J-JUN(ジェジュン)撮影/矢島泰輔

 いまやアイドルの新人発掘と育成も手がける個人事務所iNKODEの所属アーティストであり、最高戦略責任者となった。背負うものが増え、これまで以上に多忙を極めている。さらに、今年はデビュー20周年を祝う企画を次々に発表。そのひとつが6月26日、約2年ぶりに韓国でリリースされるフルアルバム『FLOWER GARDEN』だ。

デビュー20周年フルアルバム『FLOWER GARDEN』

J-JUN(ジェジュン)撮影/矢島泰輔

「いままで発表したアルバムの中で一番多い14曲を収録する予定です。しかも、そのすべてが新曲。ジャンルも幅広いですし、楽曲制作にはたくさんのアーティストが参加してくれました。意外な名前に驚かれる方も多いと思います」

 韓国の国民的バンド・YB(ユン・ドヒョン・バンド)のユン・ドヒョン、爆発的な歌唱力のガールズグループ・MAMAMOOのムンビョル。そして、“サムライ ギタリスト”として世界から愛されるアーティストのMIYAVIと、幅広いジャンルの実力派たちが集結した。

「僕の20年の成長を感じていただけるアルバムになっていると思います。それは、ジャケット写真を見ていただいてもわかるはず。デビュー当時の髪形に挑戦しました(テレ笑い)。めちゃ恥ずかしかったんですけど、面白い作品になっているので、ぜひ注目していただきたいです」

 7月20、21日の韓国・ソウルでのコンサートをスタートにアジアツアーが開催される。日本では、7月27、28日に神奈川・ぴあアリーナMMで、8月24、25日に兵庫・ワールド記念ホールでのジャパンツアーが決定した。

「以前から話していますが、日本は僕の第二の母国だと思っています。数えきれないくらい来ている、特別な場所。コンサートでは、新曲すべてを披露する予定です。韓国でリリースしたアルバムでのライブは、10年ぶりくらいになるんじゃないかな。すごく久しぶりです。メロディーを聴くだけで自然と身体が動くような曲もたくさんあるので、みんなで楽しめたらと思っています」

 自身のジャパンツアーの直前、7月13~15日に茨城・国営ひたち海浜公園で開催される音楽フェス『LuckyFes2024』へ、昨年に続き参加を発表。

「もしかしたら、一番に僕の新曲を聴くことができる“ラッキー”な場所になるかもしれません(笑)。このフェスのあとのジャパンツアー以降も20周年企画をいろいろと考えています。まだお話しできないのですが、期待して待っていてください!」

苦手なホラー映画で 俳優としての顔を!

J-JUN(ジェジュン)撮影/矢島泰輔

 アーティスト活動と並行して、待望の俳優業にも。熊切和嘉監督がメガホンを取った、韓国ホラー映画『神社』で主人公の男巫(神意を人々に伝える人)を演じる。

「実は、ホラー映画は見るのも苦手なジャンルで(苦笑)。でも、今回の映画のお話を聞いたときに楽しそうだと思って。新たな挑戦だし、なんとかスケジュールを調整できたので3週間くらいで撮影しました。韓国における巫堂の役だったのですが、巫堂とはちょっと違うイメージ。“こんな人いるのかな?”と思ったこともありましたが、熊切監督が“大丈夫”とおっしゃるので、お任せしました」

 男巫という望まない運命を背負って生まれた“ダークヒーロー”を彼がどう演じているのか楽しみだ。

 また、新人グループの育成プロジェクトも進行している。

「彼らを見ながら、自分が練習生だったころを思い出しますね。それと同時に、当時は気づくことができなかったのですが、見えないところでたくさんのスタッフが動いてくれているのが、いまはわかります。ただ、新人の子たちには、歌とパフォーマンスだけに集中して頑張ってほしい。そうできる環境をつくるために、立ち上げたばかりの会社を大きくする作業をしないといけない。僕も事務所のスタッフと一緒に力を尽くしています」

 少し厳しい表情になったJ-JUNに、アルバムが発売される6月は“ジューンブライドですね”と伝えると不思議そうな表情を浮かべる。

「知らなかったです。6月に結婚すると幸せになれるといわれているんですね。韓国だと“5月の花嫁”です。結婚についてどう考えているかなんて、悲しい質問しないでください。恋愛もできていないのに……。たぶん、いま恋愛したら、すぐにフラれちゃいます。僕が忙しすぎて。

 僕自身のアーティストや俳優の仕事が済んだら、今度は事務所関係の仕事をしないといけない。いま、一番頑張らないといけない時期だと思っているんです。今日をどう生きるかで、明日が変わるので。だから、彼女と過ごす時間はないですね。  マネージャーさんが結婚できない限り、僕も無理だと思います(隣でマネージャーが爆笑)。だから、ファンのみなさん安心してください(笑)」

「今日をどう生きるかで未来が変わっていく」

「20周年を実際に迎えるまでは、特に大きな変化はないだろうと思っていました。でも、最近はなかなか疲れが取れないし、シワが増えてきたようにも思うし……」

 言葉とは裏腹に、変わらぬビジュアルで話し始めたJ-JUN。昨年12月に(韓国)デビュー20周年を迎えた。

「過去にはいろいろなことがありました。でも、“あのとき、違う選択をすればよかった”と思うことはないですね。いまのすべての状況と環境に感謝しています。ただ、以前は相手を信じすぎてしまったなと反省していることはあります。というのは、当時は、置かれている状況が不安で、どうしたらいいのかわからず、相手に頼りきってしまった。そういう経験は僕だけじゃなくて、みなさんにもありますよね」

ジェジュンへプライベートな質問

◆   ◆   ◆

最近のキュンとした経験

20周年のファンミを開催するために5年ぶりくらいでベトナムへ行きました。みんな熱烈に歓迎してくれて。すごく情に厚くて、優しい。日本の方にも通じるものがありますね。ちゃんとイベントのルールも守ってくれて。そんな姿にキュンとしました。

親しい友人たちとの交流

最近は忙しいので食事に行ったりということはないですね。でも、SNSでつながっています。hydeさんは、よく韓国にいらっしゃっているみたいです。僕が紹介した(ノ・)ミヌくんとか、NCTのYUTAくんとかと食事している様子の写真をSNSにあげていますよね。少し前にhydeさんと弘大(ホンデ)を歩いて。プリントシール機を置いているショップがたくさんあるので「一緒に撮ります?」と聞いたら、先にYUTAくんと撮っていたみたいで(苦笑)。2人でプリを撮って楽しかったです。

1週間休みがあったら行きたいところ

釜山に行きたいです!美味しいグルメがあって、自然もあるので。

最近、料理している?

ほぼ毎日、キッチンに立っています。昨日はハンバーグを作りました。最近、よく作るのはチャプチェ。あと、白菜キムチです。

お気に入りの飲み物

そば茶!そば茶の焼酎割です(笑)。

体調を崩して気づいたこと

今年に入って体調を崩して。だから、最近はたくさん食べて、たくさん寝るようにしています。原因がわからなかったのですが、熱が出て、鼻水も止まらないし、喉も痛くて声が出せなかった。そうなると食欲もなくなるんです。寝ようとしても悪寒がして眠れない。そんな状態が1か月続きました。回復したら、そのあと1か月くらい肌の調子が悪くて。約2か月、苦労しました。だから、元気にしているいまに感謝しています。体調を崩す前は、寝る時間がもったいないと思っていたんです。でもいまは、7時間くらい眠れていますよ。

ヘアメイク/村松直美、スタイリスト/大井慎弥、衣装協力/PLUIE(PLUIE TOKYO)