中村芝翫の不倫を謝罪した三田寛子(2016年)、タモリ

 かねてより不倫関係を疑われていた、『成駒屋』の歌舞伎役者・中村芝翫と40代の“愛人”Aさんが同棲状態にあることが報じられた。

 6月13日発売の『女性セブン』によると、妻・三田寛子ら家族が暮らす自宅を離れて、先代から受け継いだ“実家”にて別居生活を送っている芝翫。その三田との夫婦名義の実家に、マンションを解約したAさんが転がり込んでいるという。

 これまで4回発覚した芝翫による不倫のうち、2回がアパレル関係者のAさんであり、すでに3年目の関係となっている。そんな“愛人”を、3人の息子たちの稽古場にも使われた由緒正しき実家に招き入れるあたり、もはや芝翫にとっては“芸の肥やし”以上の関係なのかもしれない。

 そんな夫の醜聞が報じられるたび、自ずとマイクを向けられた三田。2016年の最初の不倫報道では、1991年の結婚後は“引退”状態にあった彼女が、自宅前に集まった多くの報道陣に立って対応。

<挑発的な表情…、三田寛子が出していた水着写真集>

ウチでは芸の肥やしはあり得ません

 夫の騒動に頭を下げつつも、記者から「(歌舞伎役者の不倫は)芸の肥やしですか?」と向けられると、それまでの柔和な笑顔は消えて、「ウチでは芸の肥やしはあり得ません」とピシャリ断じた三田。この強き女将さんの姿が反響を呼び、次第にタレント活動を再開させると、現在の『ひるおび!』(TBS系)金曜日コメンテーターを務めるまでに至る。

 ところが忖度か配慮か、6月14日の『ひるおび!』で芝翫の“同棲”疑惑を取り上げることはなく、この日に出演するはずだった三田の姿もなくーー。

芸妓との不倫報道で会見を開いた中村芝翫(当時・中村橋之助・2016年)

「2021年にファン女性との不倫をキャッチされた時には、番組司会の恵(俊彰)さんから冒頭で“おかみさん、いろんなことがありますよ”と意味深に振られつつも、“は〜い”と苦笑いするだけでコメントを避けました

 気丈に振る舞ってはいるものの、“サレ妻”と後ろ指を差されながらもタレントとして、女将さんとして人前に立って笑顔を見せなければならない。これは想像以上に心は折れる、屈辱の日々だと思いますよ」

 ベテラン芸能リポーターが危惧するように、現在の三田は夫の芝翫はもちろん、長男の中村橋之助、次男の中村福之助、三男の中村歌之助ら歌舞伎役者を支える立場にある。“梨園の妻”はただ笑顔で突っ立っていればいい存在ではない。

歌舞伎役者との結婚は、梨園への就職

 歌舞伎役者も所属する老舗芸能プロダクションのマネージャーは、「よく言われるのが、“歌舞伎役者との結婚は、梨園への就職”です」と内情を明かす。

「ひと言で言えば女将さんは“スーパー秘書”ですよ。俳優のスケジュール管理や公演の営業に広報、さらには贔屓筋への接待、劇場ではお客様の受付もこなすハードな仕事。それでいて妻として家事を、母親として育児もしなければなりません。

 役者にしてみれば、自分の母親の役割を妻が引き継ぐわけで、次第に“お母さん”に見えてくる。となると“外”に色恋を求める役者が多くなるのかもしれない」

 4度も“裏切り”にあった三田の今を予見していたのか、芝翫(1991年当時は三代目・中村橋之助)との結婚に“待った”をかけていたのが、1984年に『笑っていいとも!』月曜日レギュラーを務めた彼女をかわいがっていたタモリ。

中村芝翫を襲名した橋之助、三田寛子と抱き合い成功を誓う

 当時の『いいとも!』を知る元テレビマンによる話。

「超がつくほどの天然でドジっ子、今でいう“おバカキャラ”がウケた三田さんは一躍、お茶の間の人気者になりました。受け持った料理コーナーで材料や手順を間違えるミスを連発しても、その前向きで明るい笑顔に視聴者が、タモさんが絆(ほだ)されていきました」

 そんな愛されキャラの彼女が歌舞伎俳優と結婚するーー。「えっ、本当に?」かつてのスタッフだけでなく、業界全体がざわついた。

寛子ー、やっぱりやめといたら?

「何より心配されたのが、“のんびり屋さんに梨園の妻が務まるのか”ということ。タモさんも内情を知っていたのでしょう。彼女の結婚を祝福する一方で、冗談混じりに“寛子ー、やっぱりやめといたら?”と反対したと(笑)。

 それにーー、当時の歌舞伎役者といえば、今よりも“芸の肥やし”が許される傾向が強かった時代。それこそタモさんも、"モテ男”だった橋之助(芝翫)さんの浮き名を耳にしていたのかもしれませんよ」

 芝翫との結婚で女優の道を閉ざした三田だったが、真面目で直向きな性格で精進を続けた結果、今や梨園を代表する妻の1人としてとして称えられている。

 そんな彼女が「芸の肥やしはあり得ない」としつつも、屈辱の日々を耐え忍んでまで離婚しない理由。3人の息子たちを夫以上の立派な役者に育て上げることが支えになっているのかもしれない。