「金メダルが20個、銀、銅を合わせた総数は45個といずれも海外で行われた大会では過去最多の獲得数となりました。選手への注目度も高まっていて、各スポンサーによる争奪戦も始まっています」(スポーツ紙記者)
17日間にわたって繰り広げられたパリ五輪。現役選手だけではなく、元選手もキャスターや解説などで存在感を示し、活躍の場を広げている。
「政界からもスカウトの手が伸びています。五輪選手は客寄せパンダとして最高。解散総選挙も近そうな今、五輪選手は各党最も欲しい人材」(政治ジャーナリスト)
そこで、国民が今、政治家になってほしいと望むオリンピアンをいち早くアンケート。多くのオリンピアンの中で信頼を勝ち得ているのは?
人柄重視で票を集めたのは?
「チームをうまくまとめていた」(54歳・東京都・女性)、「自分よりも仲間を優先し、リーダーとしてふさわしい」(48歳・大阪府・男性)
5位にランクインしたのは、体操男子総合で日本の金メダル獲得に貢献した橋本大輝選手(23)。団体で結果を残したものの個人総合では6位に終わったが、その献身的な姿勢に好感を持った視聴者は多い。
「自分が、ではなく仲間を立てる場面が目立ちました。自身よりも国民を見てくれると感じた方が多いのではないでしょうか。魑魅魍魎の政治の世界で、人の良さが利用されないといいのですが」(前出・政治ジャーナリスト)
まだ23歳の橋本選手。4年後のロス五輪への出場も期待される中、政界進出はあり得ない?
「媚びないマイペースさで政治の世界でも羽ばたいてほしい」(39歳・神奈川県・男性)、「おかしいことをおかしいと言える人だと思う」(35歳・長崎県・女性)
4位は今回、五輪キャスターとして新たな才能も開花させた内村航平(35)。過去に五輪4大会に連続出場し、個人総合2連覇など合計7つのメダルを獲得した体操界のレジェンドだ。
「内村さんは体操以外の競技では素直すぎるコメントが人気を呼びました。例えば男子バスケットボール日本代表の試合を見てフランス選手のことを“身長が高いからシンプルにセコい”など。その独自の目線と誰にも媚びないスタイルを政界でも発揮してもらえれば、と感じた視聴者が多いのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
永田町の悪しき慣習も独特のコメントで斬ってほしいものだ。
若き有望株の登場?
「特攻資料館に行きたいと言ってくれて感動した」(69歳・鹿児島県・男性)、「若いのに考えがしっかりしている」(51歳・千葉県・女性)
3位にランクインしたのは個人で銅、団体で銀メダルを獲得した卓球の早田ひな選手(24)。
「フランスから帰国した際の会見で報道陣からやりたいことを聞かれた早田選手は『鹿児島の特攻資料館に行って、生きていることを、そして自分が卓球をこうやって当たり前にできているということは当たり前じゃないというのを感じたいからです』と答え、若いのにしっかりした考えを持っていると称賛されました。
アンパンマンミュージアムに行きたいとも話しましたが、作者のやなせたかしさんは平和を訴え続けた人。反戦と平和を遠回しに伝える早田選手の姿勢に感銘を受けた方も多いのではないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)
その発言が中国で波紋を広げているが、早田選手ならサーッと解決できそう。
「何をやらせてもできる人なんだなと思った」(44歳・山梨県・女性)、「実直な人柄が伝わるリポートだった」(32歳・神奈川県・女性)
2位にランクインしたのは早田選手の先輩・元卓球五輪選手の石川佳純(31)だ。パリ五輪ではキャスターとして女子アナ顔負けとまで言わせた実力派。大企業のCMに抜擢されるなど、今まさに引っ張りだこ状態。
「生中継でも失言することなく、詳しくない分野も勉強してきたことがわかるリポートぶりは話題に。
石川さんも早田選手と同じように五輪前に卓球の張本智和選手と渋谷区の東郷神社に参拝していたことが、中国から批判を浴びました。その一方で中国人の非礼を詫びる中国人も。
石川さんのSNSには《失礼なことを言う人々がいてごめんなさい》《中国人を嫌いにならないで》などのコメントも集まっています。石川さんの人気は中国でもすごいんです」(前出・スポーツ紙記者)
日中関係も良好になりそう?
そして、最も多くの票を集めたのは残念ながら……。
「いません。政治とスポーツは別の分野」(51歳・長野県・男性)、「なってほしくない。知名度に左右される選び方はしたくない」(63歳・東京都・男性)、「いない。谷亮子さんが政治で何をしていたのかまったくわからなかった」(48歳・静岡県・女性)
オリンピアンに政治家になってほしくない、と考える人が多数の結果に。それには先人たちの影響もあるようで、
「これまでオリンピアンで政治家として活躍された方の顔が思い浮かばないというのが大きな原因でしょうね。客寄せパンダの印象しかない。さらに優秀な選手にはその資質と能力を、後進の育成や指導に専念してもらいたいと考える人も多い。
結局、餅は餅屋で、スポーツ選手に政治は向いていないことを、国会議員に転身した橋本聖子さんや馳浩さんなどが示してしまった。逆に政治の世界でも活躍できるオリンピアンが出れば、この先も変わるのでしょうね」(前出・政治ジャーナリスト)
政治の世界でもメダリストになれるオリンピアンは出現するのだろうか──。