かつては平均世帯視聴率20%を超えることもあった日本テレビの『世界の果てまでイッテQ!』。しかし、最近では人気に陰りが見え、4月7日の放送は9・6%とひと桁台。テレビ朝日で放送された裏番組『ポツンと一軒家』に視聴率で抜かれるなど、低迷ぎみだ。そんな状況にテコ入れをするかのように、6日から『イッテQ!新メンバー発掘プロジェクト』を土曜午後に4週連続で放送中。約800人の応募者から選ばれた候補生7人が、本放送出演を目指しオーディションに挑戦している。
番組のインスタグラムを見ると、多くの「いいね!」が集まる一方で、《今のメンバーだけでいいです》《メンバー増やしても視聴率良くならんと思う》などの批判の声も。『イッテQ!』は生まれ変われるのか。
近づく「賞味期限」
「番組のカンフル剤として新メンバーを入れたいんだと思います。ただ、それをやり始めるとそろそろ賞味期限が近づいているなって思ってしまいますね」
こう話してくれたのはテレビウォッチャーで漫画家のカトリーヌあやこさん。その例として、フジテレビの『めちゃ×2イケてるッ!』を挙げる。
「『めちゃイケ!』も途中でオーディションを開催して、ジャルジャルやたんぽぽなどを新メンバーに加えてテコ入れを図ったものの、番組はほどなくして終了しました。新メンバーが加わって、より面白くなった例ってあまりないんです。
というのも、ファンはもともといるメンバーが好きで、その人が出ている企画が面白くて見ているから。その座組みに新しい人が加わると、いつも見ている人は違和感を覚えてしまうことも多い。久々に見た人も“こんなに変わっちゃったんだ”ってがっかり感を覚えてしまうんだと思います」(カトリーヌさん、以下同)
新メンバーの高いハードル
コンプライアンスが厳しくなった状況も、テコ入れを難しくしているそう。
「以前、いとうあさこさんは“ニップレスあさこ”と呼ばれ、ほぼ全裸状態でボディペインティングしていて、しかもテロップで“ババア”とか(笑)。今はそういうことに厳しいですよね。『イッテQ!』は、ほぼ全編体当たりロケでそれが面白かったんですが、過酷なロケも海外とはいえ難しい状況に。
出川哲朗さんも還暦ですし、レギュラー陣の高齢化もあると思います。ただ、若いメンバーが入ったからといって、どこまでインパクトのあるロケに挑戦させられるのか」
コンプラに高齢化など、不安要素は尽きない『イッテQ!』。かつてのような人気を取り戻せるのか?
「やはりこの番組が成功した理由のひとつとして、イモトアヤコさんという唯一無二の逸材が彗星のごとく現れたこと。新メンバーが成功するためには、イモトさんのように現メンバーを上回る個性的なキャラがないと難しいと思います」
そんな新メンバーにカトリーヌさんが推薦したい人が。
「女優の森川葵さんです。日テレの『それって!?実際どうなの課』という深夜番組で、けん玉とか、その道の達人に森川さんが弟子入りしてスゴ技を教わるんですが、達人が半年かけて修得したものを1回で成功させちゃったりするんです。その驚異的な運動神経から“ワイルド・スピード森川”って名前まで。番組は終わってしまったのですが、あの特技は絶対に話題になると思うので、ぜひ『イッテQ!』に移籍してほしいです(笑)」