《ドムドムで見たことあるぞ!》《なんか、ドムドムの専売特許的なイメージがあったからね》。
6月12日より『フレッシュネスバーガー』が期間限定メニューとして発売した『シンガポールチリクラブバーガー』がネット民をざわつかせている。
薄衣をまとってカラリと揚げられた、丸ごと一匹のソフトシェルクラブ。スイートチリソースの甘辛がアジアンなスパイスとなり、一度かぶりついたら止まらない魔力のある味わい。バンズからはみ出すカニ足のビジュアルも迫力満点で映えの極み……。
カニバーガーは「ナンバーワン商品」
このハンバーガーがひときわ注目を浴びているには、ほかならぬワケがある。日本初のハンバーガーチェーン『ドムドムバーガー』が2019年から販売している『丸ごと!!カニバーガー』に酷似しているというのだ。
「あちらの販売告知SNSを見て、どんな商品かと社内で噂になっていました」
そう語ってくれたのは、件のドムドムバーガー広報。
「ソフトシェルクラブを使ったカニバーガーはドムドムの過去ナンバーワンヒット商品。それと同じ体裁のバーガーが出たとなれば、やはりちょっと気になるところではありますから……」(同前)
現在、『丸ごと!!カニバーガー』を扱うのはドムドムの一部店舗のみ。しかし冒頭コメントのように、そのインパクトの強さから“カニバーガーといえばドムドム”と認識する声も多くあるが……。
「そもそも、ソフトシェルクラブを挟んだハンバーガーは海外にルーツがあります。ある意味、今回フレッシュネスバーガーさんでカニバーガーを出してくれたことで話題となり、ハンバーガー業界全体が盛り上がってくれたら素晴らしいね、というのが社の総意であります」(同前)
と、大人の対応。フレッシュネスサイドからも
「当社の商品開発担当が、ソフトシェルクラブが好きで開発しました。ドムドムさんのカニバーガーはもちろん存じあげておりますが、今回は、あくまでも今年4月から始まった【世界のグルメを大人の本格バーガーに】というキャンペーンの一環。“シンガポールのローカルグルメをバーガーで表現したもの”です。現在、想定した2倍売れています」(広報)
というクールな回答があった。
カニバーガーを比較すると
ハンバーガーチェーン同士の対立……もとい、じゃれ合いで有名なのは『バーキン(バーガーキング)』VS.『マック(マクドナルド)』だ。英国バーキンの広告では“実は1年間、撮影のたびにビッグマックをワッパーの後ろに隠していました”と、いたずらを告白、ワッパーの大きさをアピールした。また、日本でも秋葉原店を閉店したマックに対し、バーキンが《私たちの勝チ》と読める縦読み広告を展開。その後、マックもバーキンの隣に大規模店舗を出店させ、そこでのやりとりも話題となった――。
今回もそんな感じの“カニバーガー抗争”をついつい期待してしまったのが、両店のカニ対応ならぬ神対応によって、燃料投下する前に鎮火してしまったようだ。
取材班でもこの機会に、2つのカニバーガーを試食して食べ比べたところ……。
「ドムドムは価格が高いぶん、大ぶりのカニが存在感抜群。持ち重りがあり、食べごたえもしっかり。カニ肉と味噌のうまみも濃く感じる」
「フレッシュネスは、スクランブルエッグやオニオンが入り“アジア料理”を食べている雰囲気。ビールが欲しくなるので、フレッシュネス各店で夕方から販売されるお得な生ビール(290円)をあわせて飲みたい」
と、どちらも高評価! 価格はドムドムが単品で1190円、フレッシュネスが780円と、カニのサイズのせいか、ちょっとした差が。どちらにも“原価率が高いので、好評だが利益は少ない”という共通認識がある商品のようだったので、カニ好きならば食べておくべし。
さて、あなたはどっちのカニバーガーが好きカニ?