やす子

 あっ、触られた!

 9月1日の午後8時40頃、日本テレビ『24時間テレビ47』チャリティーマラソンで、両国国技館に向けてラストスパートをかけていたピン芸人・やす子。沿道には多くの応援者が声援を送っていたのだが、その中からすっと手が伸びた。

 やす子の胸あたりを手のひらで撫で触ったかのように見えた右手。彼女の右後ろを走っていたガード役ランナーによってすぐに振り払われたが、突然の出来事に動揺したのか、目を泳がせながらも笑顔を取り繕う“主役”が映し出された。

 全国ネットで放送された瞬間をリアルタイムで目撃した視聴者は多く、SNS上には「触られた」などとやす子への“痴漢”行為を訴える投稿が続々。翌日にはネットニュースに取り上げられたことで、番組視聴者以外にも“騒動”が知れ渡ることに。

 SNS上では当該シーンを“切り抜ぬいた”動画が拡散され、そこに映り込んでいたのはやす子を触ったと疑われる、白いポロシャツを着た中年男性の笑顔。ネット上では、この“中年男性”を「特定しろ」「逮捕しろ」などと“犯人扱い”する動きも出ている。

 もしも男性が故意に身体に触ったとして、やす子が警察に被害を訴え出たとしたら不同意わいせつの罪に問われる可能性もある。現在のところ、彼女側から騒動へのアクションはないーー。

夜の路上で手にするには不自然な容器

 一方で、笑顔を向ける男性の“別の部分”にも疑惑が浮上している。やす子を触った右手とは反対側の左手に握られた、ガラス瓶かプラスチックのような筒状の容器だ。

 あらためて確認すると容器の蓋は閉まってはいるが、光の加減のためか“白っぽい液体”が入っているように見える。SNS上では、これを「ローション」や「哺乳瓶」と推測する向きもあるが、いずれかだとしても夜の路上で手にするには不自然にも思える代物だ。

SNSで拡散されている『24時間テレビ』で起きた胸タッチの瞬間と、男性が手にしていた“白い液体”が入った容器

 この中年男性の行為に「あくまでも私の推測ですが、当初はハイタッチを求めたのかもしれません」とは、番組を視聴した芸能リポーターの見解。

 同リポーターによれば、走ってくるやす子にハイタッチを試みるも警備員やスタッフに止められてしまい、それでも彼女の手に向けて右手を差し伸べたところ胸に当たってしまった、というもの。

「とはいえ、故意ではなかったとしても迷惑行為には違いなく、自己中心的で軽率だったことは否めません。また手にしていた不自然な容器ですが、これも当初はやす子さんに手渡そうとしていたとも考えられます」

万一にも有害な液体だったら

 ゴールを目前にしてラストスパートをかける彼女への“給水”とする、差し入れのつもりだった可能性も一考する。 

「しかしながら今回は大事に至りませんでしたが、この“中年男性”に限らず、万一にも沿道に不審人物が潜んでいて、やす子さんに向かって有害な液体をぶちまけていたら……。彼女だけでなく周囲のスタッフ、また沿道の一般人も巻き込みかねない大事件になる恐れもありました。

 過去にもチャリティーマラソンでは、ガードを掻い潜って“触られる”ことはありましたが、今は社会情勢や治安も異なっており、またSNSでランナーの動きも手に取るようにわかる時代。取り返しのつかない事態を招く前にタレントを路上で走らせること、いやチャリティーマラソンの継続も検討する時期なのかもしれませんね」

 複数報道によると、日本テレビは男性の行為を把握しつつも「警察と連携して警備体制を組んでいた」と、安全な番組作りに努めたことを主張しているようだ。

 それでも起きてしまった今回の騒動。“来年”のランナーに警備の不安を持たせたことは違いない。