君を愛しているのに、今日も僕はほかの女を抱く──。
感情がぐちゃぐちゃになった
放送中の“不純愛”なドラマ『さっちゃん、僕は。』が話題だ。木村慧人(FANTASTICS・24)が演じる主人公・京介は、地元に彼女・さっちゃん(中山ひなの)がいながらも隣に住む人妻・紫乃(石川恋)と関係を持つ、いわゆる“クズ”な大学生。
「原作を読んで、とても挑戦的な役だなと思いました。京介は共感されにくい部分が多いですが、ドラマを見た人に少しだけでも共感してもらえるように、自分なりにいろいろ考えて演じています。
親の愛を十分に受けていなくて愛し方がわからない京介が、さっちゃんに出会って変わっていく姿を表現したいと思って演じました。あんまり、嫌われすぎないように(笑)」
ふたりの女性に対して京介がどんな思いを抱いて接しているのかを考えて演じているうちに、感情がぐちゃぐちゃになったと話す。
「京介は、彼女のさっちゃんのことがもちろん大好きだと思うんです。でも1度のトラウマで、こんなにも破滅の道へ進んじゃうのかって思うと怖いですよね」
そんな京介に、何かひと言声をかけるとしたら?
「“越えるな!”。京介は、隣に住む紫乃さんに“ここを越えたら何かわかるかも”って言われて越えてしまうんですが、そこからすべてが始まってしまうので僕が止めてあげたいです。“我慢しとけ!”って(笑)」
今回のドラマで初めてインティマシーシーン(性的描写や肌の露出があるシーン)にも挑戦し、どうやったら画面にきれいに映るのか試行錯誤した。
「共演者やスタッフの皆さんとよく話し合って、なるべく原作(朝賀庵/集英社ジャンプコミックス刊)に忠実になるように作っていきました。僕はもう、ドラマが良くなるならなんでもやります!という感じでした(笑)」
ここはうまくいったな、と思ったところは?と問われると、
「脱いだときの背中は自信あります!」
と、いたずらっぽい笑顔で即答。ダンスで鍛えられた背中は要チェックだ。
実家を出て思い出すお母さんの手料理
京介が破滅の道を進んでしまったのは、進学による上京という環境の変化が大きい。これまでの自身のいちばん大きな環境の変化を聞くと、
「僕はデビューが決まったときです。HIROさんに急に会議室に呼ばれて“明日からFANTASTICSになってもらいます”と伝えられ、本当に翌日から打ち合わせが始まったんです。
あのときはすべてがものすごいスピードで動いていました。そのタイミングで実家も出たので、めまぐるしく環境が変わりました」
デビューが決まってから、メンバーたちと共同生活を送った。
「当時は、しっかりしないとって焦る気持ちが大きかったです。共同生活って、多少なりとも気をつかうじゃないですか。特に自分は17歳で、周りのメンバーが20歳くらいだったので……。
僕はダンスのレベルも全然追いついていなかったし、いろいろな面で早く成長しないといけないなと思っていました。みんな優しかったですが、最初のころはやっぱり不安を感じてました」
そんなときに支えになったのは、大好きな家族の存在。
「家族のことは、常に思い出していました。親がおみそ汁とか青汁とか健康的なものを送ってくれたりして。“あ~、お母さんのごはん食べたいな~”ってよく思っていました。
母の料理、本当にどれも美味しいんですよ。レバーに衣をつけて揚げてカレー粉で味つけした料理とか、鮭とタラコのチーズ焼きとか、肉じゃがとか……、挙げたらキリがないのですが、とにかく全部美味しいんです!」
愛情をたっぷり受けて育った彼が演じる、愛のわからない京介。どんな表情を見せてくれるのか。
“背徳的なお楽しみ”
「夜中のお菓子です!夜の12時を越えたらごはんもお菓子も食べないと決めているので、それを破って食べてしまうのは背徳感があります(笑)。撮影とかライブが終わった後って、やっぱりどうしても食べたくなっちゃうんです。
しょっぱい系ならポテチ、甘い系ならカヌレが好きです。疲れているときは特に甘いものが欲しくて、ケーキなんかも食べたりします!」
ドラマストリーム『さっちゃん、僕は。』
毎週火曜夜11時56分~※一部地域を除く。放送時間は変更になる場合があります。
TBS系列にて放送中!
撮影/矢島泰輔 スタイリング/中瀬拓外 ヘアメイク/加藤恭子(Luana)