杏が東出昌大と離婚して、もうすぐ4年だ。
ただ、この2人が結婚していた期間は5年半以上。なれそめとなったNHKの朝ドラ『ごちそうさん』で夫婦を演じてから離婚までは7年近い。そのせいか、この2人をいまだにセットとして見てしまう人も多いのではないか。
片方が話題になれば、もう片方を思い出してしまうという具合に。それは離婚後の彼らが、どこか似た生き方をしているからでもある。
2022年、東出は北関東の山小屋に移住して、狩猟生活を開始。五右衛門風呂を作りたいが、冬は水が凍結してしまうなどと語っていた。
一方、杏はフランスのパリに移住。
「一日に使えるお湯の総量が決まっていて、お風呂がなかなか入れない」
と、明かしている。
また、東出は最近、ひろゆきとの海外ワイルド旅にチャレンジ。杏はメトロミュージシャンのオーディションに合格して、ギターの弾き語りを始めた。
こうした「歌いたがる女優」というのは昔からいて、例えば森光子さん。日本レコード大賞の司会を5年連続で務めた時期には、新人賞受賞歌手の曲をすべて覚え、最優秀に選ばれた歌手が泣いてしまったら、代わりに歌う準備をしていたという。
パリの地下鉄で歌う動画を投稿
新しいところでは、大竹しのぶのシャンソンも需要が今ひとつわからない。芝居で培った表現力を前に出そうとしすぎて、空回りしがちな印象も受ける。
杏は自身のサイトに、地下鉄で初めて歌った動画を投稿。パリでは無名の日本人だからか、聴衆はまばらだった。終わったあと、手をこすりながら「寒かったー」と語ったが、別の意味での寒さも感じさせ、東出の旅よりむしろチャレンジングに思えたりもした。とはいえ、2人は似て非なるもの。ベクトルが真逆なのだ。その違いを浮き彫りにしているのが、東出のこんな発言である。
《あらゆる人間らしい振る舞い、その人の欲がちょっとでも見える振る舞いがすべて汚いものとされるのであれば、やっぱり、いい子の皮を被るしかなくなるじゃないですか。そういうキレイな社会になってるんだけど、僕みたいに俗物であり、清濁の濁の部分を多分に持っている人間がそのまま映ると、やっぱりキワモノになるんですよね》(マイナビニュース)
清濁でいえば「濁」の自分もさらけ出して構わないとする東出。これに対し、杏はもっぱら「清」の自分を見せようとしている。
杏が女性支持を得るのは東出のおかげ
そもそも、離婚の原因からして東出の不倫だし、その後、複数の女性たちとの共同生活まで報じられた。さすがに東出は否定したが、杏については男の影すらない。シングルマザーとしての奮闘が際立っている印象だ。
そういう意味で、杏が多くの女性から支持されるのは、東出のおかげともいえる。
ただ「清」の自分だけで生きようとするのはかなり窮屈だ。異国の地で育児をしながら、日本での仕事も精力的にこなし、メトロでの弾き語りまで。そんな生活がたたってか、体調を崩し、短期入院したとも報じられた。
生き方という点では、杏の父・渡辺謙も清濁併せのむタイプ。2度目の妻が闘病中に不倫をして、離婚し、その相手と3度目の結婚をした。不倫会見で「痩せた」ことを指摘されると「顔が締まったと言っていただけると。身体づくりをかなりいいペースでできたので」と答えて、かわしてみせた。
そんな父や元夫のタフさがちょっとうらやましいのでは、とも勘繰ってしまうのだ。