日本時間8月22日、今季39個目の盗塁を決めた大谷翔平 写真/共同通信社

 日本時間で24日、ドジャースの大谷翔平が40本塁打、40盗塁の“40-40”を達成。その1週間前には3日間限定で使用した“特注バット”に注目が集まった。

特注バットに刻まれた覚悟

「日本時間8月17日から19日の3試合は『プレーヤーズ・ウイークエンド』と題され、選手は個性的で特別なデザインの用具を使用できる試合でした。大谷選手は愛犬のデコピンが描かれたスパイクを着用。《世界一》《改善》という文字が刻まれたバットをカージナルスとの3連戦で使い、2本のホームランを放ちました。大谷選手はこれでメジャーリーグの全30球団から本塁打を記録しました」(スポーツ紙記者、以下同)

 “商売道具”に刻んだ言葉からは、常に上を目指す大谷の強い意志が伝わってくる。

「“世界一”は大谷選手の目標です。日本ハム時代から世界一の選手になると掲げていましたし、ドジャースの入団会見では、優勝したいと強調していました。目標達成に向けて“改善”が必要という思いもあるのかもしれません」

 目標達成に向けての姿勢は花巻東高校時代から変わっていない。

「高校時代、人生の計画を『マンダラチャート』と呼ばれる目標達成のためのシートに書いていました。それには“160キロの球を投げる”“WBC日本代表”など書かれており、次々に達成しています。目標を書き出すことの大切さを知っているからこそ、今回もバットに“世界一”と刻んだのでしょう」

 大谷が目標に突き進む姿は、その背中を追う子どもたちにも影響を与えている。スポンサー企業の一つで英会話教室大手のECCは、8月22日から大谷が登場する新CMを放送開始。さらに、あるプロジェクトが動いていた。

『SHOW YOUR DREAMS』

「大谷選手とECCの共同で『SHOW YOUR DREAMS 2024』というプロジェクトが実施されています。小学4年生から高校3年生を対象に“未来への夢”をテーマにした英語のビデオメッセージと日本語の作文を募集。約2万件の応募から選ばれたおよそ100人が、8月4日から順次4つのグループに分かれてロサンゼルスへのホームステイ留学に行っています」(教育ジャーナリスト)

 大谷に憧れる子どもたちは、どんな夢を書いたのか。ECCに確認したところ、

「大谷選手のようにメジャーリーガーになりたいという子もいましたし、野球に限らず、世界で活躍したい、何かの“二刀流”になりたいという子どもたちが多かったです。今回のプロジェクトでは、大谷選手に会ったり、試合を観戦することは含まれておりませんが、ドジャースタジアムのショップを訪れ、限定グッズなどショッピングを楽しんでいました」

大谷翔平とECCの共同プロジェクトでロサンゼルスへホームステイ留学に行った子どもたち(ECC提供)

 大谷が高校生のころ、自分の将来について考えたように、参加した子どもたちもいい機会を得たよう。

「子どもたちにとって英語やコミュニケーションだけでなく、大切な仲間と出会えたことで、改めて自身の夢や将来について考えていただく機会になったと感じております」(ECC広告広報部)

 夢や目標を高校時代から変わらず“有言実行”で現実にしてきた大谷。その力は、未来を担う子どもたちへと受け継がれているようだ。