昨年11月に配信がスタートしたセクシービデオの撮影場所を巡り、X(旧・Twitter)上で批判の声が相次いでいる。
「身長136cmの女優が主演を務める作品のドラマパート部分が、杉並区立蚕糸(さんし)の森公園で撮影されているのでは? と話題になっているんです。もちろん成人している女優が演じていますが、中学受験を控えた設定のセクシー女優が父親に洗脳され、肉体関係を持つようになるという内容です」(スポーツ紙記者)
公園近くにセクシービデオ撮影を行うハウススタジオが
X上で当該作品の撮影が問題視されている背景には、蚕糸の森公園の立地が大きく関係している。
「隣接する小学校の校庭と公園が共用化されているほか、平日昼間は近くにある保育園の園児たちが利用するなど、子どもたちのオアシスなんです。歌舞伎町にある大久保公園など歓楽街付近の公園で撮影するならまだしも、児童設定のセクシー女優と父親役の男優が関係を持つ……という作品の撮影が蚕糸の森公園で行われるのはどう考えても不適切でしょう」(近所に住む男性)
発売当時は話題にならなかったものの、印象的な公園の門の前で撮影されたパッケージで気づいたのだろう。あるXユーザーがこの作品を問題視する投稿をすると、一気に拡散される事態に。
《これ蚕糸の森公園で撮影してません? 杉並区は、小学校と一体となっている公園で、性的虐待をテーマにしたアダルトビデオの撮影を許可したのですか?》
投稿を受けX上では、
《小学校の敷地内の蚕糸の森公園で、児童性的虐待がテーマのAV撮影とは実におぞましい。保護者の不安と憤りは計り知れません。杉並区には厳しい対応を取っていただきたいです》
《杉並区の蚕糸の森公園という所のようです。実際にお子さんが多くいる場所でこのような撮影が行われているなんて恐ろしい事ですね》
とバッシングされる事態に。前出の近所に住む男性は、当該作品以外にも「セクシービデオらしき撮影を何度か目撃したことがある」と語る。
「公園の向かいあたりの路地に、セクシービデオの撮影にも使用されるハウススタジオがあるんです。そういう関係もあってか、それっぽい撮影を何度か目撃したことがあります。さすがにエッチなシーンの撮影は見たことはないですが、以前からちゃんと許可を取っているのかな? とは思っていました」
当該の作品を確認したところ、中学校の入学式を終えた設定のセクシー女優と母親役の女優、父親役の男優が家族で記念撮影を行ったり、セクシー女優と男優が公園内を散歩するシーンが公園内で撮影されていた。
また母親役の女優が、セクシービデオの撮影がよく行われる公園近くにあるハウススタジオ方面に消えていく姿も確認できた。
公園内で撮影が行われたシーンだけで言えば問題ないとも言えそうだが、そもそも区立公園がセクシー作品の撮影に許可を出すケースはあるのだろうか? そこで公園を管理する杉並区都市整備部みどり公園課に話を聞いた。
該当作品に使用許可を出したことは確認できず
「問い合わせ後に昨年の映像作品の申請書をすべて確認しましたが、該当する作品に使用許可を出したことは確認できませんでした。無許可で行われた撮影でしょう」
公園内で撮影する際のNG項目について聞くと、
「公序良俗に反する内容や暴力、乱闘、過度な恋愛シーンなど過激な内容の撮影はお断りしていて、事前に台本にも目を通させていただいています」(都市整備部みどり公園課)
また蚕糸の森公園の管理事務所を訪れて話を聞いたが、問い合わせで撮影が行われていたことを知ったという。
「区役所から撮影許可が出るとこちらにも連絡が届きますが、昨年そのような撮影の申請があった記憶はありません。整備も兼ねて日中はスタッフが公園内を巡回してチェックしていますが、そのような撮影を見た者はおらず、問い合わせで知ってみんな驚いています」(公園の管理スタッフ)
該当シーンをスマホ上で確認してもらったが、
「間違いなくこの公園ですね」
と困惑していた。記者が映像を頼りに作品に登場する場所を確認したが、隣接する小学校の正門前や校庭が目の前にある池エリアなどで撮影されていた。無許可で撮影を行ったのか、作品を発売するソフト・オン・デマンドにも電話をしたが、
「担当者に確認次第、お返事をします」
という回答に留まった(回答があり次第、追記する)。
ソフト・オン・デマンド社は、日本で行われた音楽フェスで性被害を受けたと訴えた、韓国のDJ SODAのパロディAVが物議を醸したばかり。'22年6月にAV新法と呼ばれる「AV出演被害防止・救済法」が施行されて以降、クリーンになったと言われるセクシービデオ業界だが、撮影場所や演出についてはこれまで以上に気をつけてほしいものだ。