日本時間9月18日、メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平が、48号のホームランを放った。この1本でメジャー通算219号に到達し、韓国出身の秋信守を抜いてアジア出身者最多本塁打を更新した。
「現時点で48本塁打&48盗塁と“50-50”まであとわずか。すでにMLB史上初となる“43-43”を達成してはいますが、50-50という金字塔は今後やすやすと破られる記録ではないと思われます。多くのファンが大谷選手の試合を、固唾を呑んで見守っていることでしょう」(スポーツ紙記者)
“大谷ハラスメント”
その期待と緊張に応えるかのように、メディアによる報道も“再過熱”している。
ドジャースと天文学的な金額の契約を結び、結婚を発表し、元通訳のトラブルが発覚するなど、今年の大谷は特に話題性に溢れていたためか、大谷を取り上げるテレビやネットニュースに対して“大谷ハラスメント”なる言葉もつくられた。
「同僚のムーキー・ベッツ選手も“もうショウヘイについてコメントしない”と辟易する様子を見せていましたね。ただ、大谷選手の新居に強引な取材をしたとされる日本テレビとフジテレビに、“出禁処分”が科されたという報道があった6月以降、徐々にメディアの過熱っぷりがトーンダウンした印象がありました。
50-50達成間近で、大谷選手の一挙手一投足が再び取り上げられるようになっていますが、これは無理もないことだと思いますよ」(スポーツライター、以下同)
そんななか、あるメディアの行き過ぎた報道が大きな問題となっている。発端は、MLBのヒューストン・アストロズに所属する菊池雄星投手による、9月17日のXでの投稿。菊池は大谷と同じ岩手県の花巻東高校の出身で、菊池のほうが3歳年上にあたる。
《失礼極まりない》
「菊池選手は『日刊スポーツ』に対する不満の声を漏らしていました。というのも、日刊スポーツの記者が菊池選手の元を訪れ、“菊池選手の特集を組みたい”と取材をお願いされたため対応したものの、それは『SHO-BLUE』という大谷選手にまつわる連載だったと後に判明したそうなんです。
立ち話だと申し訳ない、とわざわざ登板翌日に朝食を共にし、記者を球場まで車で送り、約2時間ほど会話したことも明かしていました。そのなかで、大谷選手に関する話は1分程度だったとも。同じMLBで活躍する菊池選手に対する非礼に、ファンから怒りの声が相次ぎました」
実際、ネット上では、
《恥を知りましょう》
《失礼極まりない!貴重な時間を割いて菊池選手が話してくれたのに…》
《好意で対応してくれたのにマジで終わってるね》
《メジャーリーガーの2時間を無駄にした》
などと、痛烈な批判が日刊スポーツに寄せられていた。
「大谷選手の活躍は確かに歴史的ではあるものの、菊池選手の最近の活躍も目覚ましいんです。今夏にトレードでアストロズにやってきてからというものの、圧倒的な投球で負けなし。現地メディアやファンからの絶大な信頼を得ています。だからこそ、“菊池選手の特集を見たかった”と残念がる声も多く見受けられました」
菊池の投稿は、次のような“思い”で締めくくられている。
《こうする事でレビューは稼げるかもしれませんが、信頼関係は稼ぐものではなく、積み上げていくものですね。
このような「手口」はもう慣れましたが、改めて、これからは自分自身を「知ってもらう」だけでなく、自分自身を「守る」ためにも、選手個人がメディアを持つ必要性を再認識しました。
※大谷選手と共に日の丸を纏ってプレーしたいというのは野球選手であればもちろんですし、大谷選手には全く非がないので、ご理解ください。》