今秋にシーズン2の配信も決まった『イカゲーム』を始めとする韓国ドラマやK-POPアイドルなど、勢いがとまらない韓流ブーム。
進化がとまらない!最旬、韓国おやつ
「その中でも外せないのは、韓国のおやつ文化。インスタグラムで『韓国スイーツ』と検索すると、日本だけで約10万件以上も投稿されているんですよ」
と教えてくれたのは、韓国餅研究家で韓国文化に詳しい野原由美さん。東京の新大久保や大阪の鶴橋にあるコリアンタウンをはじめ、全国に韓国スイーツを堪能できるお店が急増しているという。
「太ったマカロンという意味のボリューミーな“トゥンカロン”が大ヒットしてからは、第2、第3のブームを狙って現地の韓国では焼き菓子やパンに力を入れているお店が多く、その流れが日本にもきています。
インパクトがあって映えるカラフルな色使いをしていたり、ずっしりとしたボリューム感のあるスイーツも人気です」
ほかにも、韓国のおばあちゃん世代が食べていた伝統菓子が歴史ドラマの影響で再注目され、スイーツに使われるなどの流れもあるという。そんなトレンド感満載の韓国スイーツをご紹介!
プンオパン
“フナ”の形をした韓国屋台の鉄板おやつ
プンオパンは鮒(フナ)の形をした、たい焼きにそっくりなおやつ。日本と同じく中身はあんこがスタンダード。
「そんなプンオパンをアイスのコーンに見立てて、アイスやチョコソースなどをトッピングした“アイスプンオパン”がいま話題。底にあんこが入っているものもあって、日本人になじみのある味わいです」(野原さん、以下同)
1Lアイスコーヒー
スイーツと一緒にメガサイズのコーヒーも人気!
コーヒーの年間消費量が世界平均1人161杯に対し、韓国人の消費量は2倍以上の367杯と、実はコーヒー文化が根強い韓国。
「ギリギリ片手で持てる重さで仕事をしながら一日中飲める1Lコーヒーは、量が多くても最後まで飲めるよう濃すぎずさっぱりとした味わいのものが多いです」
ねこプリン
動画映え間違いナシの揺れるプリン
お皿を揺らしたり、スプーンでたたくことでプルプルと揺れる姿がかわいすぎると、大流行のねこプリン。
「揺れても崩れないかたさで、弾力のある寒天のようなさっぱりとした味わいです。最近では自宅で作れるように、専用の型まで売られている人気っぷりです」
ディップチュロス
チョコソースやアイスをたっぷりつける
韓国での洋菓子ブームの流れで火が付いたのが、カリモチな生地のチュロスをチョコソースなどにディップして食べる、ディップチュロス。
「ソフトクリームをディップしたり、メープルシロップをつけるお店もあります。揚げたてを提供するお店も多くて、スイーツとしての満足度が高いです」
薬果/ヤックァ
韓国の伝統菓子が日本でもブームに
薬果は小麦粉、しょうが、ごま油などで作られた生地を型抜きして低温の油で揚げ、シロップ漬けにした甘みの強い韓国の伝統菓子。
「宮中で食べられていたお菓子で、祝事の供え物という側面も強かったのですが、最近ではかき氷や洋菓子の上に薬果がトッピングされたものが『映え系スイーツ』として話題」
ソボロパン
次の韓国スイーツトレンド予想はコレ!
日本のメロンパンのようなカリカリのクッキー生地がのったパンで、ポロポロとしたクッキー生地が日本の「そぼろ」に似ていることから、この名前がついたそう。
「韓国では昔からある定番の菓子パンですが、BTSがバラエティー番組でソボロパンを話題に出していたり、日本の女子高生が選ぶ『渋谷トレンドサーチ』でもブームになりそうと注目されています!」
教えてくれたのは……野原由美さん●韓国餅研究家・バリスタ。韓国料理研究院で韓国料理技術を学ぶ。日韓農水産食文化協会主催の韓国料理部門など受賞。著書に『米粉で作る 韓国餅のおやつ』(グラフィック社)。
写真/齋藤周造、各店舗提供