「絶え間なく流れてくる情報に疲れてしまいがちな現代。旅に“刺激”ではなく、“癒し”を求める人が増えています」と言うトラベルライターのSHIORIさん。
ウェルネス旅は、健康をテーマにした新しい旅のスタイル。疲れがたまる夏こそ、ホテルでヒーリング体験を!
【沖縄】星のや 竹富島
「島全体からヒーリング効果を感じます」
“島民となり、暮らすように過ごす”を体現した離島リゾート。琉球建築を踏襲した風通しのよい客室を中心に、ゆるやかな島時間を過ごせる。
「沖縄の文化が色濃く残る静かな環境と美しい海にも癒されますし、月桃やシークヮーサーなど島で親しまれてきた素材を使ったスパトリートメントが最高です。心身共にリラックスできるのはもちろん、私史上ナンバーワンの美容効果を感じました!」(SHIORIさん、以下同)
【福島県】EN RESORT Grandeco Hotel
「名水の原点を巡る深い森林浴が楽しめます!」
雄大なブナの森に囲まれた広大なフォレスト リトリート リゾート。
「森の恵みを堪能できるようなトレッキングや星空観察会などの滞在プログラムが用意されています」
また、敷地内には、日本名水百選にも選ばれている「小野川湧水」も。
「天然の湧き水は、施設内のレストランで使われるだけでなく、温泉や客室にも引き込まれているので、澄み切った水の力をさまざまなシーンで体感できます」
【長野県】仙仁温泉 岩の湯
「昭和レトロでモダンな佇まいの館内も素敵!」
長野県の山間に位置する秘境の宿。
「名物は奥行きが約30mにも及ぶ神秘的な洞窟風呂。源泉が湧き出る洞窟内は、迷子になりそうなほど奥深く、俗世から離れた感覚に浸れます」
他にも川のせせらぎが聞こえるテラスや宿泊者専用のライブラリーなど、館内にはのんびりと過ごせるスポットが充実。
「宿泊後に次の予約をして帰るという人も多く、日本一予約が取れない宿としても有名です」
【三重県】HOTEL VISON
「温浴から美食まで、幅広い世代が癒しを感じられる場所です!」
レストランや農園、マルシェなどさまざまな施設が集まる日本最大級の商業リゾート。
「施設内のホテルに併設する温浴施設『本草湯』では、三重大学とロート製薬の共同研究で開発された“薬草湯”や30種類を超える天然ミネラルを含んだミネラルミスト浴が体験できます」
今年4月には日本では珍しい2階建ての「VISONサウナ」がオープン。本草湯と同じ薬草の香りにじっくり包まれる時間を過ごせる。
【京都府】NOHGA HOTEL 清水京都
「お寺や自然のなかとは違う唯一無二の空間です!」
清水寺から程近いこちらのホテルでは、地下1階に専用のメディテーションルームを構え、初心者でも気軽に本格的な瞑想体験が叶う。
「国内外で禅を広げる活動を広めていらっしゃる臨済宗建仁寺の塔頭「両足院」の副住職・伊藤東凌氏がプロデュース。母親のお腹に戻ったような不思議な空間で、感覚が研ぎ澄まされていくように感じます」
【香川県】千年オリーブテラス for your wellness
「オリーブが心身を健康に導く優秀な植物だと実感します!」
オリーブを使った心身の健康を提案するウェルネスガーデンとして今年3月にグランドオープン。全3室の客室は、すべて海を一望できるシーフロントとなっており、瀬戸内の穏やかな四季を感じることができる。
施設内では、オリーブを使ったスパプログラムやオリーブオイルテイスティング講座のほか「オリーブを使ったオリジナルのコスメも。使うとその美容効果に驚かされます。ぜひお土産に」
https://1000olive-terrace.com/
【鳥取県】三朝温泉 木屋旅館
「最強の温泉を試したいなら、ぜひ訪れてほしい!」
「高濃度ラドンを含む泉質で有名な三朝温泉。中でも明治元年から続く老舗の木屋旅館は、ラジウム温泉としてその効能が海外の医科大学にも認められているほどです」
温泉に含まれるラドンは新陳代謝を促進。免疫力や自然治癒力の向上が期待される。
「飲む、寝るなど、目から鱗の方法で温泉を楽しめるのもポイント。温泉効果を上手に取り込むため、スタッフが個別に提案してくれます」
※料金は、特記がない限り1泊2日の1室大人2名利用(税込み・サービス料込み)です。
日常をオフラインにして心身にパワーを宿す旅を
「常にオンラインで情報を得られ、思考や視覚を使うコンテンツと向き合っている現代。悩みも多様化する中で、心と身体を癒すための旅に注目が高まっています」とSHIORIさん。
サウナや温泉、スパはもちろん、心を落ち着かせるための瞑想や禅といったジャンルのほか、地産地消の食材を使った料理やデトックス食など美食を通じた癒しを提供するホテルも増えている。
「特に夏は森林浴や屋外でのヨガなど自然の中での体験が多様に楽しめる季節。期間限定で行われる場合もあるので、宿泊先を決める際にはぜひチェック。
また、滞在先では早めに就寝し、朝時間を楽しむのもウェルネスな過ごし方としておすすめ。のんびり散歩をするのも至福のひとときです」
教えてくれたのは……SHIORIさん●トラベルライター。国内外の観光スポットを巡り、WEBメディアや雑誌、テレビ等で発信。また、観光に特化したPR会社「TROVATORE」代表も務める。@traveler_s23
取材・文/河端直子