兵庫県の斎藤元彦知事

 9月11日、内部告発によりパワハラや視察先での私的な”おねだり”など、数々の疑惑が浮上している兵庫県の斎藤元彦知事が定例会見に出席。その場で声を詰まらせて“ボロ泣き”する一幕が話題を集めている。

「斎藤知事は“自分自身に対して悔しい”と語りながらポロポロと落涙。これまで自身の正当性を毅然と主張していましたが、彼を応援していた自民党や日本維新の会サイドが本人に辞職要求したり、兵庫県県議会の全議員も辞職を求めたりと八方塞がり。斎藤知事自身は継続の意向を示していますが続行は厳しいでしょう」(全国紙政治部記者、以下同)

 この涙にネット上では、

《泣き落としなんて、野々村竜太郎を思い出した》

《同じ兵庫県だから野々村さんを想起させてしまう……》

 などと、かつて全国を震撼させた“号泣議員”こと、野々村竜太郎元兵庫県議会議員を思い出す声がという声が散見された。

「野々村さんは兵庫県の市役所職員を経て2011年に兵庫県議会議員選挙に当選し政界入り。しかし2014年に、1年間で195回の日帰り出張の交通費を計上するなど不明瞭な政務活動費が発覚。指摘を受けて釈明会見を開いたのですが、感情が高まったのか、その場で号泣してしまったんです」

野々村氏による有料の人生相談

 取り乱しながら「この世の中を! 変えたいぃ!」「誰に投票しても、おんなじやおんなじや思って」などと叫ぶ姿がワイドショーで連日報道され、一躍時の人に。

「その後、執行猶予付きの有罪判決を受けた野々村さんは実家で隠遁生活を送っていましたが、2023年以降からウェブ上で音声配信を行ったり、有料で人生相談を募ったりと表立った活動をスタートさせました」

週刊女性の取材に取り乱し、警察になだめられる野々村竜太郎元兵庫県議会議員(2020年4月)

 そんな野々村は斎藤知事のボロ泣き会見当日、自身のSNS上で、

《知事提出議案全てが否決され、専決処分だけでの県政運営は極めて困難 知事が職員の協力なしに予算編成は不可能 どうなる?》

 など、兵庫県政の課題を分析。翌12日にも、

絶対に頑張れと言ったり激励しない!

《僕が議員なら絶対に頑張れと言ったり激励しない! 辞職要求書を提出するか優しく即時辞職を促すと思います!》

 と、元議員として古巣のトップである斎藤知事をSNS上で堂々と批判した。

「最近の野々村さんは自身の知名度を活かしたビジネスに積極的。不正に受け取っていたとされる2000万円近い政務活動費は、発覚した2014年時点で利息をつけて全額返納していますし、事件から10年も経って禊も済んだと言えるでしょう。SNSでも自身の見解を冷静に述べていましたし、メディアで政治コメンテーターとして活躍できるのでは」

 斎藤知事の涙が、野々村の再始動のきっかけになる!?