自民党・広瀬めぐみ参院議員(公式インスタグラムより)

 8月15日、広瀬めぐみ参議院議員が参院議長宛に議員辞職願を提出し、許可されたことが明らかになった。広瀬氏は公設秘書の給与をだまし取ったとして、東京地検特捜部が詐欺容疑で立件する方向で捜査を進めている。

 広瀬氏は2022年12月から昨年8月までの間、公設第1秘書の妻である女性を公設第2秘書として採用。だが、公設第2秘書に採用されたはずの女性の勤務実績はなく、国からは秘書給与など約400万円が支払われており、そのほとんどが広瀬氏に渡っていたことが明らかになっている。

 7月30日、詐欺容疑で議員会館事務所や自宅へ家宅捜索を受けた広瀬氏。その日のうちに自民党へ離党届を提出。その後は議員辞職を求める声が高まっていた。

税金をだまし取った広瀬元議員

 そんな中での広瀬氏の議員辞職の発表コメントでは「事務所の経費捻出のため、公設第1秘書の配偶者に公設第2秘書をお願いし、給与から資金提供を受けたことは事実だ」と認めた。さらに「軽率な行為だったと反省している。心よりおわびする」と謝罪している。

 この議員辞職を報じたネットニュースのコメント欄には、

《堂々と税金から給与を詐欺して自分の懐に入れるなんてどんな神経の持ち主なのでしょうか?確信犯であり、立件して実刑を期待する》
《国からお金を盗むという大犯罪だが、本人は「資金提供」とか言ってて反省してるとは思えない。また、犯罪によって免職されたのではなく本人の意思での辞職。やっぱり議員に甘過ぎる法になっている》
《詐欺事件なのに議員辞職をすれば社会的制裁を受けたのだから起訴されないというのは違うと思う。一般人が詐欺事件を起こせば、会社をやめ、経営者であれば会社をたたみ、市民としてその場所に住んでいる事も出来なくなるくらいなのが世の中だと思う》

 など、議員辞職だけではなく、それ以上の社会的制裁を求める厳しい意見が並んだ。ただ、疑惑以前の問題行動もあり、このような厳しい世論となるのも仕方がない、とスポーツ紙記者は語る。

「ただの観光旅行」と批判が集まっている『自民党女性局』のフランス研修(広瀬めぐみ議員のツイッターより)

カナダ人サックス奏者と渋谷のラブホテルへ

「昨年7月に自民党女性局のフランス・パリへ視察研修に行った報告写真が、『料理が贅沢』『税金で遊ぶな』と批判を集めました。実は、参加した国会議員のうちの1人が渦中の広瀬めぐみさんだったんです。

 さらに広瀬さんの素行の悪さが明らかになったのは今年2月。赤いベンツに乗った広瀬さんがカナダ人サックス奏者と渋谷のラブホテルに入っていく様子が週刊誌で報道されています。この不倫騒動が“赤ベンツ不倫”と話題になったのも記憶に新しい人が多いはずです。まさに矢継ぎ早の不祥事ですから、厳しい意見が起こらない、というのが無理な話ですよ」

 政治とカネの問題が次々と明らかになり、明確に逆風が吹き荒れる自民党。今回の一件もトカゲのしっぽ切りで済ませることはできないほど大ごとになっている。衆院選まで残りわずか、この騒動がターニングポイントとなる可能性は十分あるだろう。