政治家の裏金問題やガザ地区の戦闘など、社会を揺るがす問題が次々と持ち上がる昨今。しかし朝の情報番組を見てみると、「お花見大混乱」「お花見の迷惑客」といったお気楽な特集ばかり。
『モーニングショー』酔っ払いを隠し撮り?
4月9日の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に至っては、一般人の酔っ払いを隠し撮りした映像を流す始末だ。この状況に一部の視聴者からは疑問の声も上がっており、
《一般人の花見なんか情報番組で流すなよ。こんなものに時間を割く必要ある?》
《もっと時間かけるべきことがあるだろ!視聴者を舐めてる》
《一般人にモザイク掛けて報道して、ネタ不足にもほどがあるでしょ》
と、呆れたという意見が続出している。
「もはや情報番組の『一般人ネタ』は定番になってますよね。視聴者からは《番組でさんざんお花見気分を盛り上げておいて、いざ花見が始まったら迷惑報道。マッチポンプすぎる》という声も。『モーニングショー』にはストレッチのコーナーがあるんですが、4月4日は『満開を待つ時のワキ腹のストレッチ』、5日には『わぁキレイ!お花見スクワット』というストレッチが紹介されていました」(芸能ライター)
近隣住民とロケクルーのトラブルも
最近ではフジテレビの『逃走中』のロケをめぐり、近隣住民とロケクルーがトラブルになる事案が発生。3月29日の定例社長会見で、社長が謝罪する事態に発展していた。今回のような「花見の迷惑客報道」でも、《そもそもこんなに混雑してるところにカメラが入ること自体が邪魔》《ロケに行くことで混乱を助長してる気がするんだけど》という意見も上がっている。
「批判の声が大きい一方で、こういった特集は視聴率が取れるという側面もあります。例えばテレビ朝日で言うと、『モーニングショー』は昨年の年間平均視聴率が同時間帯のトップを獲得。2017年から7年連続で、同時間帯の年間視聴率民放トップを記録しています。ここまで結果が出ているとなると、なかなか放送内容を変えようとは思わないですよね」(前出・芸能ライター)
お花見の時期が終わったら、次に来るのはゴールデンウィークの渋滞特集だろうか。昨年5月に放送された『ひるおび』では、GWの渋滞時にリポーターが実際に高速道路を運転。渋滞具合を検証するという企画をおこない、《渋滞に加担するなよ》《渋滞を助長してるだけじゃない?》と批判の声が上がったこともある。
気楽な番組も必要だが、あまりにも話題性・視聴率に振り切りすぎている印象もある日本の情報番組。視聴者の求めるものを真摯に受け止め、今後の番組を作っていってもらいたい。