平野歩夢、北島康介、内村航平、室伏広治

 日本代表選手のメダルラッシュに沸くパリ五輪。下馬評のとおりに活躍する選手がいるかと思えば、まさかの敗退に泣く選手も。自分の持つ力のすべてをかけて、競技に打ち込む姿は美しい──。

 そこで今回も含め、これまで夏季オリンピックに出場した中で記憶に残っている“イケメン”アスリートを全国の女性2000人にアンケート調査を実施。あなたの記憶に残るイケメンアスリートは誰ですか?

歴代イケメンオリンピア

 今回は20代~30代と、40代~60代という世代別に調査。40代~60代だけでランクインしたのは、バレーボールの川合俊一(61)。

川合俊一(バレーボール)

「川合さんが現役のとき、かなりのイケメンで実力と合わせてすごい人気だったと覚えています」(栃木県・41歳)

 オリンピックには'84年のロサンゼルスと、'88年のソウルに出場。現役当時は人気・実力No.1で、バレンタインデーにはトラック4台分のチョコレートが届いたなんて逸話も。現役時代を知らない世代にとっては、タレントや司会者のイメージが強いのかも。

 20代〜30代で8位、40代〜60代で7位にランクインしたのは柔道の阿部一二三(26)。前回の東京オリンピックでは、妹の詩と史上初の兄妹で同日金メダルという快挙を成し遂げた。今回も妹とのアベック金メダルを宣言していたが、詩はまさかの2回戦で敗退……。

成田空港に到着後、金メダルを手に取りポーズをとる阿部一二三選手(9月5日) 撮影/齋藤周造

「東京オリンピックで圧倒的な強さを見て惚れました」(広島県・26歳)

「妹の詩ちゃんとのコンビも仲が良くていい」(鹿児島県・59歳)

 今回、金メダルを取った一二三は妹の敗退に触れ、

「まだまだ兄妹での戦いは終わっていません。どんなつらいことも高い壁も2人で乗り越えて、またオリンピックの舞台で金メダルを取ります

 と、決意表明。こんな“兄妹愛”も人を惹きつける魅力なのかも。

 そして今回、外せないのが“龍神NIPPON”こと男子バレーボール代表の高橋藍(22)と石川祐希(28)。

高橋藍(バレーボール)

「高橋選手が出ているネーションズリーグは全部見ています」(香川県・27歳)

「石川選手は20代前半から活躍しているのを見てきていて、今キャプテンとしてチームを引っ張っているのが本当にうれしい」(三重県・28歳)

石川祐希(バレーボール)

 女性誌『an・an』でバレーボール選手として初めて表紙を飾るなど、そのイケメンぶりで人気の2人。甘いマスクとともに、世界最高峰といわれるイタリアセリエAで磨いてきた実力で高橋と石川がいる日本代表はまさに最強!

 40代~60代で4位、20代~30代でも7位とランキングで健闘しているのが、競泳の鈴木大地(57)。

「鈴木選手といえばバサロ泳法。速すぎて後から規制されたという話を聞いて、すごいなと思った」(埼玉県・24歳)

「バサロという新しい泳法で金メダルを獲得。後日、同じクラブでプールで一緒になり、彼が泳ぎ出したら思わず水中に潜って泳ぎ方を見てしまったのはいい思い出です」(東京都・62歳)

 スタートしてから長く潜水してタイムを稼ぐバサロ泳法の代名詞ともなった鈴木。'88年のソウルオリンピックで100メートル背泳ぎの金メダリスト。“レジェンド”と呼んでもおかしくない存在は、世代を超えて人々の心を惹きつけている。

日本人離れした外見と身体能力を見せたのは

 鈴木と同様、世代を超えてのランクインとなったのが室伏広治(49)。'04年のアテネ大会で金メダル、'12年のロンドン大会で銅メダルを獲得したメダリストだ。

室伏広治(陸上)

「ハンマー投げのダイナミックな姿が印象的でした。日本人に見えなかった」(大阪府・43歳)

「筋肉の塊のような身体をテレビで見て、こんな日本人がいるんだと思いました」(北海道・32歳)

 父親の重信もハンマー投げの選手で父子そろって“鉄人”と呼ばれ、息子が日本記録を出すまでの記録保持者。また妹の由佳もハンマー投げの日本記録保持者で、室伏兄妹で男子と女子の日本記録を持っているという、まさに“親子鷹”の家系。

 身体能力の高さは群を抜いていて、スポーツマンNo.1決定戦という企画のテレビ番組に、彼のレベルが高すぎてスタッフがオファーできないなどの話もあった。

 20代~30代で2位に入ったのは平野歩夢(25歳)。

平野歩夢(スケートボード)

「スノーボードだけでなく、スケートボードでもオリンピックに出場なんてすごいと思った」(千葉県・34歳)

「競技に対してストイックで、クールなところが見ていて元気をもらえます」(京都府・38歳)

 もともとはスノーボードの選手で、'22年の北京大会では金メダルを獲得。'18年に、東京大会でスケートボードが新種目として採用されることが決まると、挑戦することを表明した。'21年の東京大会に出場し、日本で5人目となる夏冬オリンピック出場選手になった。ドレッドヘアの髪形にも注目が集まったが、

「見た目のインパクトに驚きましたが、一生懸命競技に取り組む真剣な眼差しと姿勢は、若者ながらすごいと思いました」(神奈川県・63歳)

 と、上の世代にも彼のストイックさが響いているよう。

世代を超えて人々を魅了するアスリート

 そして、2つの世代でトップ3にランクインしたのが、水泳の北島康介(41)と体操の内村航平(35)の2人。

内村航平(体操)

「内村選手の技の美しさ、難易度の高い技にも挑戦する姿に感動しました」(兵庫県・27歳)

「期待を背負い、それに応えたレジェンド。イケメンでストイックだし、何より実力がある」(山形県・55歳)

 内村は'08年の北京、'12年のロンドン、'16年のリオデジャネイロ、そして'21年の東京の4大会に出場。個人総合2連覇を含む7個のメダルを獲得した“レジェンド”。彼の活躍とともに勝負食として脚光を浴びた、チョコレートの『ブラックサンダー』も品切れが続くほど人気に。

 そして、2つの世代でダントツ1位になったのは北島。'00年シドニーから'12年のロンドンまで4大会連続でオリンピックに出場。'04年と'08年に、100メートルと200メートルの平泳ぎで2大会連続2種目制覇を果たした。

「“チョー気持ちいい”が忘れられない」(香川県・25歳)

「インタビューの言葉“何も言えねぇ”が流行った記憶がある」(山口県・22歳)

「国の代表というより、アスリートとして出場するのは自分だと、過剰な期待に抵抗していた姿がカッコよかったです」(東京都・45歳)

 と、メダルを獲得したときのコメントが耳から離れない人が多いよう。そんな北島は'16年に現役を引退し、'23年に国際水泳殿堂入り。

北島康介(競泳)

 今回のパリでは、どんなイケメンが見る人の記憶に残るのだろうか。

心に残る“イケメン”オリンピアン【20代~30代】

※全国世代別女性2000人アンケート

1 北島康介(競泳) 98票
2 平野歩夢(スケートボード) 62票
3 内村航平(体操) 54票
4 室伏広治(陸上) 32票
5 石川祐希(バレーボール) 30票
6 高橋藍(バレーボール) 27票
7 鈴木大地(競泳) 14票
8 阿部一二三(柔道) 9票
9 野村忠宏(柔道) 8票
10 瀬戸大也(競泳) 7票

心に残る“イケメン”オリンピアン【40代~60代】

1 北島康介(競泳) 148票
2 内村航平(体操) 111票
3 室伏広治(陸上) 46票
4 鈴木大地(競泳) 41票
5 平野歩夢(スケートボード) 32票
6 野村忠宏(柔道) 15票
7 高橋藍(バレーボール) 13票
7 阿部一二三(柔道) 13票
9 川合俊一(バレーボール) 12票
10 石川祐希(バレーボール) 10票

取材・文/蒔田 稔