摘発されたメンズエステ店(メンズエステ紹介サイトより)

「このマンションで、そんなことがあったんですか! まったく知りませんでした」(マンションの住人)

 都内屈指のセレブ住宅街である世田谷区成城には似つかわしくないハレンチな事件が発生した。

 警視庁成城署と同葛西署の共同捜査本部は3月12日、『なちゅらりあメンズエステ 成城学園前店』経営者・渡邉要容疑者(38)と同店従業員の川路沙弥容疑者(26)を風俗営業等規制、および業務の適正化に関する法律違反の疑いで逮捕した。川路容疑者は“行為中”の現行犯逮捕だった。

男性客の性的好奇心に応じていた

 世田谷区成城のマンションは法令で店舗型性風俗特殊営業の禁止営業地域になっている。だが、両容疑者は共謀の上、痩身や脱毛などのようなエステサロンの施術だけでなく、性的なサービスも提供していたというもの。

「川路容疑者が男性客の性的好奇心に応じていたといいます。渡邊容疑者は成城学園前店のほかに6店舗を経営していたが、すべて風俗禁止区域の住宅街での出店だった。2022年4月から30人ほどの従業員を雇って合計7000万円以上を売り上げていたとも。昨年6月ごろの情報提供で逮捕に至った」(全国紙社会部記者、以下同)

 メンズエステを紹介するサイトでは、同店の価格帯は“100分で1万6000円〜”という表示も。また本誌が同店のホームページに掲載されていた成城学園前店以外の店舗を訪れるも、そこに店はなく、いくつかは存在すらしない住所だった。

「警察の摘発を逃れるために、故意に虚偽の住所にした可能性もある」

 警察の取り調べに対して、両容疑者とも容疑を認めていて、渡邊容疑者は、

「住民の所得や、他店と競合の少ないことなどを総合的に判断して出店した」

 などと供述しているという。

摘発されたメンズエステ店が入っていたマンション

若い男女が頻繁に出入りする部屋

 現場のマンションは小田急線・成城学園前駅から徒歩3分、築17年の9階建て。家賃は間取りによって異なるが、月13万〜29万円と高額だ。冒頭の住人は、入居時の審査が厳しかったと語る。

「マンションの住人は近隣の飲食店店主や大手航空会社の客室乗務員など、身元がしっかりした人ばかり。年齢層は50歳前後が多いですね」

 住人たちの間では、以前から奇妙な話が出ていた。

「“若い男女が頻繁に出入りする部屋がある”“マンション裏でタバコを吸っている人がいる”という話があってね。いま思うと、この風俗店の客や従業員だったのかも」(冒頭の住人、以下同)

 渡邊容疑者の自宅を訪れると、JR・渋谷駅から徒歩10分ほどの10階建てのマンションだった。家賃は月16万円ほどで、容疑者に妻子がいたかどうかは不明。部屋のインターホンを鳴らすも、応答はまったくなかった。

 次に川路容疑者の自宅へ。新宿駅から徒歩20数分、築14年、5階建てマンション。間取りは1Kで、家賃は月9万円ほどだった。

 同マンションの住人を取材するも誰一人として川路容疑者のことを知らなかったが、近所の飲食店店主が彼女をかすかに覚えていた。

「歩いている姿をよく見かけましたよ。スラリとした美人さんでね」

 従業員で唯一の逮捕となった川路容疑者。今ごろ、自らの“行為”を後悔していることだろう─。