「政府で取り組んできた賃上げや定額減税の効果がだんだんと出てきている」
今頃は官邸内のソファーに深く腰掛けて、悦に入ってメガネの曇りを拭き取っているのかもしれないーー。
経済政策の一環である「賃上げ」、そして6月にスタートした「定額減税」と、肝入り政策の効果を実感した岸田文雄首相。また3か月限定で延長された電気・ガス代補助も含めて、さらに「秋口に向けて効果が明らかになっていく」と言ってのけた。
「増税メガネ」の不名誉あだ名を払拭したかったのか、それとも自民党議員の裏金問題から目を逸らしたいがためか、1人あたり所得税3万円、住民税1万円の年間計4万円が所得から引かれる「定額減税」に踏み切った。
ところが「減税メガネ」を戴冠することはなく、わずか4万円、さらに1度きりの減税措置ということもあってか、今度は「恩着せメガネ」と揶揄されることに。それでも冒頭のように、岸田首相は自身の政策を高く評価しているわけだ。
しかしながら国民は「効果あり」と感じていないようで、SNS上では、
次のあだ名は曇りメガネかな
《岸田首相が定額減税の効果が出てきているなどとほざいているようたが、増税メガネや恩をきせメガネと呼ばれる以前にそのメガネに度が入っているのか確かめた方が良い》
《わお。そのメガネを通すとキラキラな世界が見えるのかしら》
《メガネ曇って何も見えてないんじゃない?次のあだ名は曇りメガネかな》
国民感情を読みきれていない首相に対する“メガネいじり”が過熱。新たに不名誉あだ名が付けられそうな勢い。
それにしても不思議なのは、「定額減税の効果」を早々に宣言してみせたのが6月27日。一般企業の多くが給料日を毎月25日としている中で、どうして岸田首相はたった2日間で「効果」を実感することができたのか。
議員報酬は毎月21日に支給される
全国紙・政治部記者に聞くとーー、
「議員報酬は毎月21日に支給されるので、彼らからすると給与を手にしてから約1週間が経過したわけで、“効果が出てきている”とアピールするには頃合いだと踏んだのでしょう。つまり岸田さんは、サラリーマンの給料日さえ把握していないのでは(笑)。
それは冗談はさておき、内閣支持率20%が物語るように党内でも求心力を失いつつあり、重鎮らは“岸田おろし”のタイミングを伺っている状況だとも。早急に国民にではなく党内にアピールする必要があり、電気代補助の延長も9月に予定してる総裁選に向けて、少しでも人気回復を図りたい思惑があるだと思います」
ちなみに岸田首相の「メガネ」は海外ブランド製で、フレームとレンズを合わせて価格は10万円近くと言われている。定額減税で手にする4万円でも買えない、庶民にはおいそれと手が出ない代物だ。
さらに3週に1回のペースで調整してもらっているとのことだが、ぜひとも曇りない状態で国民生活の現状をしっかりと見てほしい。