「この場に立つに当たりましてですね、私の前職の番組を途中で離れてしまったことですとか、私の家族の一連の報道で、ご心配とご迷惑をおかけしたことを、この場を借りて視聴者の皆さまにお詫び申し上げたいと思っております」
2月にNHKを退職したフリーアナウンサーの青井実(43)が3月22日、新天地となるフジテレビ系列のニュース・ワイドショー番組『Live News イット!』(月曜~金曜、午後3時45分~)のリニューアルに伴う記者発表会に出席。NHK在籍時に上司の許可を得ずに親族企業から役員報酬を得て厳重注意を受け、『ニュースウオッチ9』を降板したことについて初めて公の場で謝罪した。
“謝罪のプロ”も一刀両断
ネット上では、《報道番組にふさわしい人選とは思えない》《おぼっちゃまだから、そんなに真剣に仕事先を考えていないと思われる行動と発言ですよね》と非難殺到。
青井アナの謝罪は何がいけないのか、“謝罪のプロ”として知られ、コンプライアンス研修の講師も務めている増沢隆太さんに聞いた。
就業規則違反が発覚して約2か月後に初めて謝罪というのは遅すぎる気もするが、
「もちろんタイミングとしては遅いです。世間がすごく批判しているから一応謝ってますよ、という姿勢を見せないと収まらないから、渋々やったのでしょう」(増沢さん、以下同)
「決まり文句を並べただけ」「言葉足らず」
謝罪の場に、新天地の番組の記者発表会を選んだのは正しかったのだろうか。
「謝罪としてはダメでしょうね。別途、もっと早くやるべきだったと思います」
お詫びの言葉が、自分ではなく家族に問題があったような言い方で、責任逃れのようにも聞こえるという指摘もあることについて、
「『私の家族の一連の報道で』というのは明らかに『私の責任ではありません』としか捉えられませんから、この言い方はとてもよくないですね。さらに、謝罪の常套句である『ご心配とご迷惑をおかけした』というのは全然謝っている感じがしないです。こういう決まり文句をただ並べただけで、本人はまったく悪いとも思っていないんだろうな、と受け止められます」
形ばかりの謝罪に、納得できない人が多いのだろう。“謝罪マスター”として本の執筆から講演会まで行う竹中功さんは、こんなダメ出しを。
「何に反省しているかを具体的にして、次からどうするかを言ってもらえるなら納得できますが、今回の青井アナは言葉足らずでした」(竹中さん、以下同)
青井アナの今後の好感度については、
「キャスターは本音が見え始めると、視聴者と一気に距離感が縮まりますよね。失敗を笑いにかえていく前向きさがあれば好かれると思いますよ」
マイナスのスタートから夕方のニュースに合った明るいイメージに方向転換できるのか、番組の視聴率と共に注目が集まる。