愛子さま(22)

 天皇、皇后両陛下と愛子さまは5月2日から栃木県・御料牧場での静養に入られた。

「4月に日本赤十字社に就職された愛子さまにとって、初めての休暇となります。ご一家はコロナ禍前までは、この時季に御料牧場で静養されることが多かったですから、なじみの場所でゆっくりと羽を伸ばされたことでしょう。御料牧場では皇室の方々が召し上がるためのお肉や野菜が生産されていて、先日行われた春の園遊会でも軽食として牧場で作られたハムやチーズが提供されました」(皇室ジャーナリスト)

愛子さまが好きなテクニカルなプレー

'14年8月、両陛下とご一緒にインターハイ女子サッカーをご観戦。生の試合をご覧になるのはこれが初めて

 今年の春の園遊会には愛子さまが初めて出席し、招待者と楽しげに言葉を交わされた。出席者の中には、俳優の北大路欣也氏や、日本サッカー協会元会長の川淵三郎氏の姿も。

 川淵氏は愛子さまとの交流についてこう振り返る。

「愛子さまはサッカーがとてもお好きだとおっしゃっていて、驚きました。特にテクニカルなプレーがお好みのようで、ロシアで開催されたワールドカップもご覧になられたそう」

 愛子さまは幼少期から、さまざまなスポーツをたしなまれてきた。『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務めるつげのり子さんは、愛子さまとスポーツにまつわる印象的なエピソードについて、こう振り返る。

「スケートの先生から聞いた愛子さまが小学生のときのエピソードです。愛子さまは4歳からスケートを習われていて、練習のときにリレーで競うのをいつも楽しみにされていたんだとか。愛子さまを含めて10人くらいの生徒が2チームに分かれてリレーをしていたようで、愛子さまはチームメートにいつも“がんばれ!”と熱い声援を送られていたそうです」

 負けず嫌いな一面は、学習院初等科時代の運動会でも垣間見えたという。

「愛子さまは初等科2年生のとき、代表選手としてリレーに出場されました。愛子さまはバトンを受け取って全力疾走。“絶対勝つ”という思いが伝わってきました。チームが逆転勝利した際、愛子さまはガッツポーズをされていました。諦めずに力を尽くせば、いい結果が望めるということを、スポーツを通じて体験的に学ばれたのだと思います」(つげさん、以下同)

サッカー初観戦は生後6か月のW杯

'05年3月、長野県の奥志賀高原で雅子さまとご一緒にスキーをされる当時4歳の愛子さま

 また、スポーツを通じておちゃめな一面も。

「コロナ禍前まで、天皇ご一家は毎年3月に長野県の奥志賀高原でスキーをされるのが恒例でした。これは両陛下のスキーの先生から聞いた話なのですが、愛子さまが子どもらしいいたずらをされたそうで。スキーの練習が終わって整列をしているとき、愛子さまはコーチの後ろに回り込んで、スキーウエアの中に雪を入れられたんだとか。その場面をご覧になった雅子さまは注意をされたそうですが、コーチは愛子さまのちゃめっ気たっぷりないたずらに距離が縮まった気がして、むしろうれしかったそうです」

 スケートやスキーだけでなく、乗馬やバスケットボールなどのスポーツにも没頭された愛子さま。幼少期からサッカーもお好きだったようで、

「生後6か月の愛子さまは、'02年に日本と韓国で行われたW杯を陛下とご覧になっています。その際、陛下とおそろいの日本代表ユニフォームをお召しになり、陛下の膝の上で観戦されました。'11年には、なでしこジャパンがW杯を制覇したことで、日本中が盛り上がりました。当時小学生だった愛子さまも、なでしこジャパンの大ファンになられ、休み時間や放課後にお友達とサッカーをする機会が増えました」(宮内庁関係者、以下同)

 成年されて以降も愛子さまのサッカー愛は変わらない。

「'22年、日本中が熱狂したW杯カタール大会の試合中継を、愛子さまはリアルタイムでご覧になられました。その翌年には、同大会で監督を務めた森保一監督と長友佑都選手ら複数の選手が御所を訪問。愛子さまは両陛下とご一緒に歓談に加わり、森保監督には選手起用の判断基準や戦略など、かなりコアな質問をされたことで、周囲を驚かせました」

 今年の春もサッカー界は大きな盛り上がりを見せた。

「4月15日から5月3日にかけて『AFC U23アジアカップ カタール2024』が開催されました。同大会は'24年のパリ五輪出場をかけた男子サッカーの最終予選を兼ねていて、上位3チームが出場権を獲得します。4月29日の準決勝でイラク代表に勝ち、パリ五輪出場を決めました。5月3日に行われた決勝戦で日本は1対0でウズベキスタンに見事勝利。サッカー好きの愛子さまも、ご覧になられたことでしょう」(スポーツ紙記者、以下同)

愛子さまと同い年の選手が躍動

U23アジア杯で大活躍した荒木選手。熊本県出身(FC東京HPより)

 同大会の準決勝では、愛子さまと同い年の選手が大いに躍動した。

「荒木遼太郎選手です。'02年1月生まれの22歳で、愛子さまとは同学年にあたります。オリンピック出場可否が決まる重要な局面となった準決勝で、荒木選手が放った華麗なゴールが、パリ行きの決定弾となりました。

 決勝戦では相手国のゴールキーパーと衝突し、顔面から落下して負傷しました。ネット上では心配の声が寄せられましたが、試合終了後、荒木選手はチームメートのSNSに元気な姿で登場し、安堵の声が広がっています。愛子さまも、一時は容体を心配されたのでは……」

 そんな荒木選手はプレーの選択肢が豊富で、優れた判断力を持っている。

「テクニカルなプレーがお好きな愛子さまは、技巧派ともいえる荒木選手に熱視線を送られたことでしょう。また、荒木選手は所属クラブが写真をアップすると“アイドルみたい”とコメントがつくほどのイケメン選手。愛子さまは、以前から旧ジャニーズのアイドルがお好きで、中でもビジュアルに定評のある人気メンバーを推していました。きっと今の愛子さまは、甘いマスクでテクニカルな荒木選手に夢中なのでは」

 彗星のごとく現れたファンタジスタが、愛子さまに春のときめきを与えてくれたようだ。

つげ のり子 愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など