野々村竜太郎

 今年に入って“号泣議員”こと、野々村竜太郎氏がネット上で精力的に活動を始めた。

音声配信アプリ上で恋愛テクニックや、『名探偵コナン』などのアニメについて熱く語るネットラジオを開始。デザインや文章力など自分のスキルを提供できるネットサービス『ココナラ』でも、西洋占星術や人生相談を有償で請け負うようになりました」(スポーツ紙記者、以下同)

占いは2500円、人生相談は1万円

『ココナラ』のプロフィール文には《世界的に有名な野々村竜太郎が、あなたの悩みお聞きします!》と書かれているが、彼がその名を世間に轟かせたのはちょうど10年前の2014年のこと。

「当時、兵庫県の県議会議員だった野々村さんは使途不明な政務活動費の指摘を受けて記者会見を開くことに。しかし、会見の場で号泣しながら奇声を上げるなど取り乱してしまったことで、世間の注目の的に。悪い意味で有名人になってしまいました」

 その後の野々村氏は、親の支援を受けながら実家の団地でひっそり暮らしていた。

「今年で58歳の野々村さんですが、騒動以降は就職もできていないようですから、将来に備えて新しい仕事を始めたのだと思います。『ココナラ』では占いは2500円、人生相談は1万円という強気な価格設定です

 実際に野々村氏が提供しているサービスに“課金”したAさんに話を聞くことができた。

「僕は人とコミュニケーションを取るのが苦手で取り乱すことがあるんです。それで野々村さんなら悩みを共感してくれると思い、人生相談をお願いすることにしました」

体験者が語った“薄すぎる”返信内容

 Aさんは野々村氏と30日間、チャットで相談できるサービスを5万円で購入。4月上旬から野々村氏に悩みを打ち明けているというが─。

「とにかく返答の内容が薄いんです。自分が過去のトラウマに苦しんでいると相談したら“きれいさっぱり忘れましょう”といった回答でしたし、彼女の作り方を質問したら“気長に待ちましょう”。おすすめのマッチングアプリを聞いても“私は使ったことがないのでグーグルで検索してほしい”と、誰でも答えられるような言葉ばかり述べられて……」(Aさん、以下同)

 サービスに不満を覚えたAさんは、どうしても気になる質問を投げかけたという。

“あの会見後、どうやって立ち直ったのか”について質問してみたんです。それに対して“これはあなたの相談なので、お答えいたしかねます。私に関する質問はご遠慮いただきたい”とキレぎみでしたし、実質無回答で……。圧が強くて怖かったですね。5万円も払ったのに、これでは納得できません」

人生相談や占い以外にも、部屋探しのサポートまで行っている野々村竜太郎氏

 期待どおりのアドバイスを受けられなかったものの、現在も野々村氏とチャット上でやりとりを続けているという。

「お金を支払った以上は、最後まで続けてみようかなと。感情の抑え方を質問してみましたが“深呼吸をすることで、冷静さを取り戻すことができます”といった回答でした。自分で相談しておいてなんですが“野々村さんが言うな”という気持ちになりました」

 野々村氏のサービスに号泣するほど救われる人は現れるのだろうか。