラスな思考からできている─。
太陽のような人って?
「みんなにとってだったら、明石家さんまさんとか(笑)。私にとってであれば、やっぱり母親ですね。そのすごさを年々、感じています。何でも知ってくれているし、何でも相談に乗ってくれるし。どんな瞬間においても、ずっと愛してくれる。そんな味方がいることは、めちゃくちゃ強いなと思います。もちろん父親もそんな存在なんですが、母とは毎日のようにLINEしたり、電話したりしているし、時間があれば福岡に会いに行くし。だから原点に立ち返れる存在で、ずっといてくれないと困るし、いつでも戻れる存在だなって思います」
テレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『万博の太陽』3月24日(日)夜9時〜(テレビ朝日系)出演/橋本環奈、飯豊まりえ、木戸大聖、江口のりこ、唐沢寿明 ほか