石田ゆり子、MEGUMI、田中みな実、IKKO

 2023年、自身の美容法をまとめた本が大ヒットした、タレントで俳優のMEGUMI。5月に新刊『心に効く美容』(講談社)を出版して、こちらも話題になっている。MEGUMIだけでなく昨今、芸能人たちは自身の美容法をこぞってSNSで発信。

「美しくなりたい」と願う一般人への影響は大きく、美容情報の需要はさらに高まっていきそうだ。ということで今回は、大人女性に「私が信頼している美容番長」をアンケートで調査! 今いちばんアツい美容のカリスマは誰なのか?

 ランキング結果をもとに、美容通としても知られている漫画家のかなつ久美さんから話を聞いた。

大人女性が選ぶ「美容番長」

 10位はヘアメイクアーティストとして、美容メディアに引っ張りだこの小田切ヒロ。YouTubeのチャンネル登録者数は119万人を超える。「インスタライブが楽しくて、つい見てしまう」(56歳・千葉県)、「プロのメイクを、YouTubeで教えてくれる」(38歳・北海道)など、やはりSNSでの発信が人気の理由のよう。

「私にとって美容番長は『ああなりたい』と思えるかが重要。小田切さんは『なりたい存在』ではないので、私が思う美容番長とはちょっと違います。とはいえ、最新のメイク術をSNSで惜しみなく発信するスタイルは偉いと思います」(かなつさん、以下同)

 9位は友利新。皮膚科医の立場から、エビデンスに基づく美容情報を発信。「医学的に良いものを教えてくれるので、試したくなる」(59歳・大阪府)など、医師という肩書に安心感を持つ意見に加え、46歳とは思えない美貌を支持する声も多かった。

「医師としての見解を話すときも、上から目線にならないしゃべり方なので、好感度が高いですよね。失敗した美容医療についても、オープンに話してくれるので、参考にしやすいです」

 8位はさゆり。漫才コンビ「かつみ・さゆり」として活動する傍ら、「奇跡の54歳」と呼ばれる美貌を生かし、美容系インフルエンサーとしても活動中。

かつみさゆり

「さゆりちゃんは、本当に若々しくて、何より脚がきれい! 借金まみれの夫を決して見捨てず、かつ婦人科系の病気もたくさん経験しているのに、その苦労が外見から一切感じられないのは本当に奇跡だと思います」

 アンケートでも「エレベーターに乗るたびに、お尻の筋トレをしていると聞いた。スタイルを維持するための努力がすごい」(46歳・青森県)、「あの美脚はとても憧れる」(32歳・千葉県)など、スタイルに称賛の声が集まった。

激痛に耐えて、手に入れる「美」

 7位にランクインしたのは、叶姉妹。「セレブの美容法は、見ていて楽しい」(31歳・大阪府)、「ファビュラスな美容論に興味が湧きます」(39歳・山口県)。40万円もする高級美容液を一度で消費するなど、紹介する美容法は到底まねできそうにないが、そこが面白いと票が集まる結果に。

叶姉妹

「私がすごいと思うのは、恭子さんは永久脱毛の方法が電流ニードルくらいしかない時代にアンダーヘアの脱毛をやっていることですね。今は広範囲に照射できるレーザー脱毛が主流ですが、ニードルは一つひとつの毛穴に針を刺して電流を流す施術なので、ものすごく痛いんですよ。そんなころからの美容に対する根性は本物だと思います」

 6位は君島十和子。美のカリスマとして20年以上君臨しており、長年のファンからの支持が厚かった。

君島十和子

「若いころから、お肌もスタイルも髪も、すべてにおいて美しい」(59歳・群馬県)、「『JJ』時代から注目している。ストイックな美容法を続けられているのがすごい」(61歳・愛知県)。実は、かなつさんも生粋の十和子ファン。

「十和子様はまさに『ああなりたい』と思える美容家。若いころよりも今のほうが断然美しいのは、努力の賜物ですよね。いつ見ても、髪の毛1本たりとも跳ねていません。365日、君島十和子を演じている姿勢は、尊敬です」

 そんな美のカリスマを抑えて、5位にランクインしたのがアン ミカ。最近はバラエティータレントの色がずいぶん濃くなったが、元パリコレモデルとしての実績はやはり強かった。

アンミカ

「パリコレに出ていたときのスタイルを、ずっと維持している」(45歳・沖縄県)、「本を読んだが、すごく参考になった」(51歳・千葉県)。美しさを評価する声のほか、「生き方や発言が前向きで見ているだけで元気になる」(50歳・神奈川県)、「貧乏時代に培ったお金のかからないケアや、安い商品にも詳しいところが信頼できる」(47歳・埼玉県)など、ポジティブマインドや、生い立ちに関連した支持も。

「強烈な貧乏エピソードすら武器にしているのがすごいですよね。実際には、アン ミカさんのメイクは派手すぎてまねできませんが、唯一無二の美しさだと思います」

 4位は田中みな実。

田中みな実

「全体のシルエットがきれいすぎる。美容にストイックで憧れる」(41歳・大阪府)、「プチプラの商品も紹介してくれるので、まねしやすい。おすすめしていたハンドクリームを買った」(58歳・大阪府)。局アナ時代は、“嫌いな女子アナ1位”という不名誉な称号を得たこともあったが、今では抜群の女性人気を誇る存在へと生まれ変わった。

「もっと上位にくると思っていたので意外です。ただ、まだお若いですからね。美容家として本領発揮するのは、これからのはず。40代、50代になったときに、どれだけ美しくいられるかが楽しみです」

周りが放っておかない美しさ

 ここからいよいよベスト3の発表! 3位に輝いたのは、IKKO。

IKKO

「美容に関してエキスパートだと思う。実際にIKKOさんプロデュースの化粧品を使っています」(59歳・東京都)、「美容研究の年数が長い分、スキンケアもメイクも説得力がある」(46歳・千葉県)。長年、第一線で活躍し続けるだけあって、その信頼度はダテじゃなかった。

「強烈なキャラクターのイメージが強いですが、韓国コスメを日本でいち早く取り入れるなど、美容家としての功績もしっかり残しています。お料理も得意で、インナーケアを大事にしているところもポイントが高いですね」

 2位は石田ゆり子。ナチュラルで気取らない美しさを持つ姿に「ああなりたい!」と憧れる大人女性が多数。

石田ゆり子

「あの年齢で、あの可愛らしさは国宝級。厚化粧に頼るのではなく、無理のないメイクのほうが、中高年には良いことを教えてくれた」(55歳・愛知県)、「若作りしているわけではないのに、いつまでもみずみずしい若さを感じる」(46歳・福岡県)。とはいえ、今回ランクインした他の面々に比べると、決して美容を押し出しているわけではない。しかし「周りが放っておかない存在」なのだと、かなつさん。

「あれだけ美しければ、日々のケアが気になるのは当然です。40代を過ぎてから美しさで注目された、稀有な存在。俳優さんなので、実際にはいろんな美容をされているでしょうが、それを感じさせないのもいいですよね」

 そして、堂々の第1位はやっぱりこの方、MEGUMI。強力なライバルたちをゴボウ抜きし、令和の美容クイーンへと駆け上がった。

MEGUMI

「20代のころより、今のほうが美しい」(59歳・群馬県)、「昔に比べて、明らかにほうれい線が薄くなっている」(47歳・鹿児島県)、「年齢を否定しない、肯定的な美容方法を紹介しているので取り入れたくなる」(64歳・北海道)。

「グラドル時代は美形キャラではなかったので、本当に努力したんだと思います。正直、彼女が美容路線にいくとは思っていなかったのですが、今ではこの人気。人生何が起きるかわかりませんね」

 目指すは誰? 美容番長の後に続け!

大人女性が選ぶ「私が信頼している美容番長」ランキング

1位 MEGUMI (42) 女優、タレント 164票
2位 石田ゆり子 (54) 女優 140票
3位 IKKO (62) メイクアップアーティスト、タレント 129票
4位 田中みな実 (37) フリーアナウンサー、女優、タレント 92票
5位 アン ミカ (52) モデル、タレント 76票
6位 君島十和子 (58) 実業家、タレント 68票
7位 叶姉妹 トータルライフアドバイザー 40票
7位 さゆり (54)かつみ・さゆり お笑い芸人 40票
9位 友利新 (46) 医師、タレント 29票
10位 小田切ヒロ (42) ヘアメイクアーティスト 27票

※インターネットアンケートサイト「Freeasy」にて5月中旬、全国の30歳以上70歳以下の女性1000人を対象に選択方式で実施

かなつ久美●漫画家。代表作はドラマにもなり多くの女性に支持された『OLヴィジュアル系』。 自他共に認める大の犬好きであり、近年は保護犬活動に尽力。著書に『もしボクにしっぽがなかったら』(みなみ出版)など。最新作は『アラフィフヴィジュアル系』(電子書籍)

取材・文/中村未来