5月15日、新緑がまぶしい五月晴れの中、東京都渋谷区にある明治神宮会館で『全国赤十字大会』が行われた。
日本赤十字社・名誉総裁の雅子さま
「日本赤十字社の名誉総裁を務められる雅子さまをはじめ、名誉副総裁の女性皇族の方々が出席されました。同大会では、赤十字社の活動に貢献した個人や団体への表彰などが行われます。年に一度の式典に、雅子さまは名誉総裁として、身の引き締まる思いで臨まれたことでしょう」(皇室ジャーナリスト)
大会では大阪赤十字病院看護部看護係長の川瀬佐知子さん(45)が、パレスチナ自治区ガザ地区での救援活動に関する活動報告を行った。
「ガザでは毎日爆撃が続く中、生活をしていたので、毎晩“もう目覚めないかもしれない”と思いながら眠りについていました」(川瀬さん、以下同)
この川瀬さんの報告に対し、大会終了後、雅子さまからお声がけがあったという。
「“現地の方はどうされていますか?”“今も連絡を取られているのですか?”など、たくさんの質問をいただきました。それから“現地の方々によろしくお伝えください”とのお言葉をいただいて……。雅子さまが現地に心を寄せておられることにぐっときて、涙が出そうになりました」
大会終了後に行われた懇談では、雅子さまの誠実なお人柄が垣間見えたという。
「私は'20年、新型コロナウイルスの集団感染が起こったダイヤモンド・プリンセス号に、救援のため乗船したのですが、そのことについて事前にお調べいただいていたようで“大変だったでしょう”とお声がけいただき、驚きました」
今大会での雅子さまのご様子について、『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務めるつげのり子さんは次のように振り返る。
「雅子さまは白地に紺色がアクセントのお洋服をお召しになっておられました。胸元につけられる赤十字の赤い記章が映えるように、赤十字大会に出席される際はいつもお洋服の色みを抑えるよう、意識していらっしゃるのでしょう。それから、雅子さまの微笑みがいつにも増して柔和でいらっしゃったことが印象に残りました。愛子さまの影響が大きいのだと拝察します」
会議室で小規模な歓迎会が催され
今春から日本赤十字社(以下、日赤)に就職された愛子さまも当日は会場を訪れ、出席者の誘導係を務められた。
「おふたりが会場で直接会うことはなくとも、愛子さまが会場にいらっしゃることは、雅子さまにとって心強かったことでしょう。
また、赤十字大会は日赤にとって大きなイベントです。どのような段取りで執り行われているのかを、愛子さまは裏方目線でつぶさにご覧になって、日赤職員としてスキルアップされたと思います」(つげさん)
学習院大学を卒業して以降、愛子さまは成年皇族として公務にも邁進されている。
「11日、愛子さまは千代田区にある国立公文書館で、平安文学に関する特別展をご覧になられました。愛子さまにとってはこれが初の単独公務。大学時代から日本の古典文学に関心を寄せられていた愛子さまにぴったりな催しといえるでしょう。『源氏物語』にまつわる史料をご覧になり、案内を担当した職員が驚くほど、鋭い質問をされたそう」(前出・皇室ジャーナリスト)
職務と公務の二刀流で疲れ
お出ましになる先々で眩しい笑顔を浮かべられる愛子さま。しかし、職務と公務の二刀流で疲れもたまっておられるという話もあって─。
「愛子さまが日赤に入社された初週、部署内で歓迎会が行われたと聞きました。会議室を借りて、軽食を食べながら歓談する、小規模なものだったようです。アルコール類はなかったようですが、歓迎会は終業後に行われ、午後8時ごろまで続いたとのこと。その疲れもあったからなのか、愛子さまはその翌日、定時の出社に間に合わなかったんだとか。日赤における“ルール違反”に該当してしまった可能性があります」(日赤関係者)
本件について宮内庁と日赤に問い合わせたが、双方から“勤務内容に関する事柄についてはお答えを差し控える”といった趣旨の回答があった。
愛子さまは過去にも、学校に遅刻しがちになったことが。
「いまだ雅子さまは適応障害の療養中ではありますが、ご病気の影響もあるのか、一時期、昼夜逆転の生活を送られていた。そんな雅子さまに合わせて、当時中学生だった愛子さまも夜中に宿題をされていたそう。その結果、愛子さまも昼夜逆転してしまい、学校への遅刻や欠席が常態化したことがありました。体調のすぐれない雅子さまに少しでも寄り添いたいという優しさが裏目に出てしまったようです」(宮内庁関係者、以下同)
実は今年、愛子さまがしたためられた文書も、2度の期限遅延を経て提出されている。
「今年の4月2日、愛子さまは就職に際しての文書を公表しています。4つの質問に丁寧に回答されているのですが、実はこれは3月20日に公となった“卒業に際しての文書回答”と同時に提出する予定だったのです。しかし、提出が間に合わず、その後改めて提出期限が設けられましたが、新しい期限にも間に合わず。計2回、提出期限に遅れ、ようやく4月2日に公表するに至ったそう。愛子さまは大変まじめで、完璧主義な一面がおありです。手を抜かず、きちんと考えを伝えたいとの思いがあったのでしょう」
優しすぎるご性格と、完璧主義な一面は、社会人になってもお変わりないのだろう。
「愛子さまは入社される約1週間前、初めて単独で三重県にある伊勢神宮参拝をこなされています。その後、休む暇もなく入社式を迎えましたから、入社初週とはいえ、お疲れがたまっていたのでしょう。しかし、愛子さまの性格上、歓迎会を催してくれた同僚の厚意をむげにすることも、“疲れたので帰ります”と抜けることもできず、ついつい長居してしまったのかもしれません」
頑張りすぎてしまうまじめな性格は、母・雅子さま譲りなのかもしれない。