講演先ではいつも“自撮り”な山口達也(本人のXより)

「私はアルコール依存症者です」

 壇上でまずそう語る男。上半身はシャツにネクタイ、ジャケット、下はここ最近の彼のお気に入りのピチピチのタイトなジーンズ。TOKIOの元メンバー、山口達也(52)だ。

「5月1日に、新潟県長岡市で地元労働組合主催のメーデーが行われ、記念講演に山口さんが招かれました。『人生をあきらめない』というテーマでの講演です」(地元紙記者)

「俺は負けていない」

 山口は現在、講演会で全国各地で引っ張りだこ。

「なぜか4月は長期にわたって公式サイトが閲覧できないという不具合があり、それが理由か活動はありませんでしたが、3月は計10講演と大人気です」(芸能プロ関係者)

 講演内容は自身の経験からアルコール依存症に関するもの。1日の新潟での講演も“当時”を語った。

「山口達也が何をしたかっていうと、アルコール依存症であることを認めたんです」(講演での山口の発言。以下同)

「アルコール依存症になったことによって自分を知ることができた。今はまっすぐ進むことができる。52歳になったが、年齢は関係ない。俺は負けていない。これからも挑戦していく」

 山口は'20年に飲酒運転でバイク事故を起こし、道交法違反容疑で逮捕されている。

「講演では芸能人として、自分より他の人のほうが優れているんじゃないかと思い悩むことが多く、それが酒量につながったと話していました。テレビに出て活躍していたけど、ずいぶん自己肯定感が低かったんだなと思いました」(講演会の参加者)

強制わいせつ疑惑を「すり替え」

 現在、“講演家”として活動している山口。1日は地元局が取材に訪れ、その模様を伝えたため、普段の講演以上に人の目に触れたのだが、活動への称賛……ではなく批判の声が上がっている。

《山口は酒のせいにするな。というかセクハラが問題なのにすり替えるな》

《未成年へのわいせつ未遂のことは一切出さないの卑怯だと思う あれは過ちじゃなかったのかと》

《アルコール依存症のことは自分の口から語れるが、未成年に暴行しようとしたことは語れないだろ。自分は今前向きに生きてるらしいが、被害者の女の子は今どうしてるだろうね》

「もともと旧ジャニーズ事務所退所の理由は、飲酒運転の2年前、'18年に女子高生に対して強制わいせつを行った容疑で書類送検されたこと。それによって事務所から無期限謹慎処分を受けた。事件自体は結果的に起訴猶予処分となりましたが、山口さん本人の意思によりTOKIOから脱退、事務所とは契約解除に至っています」(芸能プロ関係者)

2023年3月に『株式会社山口達也』を立ち上げ、講演会や企業向けセミナーを行っている(本人SNSより)

 前出の講演会参加者は、

「講演では、“'18年に事件を起こして芸能界を去りました”と話していましたが、その件に触れたのは本当にそれだけでしたね」

 そんな山口の今後は?

「山口さんを講演に呼ぶ主催者側は、ほとんどが自治体や今回のような地域の労働組合など。依存症は患者も多く社会的な問題のひとつ。今回の講演のテーマがまさにそうですが、失敗をしても、諦めずに復活、再出発すること。それを自身の経験として伝えることは、講演だけではなく“今後”を見据えているはず。

 そこからつながるのはやはり政界では。その知名度、再出発という経験は議員にうってつけであり、共感も集めるでしょうね。わいせつ疑惑の過去以外は……」(前出・芸能プロ関係者)

 失敗からの再出発は確かに美談ではあるのだが─。