大谷翔平の自宅“盗撮”問題、それをイジった『27時間テレビ』、同番組の炎天下でのマラソンで起きた井上咲楽のドクターストップ……。悪い意味ばかりで話題になっているフジテレビ。そんな凋落の一途の同局にあって、人気企画といえるのが『逃走中』なのだが、
「内容は、ざっくり言うとサングラス姿の“鬼役”である『ハンター』から逃げる鬼ごっこ。単発番組として深夜からのスタートでしたが、人気企画となり、大みそかや27時間テレビなどの大型特番の企画にも成長しました。今年は20周年にあたり、劇場版である『逃走中 THE MOVIE:TOKYO MISSION』が7月19日より公開されています」(スポーツ紙記者)
「クソオブクソ」
出演者は『JO1』や『FANTASTICS』の面々が、メインどころを務めた。人気企画×人気男性グループ、ついでに20周年記念という肝いりで、公開直後からさぞ人気となっているかと思いきや、観客からは「今年のワースト」「クソオブクソ」というような低評価のオンパレードとなっている。映画のレビューサイトの平均評点は★2つ後半。『食べログ』なら多くの人の足が遠のく数字だろう。その理由は、
《つまらない映画でもそれなりに楽しんで観れる特技を持ってる俺でもさすがにこれはちょっと…》
《30分で終わる話を誰一人芝居が上手くない方々が延々とやっている映像を観るのは結構大変 観てる途中久しぶりに早く終わらないかなと思った》
《ヤバいものが観たいというイカレた欲求は確実に満たしてくれた》
《正直出演者のファンの方々は配信まで待ってもいいし、劇場に行かないことで推しによりよい仕事が来るよう働きかけることも必要じゃないかなと思う》
怖いもの見たさ、出演者のファンなら逆に……といった意見まで飛び出る始末。
「まず、キャストについては、いわゆる“アイドル映画”と呼べるような、人気アイドルを使っておけばいいでしょといった人気者におんぶにだっこの映画は山ほどあるので、あまり言ってもしょうがないのですが、映画は“逃走中”というゲームのフォーマットと関係のないシーンが多すぎますね」(映画ライター)
“楽しくなければテレビじゃない”は何処へ
《「これはゲームではない! 殺人ハンターから逃げろ!」》
《突然〈命賭け〉のゲームと化した逃走中!生き残ったら賞金はなんと100億円!?》
(公式サイトより)
「物語は途中から命をかけたゲームになります。元ネタの逃走中という笑いありのゲームが、『ライアーゲーム』や『カイジ』などのダーク系の人気コンテンツの要素を足して、薄めたようなしらじらしいものに。
本来、この番組は、多少の演出は当然あったにせよ、出演タレントの“素”や“本性”が見えるところが売りだったはず。だからこそ開始直後に隠れて、逃走せずに終わった人がいたことなどが、批判もありながら面白さにつながっていた。それを変な形で演出しても……。見た人の感想は正直なものだと思いますね」(前出・映画ライター)
“楽しくなければテレビじゃない”。かつて楽しかったものを、改悪し続けるフジテレビ─。