「『フードパンダ』でマックグリドルを注文すれば、もう少し寝られるよ!」
STARTO ENTERTAINMENT社に所属する木村拓哉が『マクドナルド』のCMに“復活”出演している。といっても厳密にはフードデリバリサービス『foodpanda』の香港版CMで、キャンペーン中のマクドナルド商品『マックグリドル』を紹介した形だ。
公開されているのは夢の中というストーリー設定のCMで、冒頭のセリフを流暢な広東語で披露している木村。ハンバーガーを中指と薬指の間に挟む、独特な“キムタク持ち”で手にしたマックグリドルをパクリ。
旧ジャニーズ事務所問題の余波によって、日本マクドナルドのCMキャラクターを降板してから1年、公式インスタグラムでも公開中のCMは、国内で「木村とマック」を視聴できなくなったにファンにも喜ばれていることだろう。
中国・香港の広告事情に精通する広告代理店営業スタッフによると、
「香港のファンに喜んでもらえるようにと、広東語を練習して撮影に臨んだという木村さん。ジャニーズ騒動も“彼自身の問題ではない”との風潮もあってか、“コラボ”する香港マクドナルドも起用を了承したのでしょう。
ただ、さすがは中華圏とでもいいますか、思わず“ちょ、待てよ”と言いたくなる、木村さんのCM起用を逆手に取るライバル社も出ています(笑)」
木村の“マック”CMから2週間後
8月上旬に『foodpanda』CMが配信されてから約2週間、同じくフードデリバリサービス『Deliveroo』が香港内での新CMを公式インスタグラムにて発表。CMキャラクターに選ばれたのはーー。
軽快な音楽と広東語のナレーションが入る中で、おなじみの特徴的なネルシャツとジーンズを着こなし、観葉植物に水をあげては漫画雑誌を読みふけり、はたまた愛犬と戯れたりと“おウチ時間”を楽しむ男性に抱く既視感。
そしてインターホンが鳴ると、『Deliveroo』にて届けられたのはマクドナルド商品の数々。それらを満足げに頬張るのは、やはり「木村拓哉」だ。ライバル社のCMにも出演しているのかと思いきや、微妙に様子が違う。
そう、“キムタク”モノマネで知られる元木敦士だ。『foodpanda』の“本家”に対抗してか、日本のものまねタレントを起用したというわけだ。元木によるCMがテレビやネットで流れると香港のSNSでは、
本物のキムタクとどこが違うの?
《木村拓哉が2社に起用されているのかと思った》
《本物のキムタクとどこが違うの?》
《こっちが本家だと思った》
元木を“本物”の木村と勘違いするユーザーが続出しているようだ。
「香港内の論調として、ライバル社に対して迅速的に、かつユーモラスなCMを制作した『Deliveroo』を称賛する一方で、モノマネオチに“おもしろくない”“安っぽい”などと否定的な見方もされて物議を醸しています。
ただ『Deliveroo』社はあくまでも、“木村拓哉のものまねタレント”としてではなく、“日本のユーチューバー・元木がイメージに沿った”と起用を説明しているみたいですね。マックのキャンペーンは『foodpanda』と同様、9月上旬まで続くそうです」(前出・営業スタッフ)
木村の“ものまねタレント”としてオファーを受けたかは定かではないが、元木には“キムタク持ち”もしっかり再現してほしかった。