蓮舫(立憲民主党)、今井絵理子(自民党)、辻元清美(立憲民主党)

 衝撃の“赤ベンツ不倫”ですっかりその名が全国区となった、自民党の広瀬めぐみ参議院議員。

《歌舞伎町のホテルから国会に直行の57歳、いろいろすごすぎ》《20代のお子さんらと、ご主人がただただ気の毒》

 など、ネットで国民のあきれ声が続出したが、不倫報道から1か月がたち、今度は秘書の給与を詐取した疑いが浮上。次々と湧き起こる騒動に、地元・岩手からも辞任を求める声が高まっているという。

不倫疑惑が報じられ謝罪をした、広瀬めぐみ議員(本人のインスタグラムより)

 国会議員としての資質を疑いたくなる女性議員は、広瀬氏だけではない。いまだ追及が続く自民党裏金問題では、山谷えり子参議院議員が2403万円、橋本聖子参議院議員が2057万円もの収支報告漏れを指摘され、国民の厳しい批判にさらされている。

 政治への不信感が高まるなか、今回は女性議員にスポットを当て、30~60代の女性1000人を対象にアンケートを実施。同性の厳しい目でジャッジしてもらった。

スキャンダルがあっても無名でランクインせず

 アンケート結果で意外だったのは、これだけ国民の注目を集めた広瀬氏がトップ10にも入っていなかったこと。

「簡単に言えば、政治家として広瀬さんはまだまだ無名だから(笑)。永田町では“悪名は無名に勝る”が常識。つまり、それなりに知名度がなければこういった不名誉なランキングにすら選んでもらえないのです」と語るのは、政治評論家の有馬晴海さん。その言葉どおり、5位にランクインしたのはおニャン子クラブ出身で知名度バツグン、自民党の生稲晃子参議院議員

初登院した生稲晃子参議院議員

「どんなことを実行・実現しているのかまったくわからない」(埼玉県・58歳)、「政治に関する知識もやる気も感じられない。こんな人に税金から報酬を支払ってほしくない」(徳島県・62歳)と、手厳しい意見が並ぶ。

「自民党の事情で担ぎ上げられたものの、政治的な視点はあまり持っていなかったのでは。ある意味気の毒にも思えますね」(有馬さん、以下同)

 初当選から2年目に突入したが、いまだ目立った活動は見えてこない。

「当選できて参議院議員として6年ごはんが食べられてよかったね、と批判されて終わってしまうタレント議員はこれまでもたくさんいました。そうなりたくないのなら、国のために自分に何ができるのか、もうそろそろしっかりとしたテーマを掲げていく必要があるでしょう」

野党ゆえに批判的な姿が目立つ

 第4位は立憲民主党の辻元清美参議院議員

辻元清美氏

「大した政策もなく、自分のことは棚に上げて自民党の批判ばかり」(北海道・46歳)、「人を批判するだけでなく、違う目線で議員としての仕事をしてほしい」(神奈川県・54歳)などの声が聞かれた。

「まず大前提として、野党議員の一番の仕事は与党を牽制すること。張り切れば張り切るほど言葉が強くなるのも仕方ないことではあります」

 先月の参院予算委員会でも、自民党の裏金問題について厳しい言葉で繰り返し岸田総理に迫っていた。

「辻元さんといえばいまだに“ソーリ、ソーリ!”の印象が根強いですが、彼女は以前『ああやって叫んでるときは私だって足が震えてるのよ』と話していたんです。辻元議員本人は、国民の代表として、与党がよくない方向に行かないよう精いっぱい頑張っているとは思いますよ」

 第3位は同じく立憲民主党の蓮舫参議院議員

蓮舫(立憲民主党)

「うるさく騒ぐだけで解決策を提示しないイメージ」(大阪府・60歳)、「他者の問題は舌鋒鋭く攻めるくせに、自らの問題には知らん顔する」(宮崎県・50歳)と辛辣な声が上がった。

「テレビタレント出身であるぶん、自分の見せ方は上手なはず。でもこのようなランキングに名前が出てしまうのはやはり辻元さん同様、野党であるがゆえ。国会では皮肉屋の嫌なやつという役割を担い、演じている部分もあるのです

不祥事だらけの自民党議員がトップに

 2位にランクインしたのは自民党衆議院議員の杉田水脈。

差別発言をした問題児の杉田水脈氏は「私は差別をしていない」と主張(本人のSNSより)

 2016年に国連の女性差別撤廃委員会に参加した際は「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「日本の恥さらし」などと自身のSNSに投稿。アイヌ民族や在日コリアンに対するこれらの発言が法務局から「人権侵犯」と認定されるなど、数々の差別発言が問題視されている。

「非常に偏った私的な価値観や認識を持っている危険人物。人として最低。こんな人を国会議員と認めている自民党の常識を疑う」(埼玉県・54歳)、「ジェンダーに対する考え方も時代に合っていない」(福岡県・56歳)など、やはり差別発言に対しての批判が目立つ。

「個人的にはこの方が2位にランクインしたことに驚きです。というのも、芸能人議員に比べて圧倒的に知名度が低いと思っていましたから。それだけ彼女の発言が、国民に強いインパクトを与えているということの表れだと思います」

 これまでも、同性カップルを「生産性がない」と表現したり、性被害を公表した女性ジャーナリストを中傷するSNSコメントに「いいね」を押したりと、その言動がたびたび非難を浴びてきた。

「これまでは安倍晋三元首相から目をかけられていましたが、今でも一部に彼女の過激な発言を重宝がる人たちがいることも確か。しかし個人的な意見を押しつけるようなことは国会議員としてあってはならないこと。自民党内では、公認すべきではないという声もあります」

 2位にダブルスコアをつけ1位となったのは、元SPEEDで、自民党の今井絵理子参議院議員。

今井絵理子

 新幹線での手つなぎ不倫、広瀬氏らと共に参加したフランス研修など不祥事には事欠かない。最近では、突如SNSを閉鎖したことが「フランス研修の責任逃れか」と報じられたばかりだ。

「政治活動より醜聞が目立つ。客寄せパンダ的な立ち位置でしかなく、税金の無駄遣い」(山梨県・57歳)、「素人目にも政治家として“学がない”ことがわかる」(岐阜県・36歳)など、容赦ない。

「もともと自民党は、基地問題などさまざまな課題を抱える沖縄県出身の今井さんに、その特性を生かした活動を期待していました。ただ2期目を迎えた今でも、政治家としての顕著な活動は見られません。永田町でも『飯を食うために政治家やってんのか』といった声は実際に上がっています」

政治への無関心さのためか当てはまる人はいないが最多に

 実は今回のアンケートで、もっとも多かった意見は「当てはまる人はいない」で、338票を集めた。

「誰が当選しようが引退しようが変わらないから」(北海道・48歳)と、あきらめモードの意見が多数のなか、「日本のためにみな頑張っていると思うので、引退してほしい人はいない」(埼玉県・51歳)と励ましの声も。

「選挙のたびに永田町では、政治的能力はないが当選できる確率の高い有名タレントを担ぐべきか、それとも無名だが本当に政治をやりたい人を推すべきか議論になります。このようなランキングに名が出るのは有名な人ばかりですが、国会議員になったからには国民の夢を託されているのだから覚悟が必要。それを忘れてはいけません。かつては滅私奉公という言葉が使われていましたが、残念です」

 選ぶほうにも責任があることも忘れてはならない。

引退してほしい女性政治家ランキング

1位 今井絵理子(自民党) 199票
2位 杉田水脈(自民党) 91票
3位 蓮舫(立憲民主党) 54票
4位 辻元清美(立憲民主党) 45票
5位 生稲晃子(自民党) 43票