開幕から8試合、40打席連続でホームランがなく不安の声も上がったが、4月4日に本塁打を放って以降、調子を上げてきている大谷翔平。
一方で、通訳を務めていた水原一平氏の騒動に関して、衝撃的な事実が次々と明らかに─。
「水原氏は2021年9月から違法なスポーツ賭博に手を出し、多額の借金を負ったとのこと。当初、返済のために450万ドル(約6億8000万円)が水原氏によって大谷選手の口座から送金されていたと報道されていました。ところが、実際には、水原氏の賭博による損失は4068万ドル(約62億円)。2021年11月から今年1月にかけて大谷選手の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上が、大谷選手の知らないところで胴元側に不正送金されていたことが発覚しました。水原氏は銀行詐欺の容疑で訴追されたのです」(スポーツ紙記者、以下同)
大谷は“被害者”
大谷の関与を疑う声もあったが、“シロ”となったよう。
「水原氏は送金のために、大谷選手を装って銀行に電話をした疑いがあります。捜査をしていた連邦検察は日本時間で4月12日に行った会見で、“大谷が送金を承認したことを示す証拠はない”と関与を否定し、“被害者”であると説明しました。水原氏は日本時間13日にロサンゼルス連邦地裁に出廷。保釈保証金2万5000ドル(約380万円)、大谷選手に連絡をしないこと、ギャンブルをやらないことなどを条件に保釈されました」
信頼していた人物に24億円以上ものお金を盗まれ、捜査当局から事情聴取を受けるなど、グラウンド外で思わぬ負担を強いられた大谷。
水原氏による“窃盗”は大谷への精神的ダメージだけでなく、新妻である真美子夫人にも影響を与えそうだ。
「開幕シリーズが行われた韓国では、真美子さんと水原氏の奥様が並んで観戦していました。真美子さんにとって、言語も文化も違うアメリカという慣れない環境での生活。日本人である水原氏の奥様は心強い存在に違いなかったはずですが……。
もしかしたら、愛犬であるデコピンの遠征中の世話も、犬を飼っている水原氏の奥様を頼りにしようとしていたかもしれませんね。水原氏の奥様に罪はないですが、このような事態になると、連絡をとることはできないでしょう……」(在米ジャーナリスト、以下同)
真美子夫人を支える“日本スピリット”
ただ、不幸中の幸いか。“孤独”な真美子夫人にとって、ロサンゼルスという地が救いになるかもしれない。
「ドジャー・スタジアムには今年から『築地銀だこ』が出店。オリジナルのたこ焼きのほか、チーズとサルサたこ焼きなど、現地のファンに合わせた味も販売されています。観戦していた真美子さんのテーブルにも舟皿のようなものが置かれていたため、《たこ焼き食べたっぽい》などとファンの間で話題になっていました。また、同球場の売店では『MOCHI』という餅菓子が販売されているなど、日本に関連するものも目立ちます」
ロサンゼルスには、球場以外でも日本に関連するものが多いのだという。
「昨年に外務省が発表した統計によると、世界の都市別の在留邦人数トップはロサンゼルスです。“リトルトーキョー”という日本人街もあり、日本人や日系人も多く暮らしている街です」
ロサンゼルスは日本人が生活しやすい環境なのか。現地で取材するスポーツライターの梅田香子さんに聞いた。
「ほかのアメリカの都市と比較して、ロサンゼルスの街中には日本語が通じる場所が多いんです。日本から来た駐在員の奥様の中には、英語を覚えずに日本に帰っていく人も。英語が堪能でなくても、問題なく生活できますよ」
以前まで、大谷は水原氏の父親が働く日本食レストランなどでテイクアウトをしていたというが、食事面でも心配はなさそう。
「奥様が料理をするとしても、ロサンゼルスには日系のスーパーも多いので食材には困らないと思います。また、日本食のレストランや、Uber Eatsで配達してもらえる店も多いです。配達であればスマートフォンで完結できますし、料理の写真もあるので英語ができなくても、簡単に頼むことができます」(梅田さん)
LAにある“日本スピリット”。移籍や結婚して早々に、大きな騒動の被害者となった大谷夫妻。彼らの心の支えになるとよいのだが……。