武井亜樹さん(『バチェロレッテ・ジャパン』公式インスタグラムより)

《「バチェロレッテ3」前代未聞の“辞退続出”にネット騒然、東大卒の元官僚リケジョに「スンっ」の男性陣》(東洋経済ONLINE)

《「男が悪すぎ」「見てられない」バチェロレッテ3で悲劇が起こった原因とは……ハイスペ男たちの“大いなる勘違い”と恋愛リアリティ番組の宿命》(集英社オンライン)

《「公開処刑」「かわいそう」バチェロレッテ3に異常事態……“ハイスペ女性”が次々にフラれる展開に異論噴出》(FLASH)

なかなか恋が始まらない

 最終回配信前後に各メディアが配信した記事はどれも“モテない”バチェロレッテを想起させるものだった。

 婚活リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』の男女逆転版の最新作『バチェロレッテ3』が6月28日からアマゾンプライムで配信され、7月11日の最終話配信後も波紋を広げている。

「日本では3人目となるバチェロレッテの武井亜樹さんは東大卒で経産省に勤めたエリート女性。今は宇宙に関する仕事をしています。ミス・ユニバースに出場経験もあり、見た目も経歴も文句なし。彼女に合わせて出演者の男性たちも医師や物理学者など高学歴でハイスペックな男性を集めたところ、なかなか恋が始まらないという結果に」

 バチェラーシリーズといえば、バチェラー(バチェロレッテ)を巡って出演者が熾烈な戦いを繰り広げ、最後の1人に選ばれるためにあの手この手で自分の魅力をアピールし、求愛行動をするのがウリの番組。そこで恋が始まらないとはどういうことか。関係者が裏事情を明かす。

「亜樹さんも出演者も自分の気持ちにウソをつけないタイプだったんでしょうね。正直言ってバチェラー(バチェロレッテ)に本気で恋をしている人は毎シリーズ1人か2人。3人もいればそれはモテるほう。終盤まで残ると映る回数も多いし見せ場もつくってもらえる。

 要は売名目的の出演なんですよ。今回はハイスペックな出演陣だっただけに本業が充実している人たちが多かったのが、制作側の失敗でしょうね。エンタメに振り切った動きができそうな出演者を序盤で亜樹さんが落としてしまったので、自分に正直な人しか残らなかった

 と、からくりを明かし、制作サイドの失態を指摘する。

「昨年放送された『バチェラー5』も関係者の間で失敗作といわれています。バチェラー役の長谷川恵一さんが“バチェラーのスペックじゃない”“誰もバチェラーに恋してなさそう”などと叩かれてしまったんですね。バチェラーシリーズは日常では出会えないバチェラーやバチェロレッテと非日常な空間で恋をする様子を見せるもの。

 長谷川さんはもともとその前年に放送された『バチェロレッテ2』の最後の2人に選ばれた男性。元バスケットボール選手で長身だし、そのときは視聴者から人気があったのですが、非日常感は出せなかった。ではなぜ長谷川さんがバチェラーになったかというと、人材不足ですね。ハイスペック男性はこの番組に出るメリットがないんですよ

別れたことを報告したのは潔かった

 バチェラー5の失敗(?)をふまえて制作サイドの気合の入れようがうかがえた、と前出の関係者。

「亜樹さんがバチェロレッテに発表されたときは賞賛の嵐でした。今回、亜樹さんはおそらく条件付きで出演を承諾したのだと思います。その条件がどんなものかはわかりませんが、おそらくキスなどはNGにしていたと思います。あと、実家訪問もNGだったんじゃないかな。普段のシリーズは2~3か月くらいの期間、撮影するのですが今回は1か月で全編バリで撮影されました。

 ラストローズに残る参加者とバチェラー・バチェロレッテは自身の実家やお相手の実家に行くのですが、それもNGにした可能性がある。元々シーズン途中から実家訪問は貸しスタジオになったのですが、それでも地元には行きますからね。制作側はそういった条件を飲んででも今回のバチェロレッテの人選は妥協したくなかったのでしょう

 結果、恋が生まれないという異常事態になったのだろうか。

「それもリアルといえばそうですが、亜樹さんが終盤はつらそうなのが見ていて苦しかったです。バチェラー・バチェロレッテはとても孤独なので出演者男性ももう少し寄り添う配慮があれば、と思いました。

 でも最後の男性に選ばれた医師の坂口さんと帰国後もカップルのふりをせずに最後に別れたことを報告したのは潔かった。前シーズンの失敗は次の人選に毎回、生かされてますので次回作はより良いものになるんじゃないでしょうか

 番組の存続が危ぶまれていたが、どうやらその心配はなさそう?