「学生服はいつまで着られるかわからないので、“今回が最後”という気持ちで頑張りました!」
ドラマ『95』主演・高橋海人インタビュー
1995年の渋谷を舞台に高校生たちの青春群像劇を描くドラマプレミア23『95』で、仲間からQと呼ばれる広重秋久を演じるKing & Princeの高橋海人。地下鉄サリン事件をきっかけに同じ学校の同級生・鈴木翔太郎と話すようになったことで成績優秀で寝癖も気にしない、まじめな性格の秋久の人生が一変していく。
カリスマ性を持つ翔太郎を演じる中川大志は高校の先輩。中川は「いつか一緒にお仕事したいという思いがあり“できたらいいね”と(高橋と)話していたときもあった」と語っていたが。
「はい、ついに今回のドラマで初共演させていただきました。中川くんが共演者のみんなを引っ張っていく力は、演じられている翔(太郎)そのものでしたね」
同級生にはほかにも、細田佳央太、犬飼貴丈、関口メンディーらが。
「みんな打ち解けるのが早かったです。犬飼くんと、メンディーくんが、冗談を言ったりして楽しませてくれて、佳央太はシャイなんですけどおしゃべり。僕は、ひたすらみんなの話を聞いたりしながら笑っていました(笑)。
かなりハードなアクションシーンもあって、みんなヘロヘロでも、現場がすごく明るいので救われましたね。本当にいいメンバーに恵まれたなと思っています」
主演ということで、共演者を引っ張っていくために意識したことがあったのかを聞くと、
「現場の空気をどうつくっていったらいいんだろうとか、どうやって同級生の雰囲気を出したらいいだろうと最初は不安でした。でも、そんな思いはすぐになくなって。メンディーくんがいちばん年上で、実際の年齢はわりとバラツキがあるのですが、そんなこと感じないくらい仲良くなりました。みんなで撮影現場の近くにある中華料理店やラーメン屋さんにゴハンを食べに行ったりして。常にワイワイしていました(笑)」
今作で演じるQ(秋久)は、イケてる同級生の仲間になったことで磨かれていく。高橋自身もカッコいいメンバーに囲まれ、同等になれるように頑張ってきたところが似ているという。
「“(以前は)そんなヤツだったの!?”と驚かれるくらい、秋久は変化していきます。ここまで変わるキャラクターは、演じたことがなかったと思います。
ほかに似ているところでいえば、頭で考えたことを行動に移そうとすると足がすくんでしまうところ。例えば、棘のある言葉を言ってきた相手に対しての言動を頭の中では何パターンもシミュレーションして考えるんですけど、実際は何もできないってことがよくあります(苦笑)。
怒ることが苦手で、結局、優しい言葉で伝えてしまう。そんな秋久の妄想癖があるところにも共感できます」
強い影響を受けた父親の存在
秋久にとっての翔太郎のように、高橋が強い影響を受けた人物がいるか聞くと、
「父親ですね。根っから明るくて、誰とでもすぐ仲良くなる。本当に気持ちのいい人なので、憧れます。“その遺伝子が欲しかった”って伝えたこともありますよ。
父からはいろいろな人と会って、話を聞いたほうがいいと言われるんですけど、なかなか……。以前、父に誰と会ったかを聞かれたときに(『ドラゴン桜』で共演した)阿部寛さんとゴハンに行ったって作り話をしてしまったことがあって。そういうことがないように、自分のペースで交友関係を広げていこうとは思っています(笑)」
友情、ケンカ、家族……、高校生の青春のすべてが詰まっているドラマ。もちろん、恋の予感も。秋久が思いを寄せる岸セイラ(松本穂香)が登場する。
「キラキラした女性たちと秋久がどう絡んでいくのか楽しみにしていてほしいです。セイラもそうですが、芯が強いカッコいい女性がたくさん出てきます。みんな信念を持っていて、ブレない。大切にしているものがあって、グイグイくる女性って魅力的だなって思います」
予告映像でQ(秋久)が全力疾走している姿が映し出されるが、まさにドラマを象徴しているシーンだと話す。
「思い立ったら我慢できない、あふれる感情と疾走感みたいなものは、作品全体を通して鍵になってくると思います。何を目指し、どうして走っているのか想像を膨らませていただきたいです。何度も走るシーンを撮影したので、作品の肝になってくれると思うと報われます(笑)」
劇中に出てくる“カッコいい大人”という言葉。今の高橋は、この言葉をどう感じているのだろうか?
「僕にとってのカッコいい大人は、人生を楽しんでいる人。楽しい大人になりたいですね。今の僕がカッコいい大人なのかわかりませんが、楽しいものに囲まれているから“やった!”って感じです(笑)。
お芝居もそうですが、ダンスも歌も挑戦する、学ぶ、思ったことを表現できる楽しさがある。自分の武器になることでもあるので、もっともっと磨いていきたいです」
デビュー5周年イヤーを締めくくるエンタメショー『King &Princeとうちあげ花火』を4月11日に千葉・ZOZOマリンスタジアムで開催した永瀬廉と高橋(5月22日には、山口きらら博記念公園でも)。
デビューシングル『シンデレラガール』から昨年11月に発表した『愛し生きること / MAGIC WORD』まで厳選された27曲(生歌のサプライズも)が流れる中、1万3000発の花火が打ち上げられた。
囲み取材では「運がいい数人のファンの人と手持ち花火とかねずみ花火をやるイメージだった」と語った永瀬に、高橋が驚きの表情を見せた。
6周年を迎える5月23日には、永瀬主演のドラマ『東京タワー』と高橋主演のドラマ『95』の主題歌を収録した『halfmoon / moooove!!』をリリースする。