左から、広瀬めぐみ、橋本岳、今井絵理子、細野豪志

「家族はこんな私を許してくれ、《今後もひとつの家族として頑張っていこう》と言ってくれました。私も一生をかけて夫と家族に償ってまいります」

“エッフェル姉さん”こと広瀬めぐみ参院議員

不倫疑惑が報じられ謝罪をした、広瀬めぐみ議員(本人のインスタグラムより)

 こう涙ながらに述べたのは自民党の“エッフェル姉さん”こと広瀬めぐみ参院議員(57)。赤いベンツに乗って新宿・歌舞伎町のラブホテルに夫以外の男性と乗りつけたことがスクープされ、謝罪をするに至ったのだが。

「離党も辞職もせず、家族にも許してもらったなんて。何ひとつ失わずに事を終わらせるその姿勢にブーイングが巻き起こっています。国会議員には倫理観がないのか、これまでも不倫を報じられても議員の座に居座り続けている厚顔ばかり」(政治ジャーナリスト)

 芸能人は一度の不倫で仕事を失うこともあるのに、公人である国会議員が不倫をしてもお咎めなしとは、時代と逆行しているのではないか─。

面の皮が厚すぎる!お咎めなしの現役議員

今井絵理子

 公金を使って不倫旅行を満喫したのは、元SPEEDの今井絵理子参院議員(40)。

「2016年に自民党比例区から立候補して初当選した翌年、橋本健元神戸市議との不倫旅行が週刊誌に報じられました。新幹線のグリーン車での手つなぎ爆睡姿が押さえられたものの、“一線を越えていない”と苦しい言い訳。その旅費は税金から出ているし、宿泊したホテル代もそう。

 その後、橋本氏は妻と離婚し、今井氏と事実婚パートナーに。議員会館にも出入りして秘書のようなことをしています。地方の視察にもグリーン車で同行している始末。このような2人に対してどこまで税金にたかるのか、との声が多い。そもそも今井氏は広瀬議員らと同じ“税金フランス旅行”メンバーの一員。8年にわたって国会にいるものの、聞こえてくるのは醜聞しかない」(同・政治ジャーナリスト、以下同)

 パートナーの橋本氏は2017年の不倫疑惑の際に政務活動費の不正問題が発覚。約690万円をだまし取ったとする詐欺罪に問われ、懲役1年6か月、執行猶予4年の有罪判決も受けている。何があっても議員の座を降りない今井議員を見て、かつてのファンはどう思っているのか─。

 2006年のスキャンダルを逆手にとって今でも活躍の幅を広げているのが、美しすぎる“路チュー”写真を撮られた細野豪志衆院議員(52)。

「当時、民主党のイケメン若手議員といわれていた細野氏と、TBS系報道番組のキャスターに抜擢されたばかりの山本モナさんが路上でディープキスする写真を撮られ、お泊まりデートも報じられました。独身だった山本さんはキャスターを降板し、制裁を受けたのですが細野さんの処分はなし。静岡に妻子がいる身にもかかわらず浮かれた交際をしたことについて“私の不徳のいたすところであり、深く反省しております。今後は信頼を取り戻すべく、国政に全力を尽くす所存であります”と述べたのみでした。奥様にはもちろん、山本さんに対しても失礼な言動だと今でも思いますね」

《自民党政治の打破!》をスローガンに掲げていた細野氏は2021年に自民党議員に。口先だけの男という印象がついてしまった?

不倫の末に結ばれ─政界失楽園

 新型コロナウイルス対応の最前線に立つ存在の2人の不倫が発覚したのは、2020年8月。まさにコロナ禍のまっただ中だった。

「自民党の橋本岳衆院議員は当時、副厚生労働相。厚生労働政務官だった自見英子参院議員と連日、夕刻にデートを重ねていることが報じられました。橋本議員には妻と4人の子どもがいましたが、報じた週刊誌の取材に対して“神のみぞ知る”など意味不明の答弁をしていました。当時の菅義偉首相が会見で“十分に注意した”と言いましたが結局2人は再婚。不倫愛を貫いたようです。不倫は当事者だけの問題といえますが、当時コロナ対応のツートップが仕事よりも“私”を優先させたことが問題に。信頼のおけない政治家の印象が強い」

 父親である故・橋本龍太郎元首相は草葉の陰で嘆いているに違いない。

 政界で不倫劇を繰り広げた元祖といえるのはこの2人。船田元衆院議員と畑恵元参院議員だ。恋愛小説『失楽園』が流行した1996年のことだった。

「自民党のプリンスといわれ、『船田マジメ』というあだ名がついていた船田さんが畑さんと不倫デートを撮られたときは驚きました。妻子がいてまじめな雰囲気の船田さんとは対照的に、畑さんは華やかな雰囲気の元女子アナ。彼のほうが騙されているんだろうなどと言われていましたが2人は1999年に結婚。ただ、船田さんは祖父の代からの強力な地盤があるにもかかわらず不倫騒動以降、2度落選するなど代償を払いました」

 船田議員は最近になって“悔いはない”と発言していたが、制裁を受けた者だけが言える言葉だろう。

不倫で職を失ったセンセイたち

「2003年、自民党の幹事長だった山崎拓氏のスキャンダルは世間をにぎわせました。元ホステスの愛人女性が常軌を逸した変態行動を『週刊文春』に告発したんです。その中では、女性の母親とのプレイを要求する姿まで暴露されていた。山崎氏は《事実無根、告訴する》と言ったものの、報じた側に軍配が上がり、山崎氏はこの年の11月に行われた総選挙で落選してしまいました」

 最後は、不倫スキャンダルで短命内閣となったこのセンセイ。

「1989年に、首相に就任した宇野宗佑氏でしたが、自身の愛人問題が報じられ、わずか69日で首相を辞任。《「月三〇万円」で買われたOLの告発》という記事がきっかけでした」

 開き直る裏金議員や不倫議員の名前は、次の選挙まで覚えておきたいものだ。今井絵理子氏のように比例区のみで当選する“ゾンビ議員”もいるが─。次の選挙までに、不祥事議員の政党名も併せてチェックしておきたい。