大の里、出世が早すぎて髪の伸びが追いつかず、ちょんまげ頭のまま大関昇進の可能性も? 写真/共同通信社

 大相撲夏場所で、初土俵から7場所目という史上最速での初優勝を果たした、新小結の大の里(23)。所属する二所ノ関部屋で行った優勝会見では、

「こんなに忙しいんだな、とびっくりしました」

 と、優勝後のイベントや取材などのスケジュールについて語った。優勝賞金1000万円、殊勲賞と技能賞で各200万円、懸賞金1本3万円が223本と、今場所だけで約2000万円を稼ぎ出せば、忙しくなるのも当然だろう。

気になる“お茶漬け”への起用

 これで人気が出てくればCMの出演料などもプラスされ、さらに収入アップが見込まれる。力士でCMといえば思い出されるのが、高見盛遠藤熱海富士といった人気力士を、自社CMに起用してきた永谷園ホールディングス

 大きな身体で、おいしそうにお茶漬けをかき込む力士。ほとんどの人が見覚えのあるCMだろう。はたして、永谷園は、大の里を起用しようとしているのだろうか?

 さっそく、問い合わせてみると─。

「現時点では起用するということはございません」(永谷園広報部担当者、以下同)

 と、すげない答え。ならば、これまで多くの力士をキャスティングしてきた、その基準などはどのようなものか。

「力士に限らず、タレントの起用に際しては、人気や知名度に加え、商品戦略やタレント戦略を含めた、総合的な検討をさせていただいております」

 特に、力士をキャスティングする魅力については、

「『お茶づけ海苔』をはじめとした主力商品は、大相撲といった日本古来の文化との親和性が高く、永谷園のイメージと重ねやすいことなどに魅力を感じております」

大の里は大のカレー好き

 確かに日本の文化という点では共通点が多く、力士を起用することに納得できる。今回、角界のニュースターとして注目されている大の里について、同社が感じる魅力を聞いてみると、

「相撲界の将来を担う、期待の力士の一人だと思います。どの力士も真摯に相撲に向き合う姿は魅力的であり、これからも大相撲全体を応援していきたいと思います」

 やはり、大の里起用の可能性は十分にあるようだ。ただ、優勝後の会見で大の里がこんなコメントを。

中華料理店『きらく』大の里のお気に入りメニューは、かつ丼、天津丼、ニラレバ炒め

「チャンピオンカレーが食べたいです。Lカツに福神漬けをお椀半分までいっぱい。今、めちゃくちゃ食べたいです」

 彼が挙げたチャンピオンカレーとは、地元・石川県のソウルフード、金沢カレーの老舗店。大の里は普段、通常のLカツカレーの1・5倍のジャンボサイズを2皿平らげるのだという。

 もしかしたら、お茶漬けではなく金沢カレーをかき込む姿がCMで流れるほうが早くなってしまうかも……。土俵外で人気者の“争奪戦”にも注目が集まりそうだ。