日本テレビ系の『24時間テレビ47』(8月31日〜9月1日放送予定)でマラソンランナーを務めるお笑い芸人のやす子が22日、自身の発言をめぐり「皆さん嘘の記事に騙されないでください」とXで呼びかけた。この穏やかでない内幕についてスポーツ紙記者が説明する。
事実とは異なった記事タイトル
「今年のチャリティーマラソン企画は、新たに開設される『全国の児童養護施設に募金マラソン!』として、寄付金の全額が全国600か所以上の児童養護施設のために役立てられることになっています。そんな中、20日放送の『24時間テレビ47 最新情報!やす子の挑戦!見どころ先取りSP』(日本テレビ系)に出演した際の発言が事実とは異なってネットのまとめサイトの記事タイトルになっていたことで注意を呼びかけていたんです」
やす子は同番組内でチャリティーマラソンに参加することに「好きなだけ偽善って言ってもらって大丈夫ですね。むしろ批判されることも注目されることなので、そこすらも活用させていただいて、自分の思いと児童養護施設のことをしっかり伝えていけたらな」と発言していた。
「この発言をもとにネットのニュースまとめサイトで《24時間テレビランナー・やす子さん『アンチは好きなだけ偽善って言っててください』》とタイトルが付けられて掲載されたんです。それに反応したやす子さんはXを更新。そのニュースサイトのURLを引用し、《【アンチ】という言葉を使っていません こんな言い方もしてません》と番組内での発言に付け足しと膨らましの表現記載があったことを指摘し、否定されたんです」(前出のスポーツ紙記者)
さらにやす子は心境も含めて注意喚起した。
「嘘の記事や、憶測で過激に攻撃するのもう辞めませんか? その一言で命を絶つ人がいるかもしれません 沢山のデマが飛び交っていて悲しいですが、ご飯食べてお風呂に入って自分の機嫌を取ろうと思います」と続けると「仕事終わって、大好きなTwitter開いたら、デマ記事が拡散されて、酷い言葉を使って沢山の人が攻撃してきて本当に本当に疲れちゃった」
本人としては走る前から心穏やかでない状況となっているわけだ。しかし、そのやす子の走りを見る側もどうやら心配の気持ちが勝ってしまっているようで・・・。
《この猛暑の中、走らせるなんて》
《今更だけど、酷暑の中、何故に走らせるのだろうか。タレントに走らせる前に、ロケハンを編成して、まずはスタッフが走って、安全性を確認してみればいいと思う》
《やす子さんの健康面が心配だ 災害級の猛暑と言われる中、マラソンを走る苦しい姿を見るのは辛い》
Yahoo!ニュースのコメント欄には、連日35度を越える猛暑日の中でマラソンを走るやす子を想像して憂う言葉が飛び交ったのだ。
テレビ局に責任を問う意見
さらに、その心配は意味や責任を問う方向にも飛び火した。
《テレビ局って人が亡くならないと変わらない、変えようとしない》
《いったいこのマラソンになんの意味があるんだ? サポートする人も大変だし、サポートする人は、何かあったら対応するんだよね?何かあってからでは遅いんだよ》
《ランナーにタレントを使うのもいいけど、一緒に日テレの幹部も走ったら?》
《日テレの社長が走ればいい。謝罪の意味と今までタレントにこんな酷いことをさせていたと実感してもらう意味で》
たしかに酷暑の中でのマラソン、想像しただけで地獄である。「このような強い言葉がストレートに投げられてしまうのは致し方ない」と眉をひそめがら話すのは、元テレビ局員の男性だ。
「テレビ番組には、特に『24時間テレビ』には慣例、伝統というものが蔓延っています。意味なき遂行コンテンツは番組企画としてよくありました。上層部のトップが“酷暑だからやめよう“というのは簡単ですが、そのマラソン中止を最初に言った人の責任問題になるから言えないんです。誰も責任を負いたくないんです。
正直、走った人に何か重大な事故が起きて誰もが納得する形となれば“酷暑マラソン“は即刻中止ですよ。それまでは、ネットで巻き起こる心配や否定の意見は無視、むしろ逆にPRになっているので制作側はラッキーぐらいにも思っています」
《意味のないマラソンはもうやめた方がいい。無理矢理感動しろみたいな作り方、これがまた下手なんだよね》という厳しめ声もあるが、物議多数のコンテンツを推し進める意味はいったいどこにあるのか。やす子ひとりが背負う問題ではなさそうだがーー。