9月20日、大リーグ史上初となるシーズン50本塁打、50盗塁の『50-50』を達成した大谷翔平(30)。9月25日の午前8時現在、その数字は『53-55』まで積み上がり、残り数試合でどこまで記録を伸ばすのかに注目が集まっている。
「打率はランキングの上位陣から離されてしまい、本塁打・打点・打率の三冠王は遠のいてしまっていますが、2年連続の本塁打王はほぼ手中に収めたといっていいですね」(スポーツライター、以下同)
「大谷翔平に国民栄誉賞を」
8月は“スランプ”といわれた大谷だが、終わってみれば、本塁打12本、打率2割3分5厘、20打点、15盗塁。
「打率と出塁率は低いといえますが、本塁打と打点は6月に次ぐ好成績。8月中旬にスランプの理由をメディアに聞かれ、“100%の自分の動きができていない”という旨の返答をしていましたが、それでこの成績ですから、どれだけ彼が高いレベルで、高い意識を持ってプレーしているかがわかります」
大谷の“プレー内容”や、その“理由”に厳しいツッコミを入れるのがアメリカのメディア。一方……。
「日本の、特にテレビは、うれしそうな声で“大谷選手がやりました!”、でなければ少しトーンを下げた声で“大谷選手が出場”みたいな形で始まり、冒頭でネタバレするような“結果”のみに注目するのが日本メディアの大部分かなと。あとは妻子ならぬ“妻犬”の話題ですか」
そんな、とにかくすごい大谷に関する、こんなネットニュースが報じられた。
《「大谷翔平に国民栄誉賞を」議論が自民総裁選で再浮上》
「アメリカではMVP論争が巻き起こっているが、日本では別の論争が再燃? と。“大谷選手に国民栄誉賞を”という声が再燃し、先日告示された自民党総裁選後、次の内閣で打診をする可能性も、というなんとも期待、悪く言えば“妄想”が多分な内容のものでしたが……」
《人気者の名声を与党がしゃぶるだけの賞》
賛否が巻き起こりがちなのがネットニュース。そして物事はたいてい賛同もあれば否定的な声も生まれるものだが、今回の反応は、否、否、否、そして否。
《人気者の名声を与党がしゃぶるだけの賞》
《名誉でもなんでもない》
《波風を立てたいメディアの希望》
《大谷人気を政治に利用するな》
《自民党にしかメリットないし》
賞そのものへの不信、表彰する内閣総理大臣や政権への不信、そして報じるメディアへの不信と、いわば不信の三冠王に。
「もともと本塁打の世界記録を達成した王貞治さんをたたえるために創設したのが国民栄誉賞の始まり。授与基準のひとつが“歴史を塗り替える、突き抜けたような功績”ともいわれ、世界で戦うアスリートが中心になるのも当然ですが、近年はアスリートへの賞の頻発と政治不信が合わさって、もはや“名誉”と思われなくなっていますね。
そもそも大谷選手は2021年に二刀流での活躍、メジャーMVPで受賞を打診されましたが、辞退。本人が一度断っているのに、“打診”や“論争”は迷惑すぎでしょう」
ネット上のコメントには、こんなものも。
《進次郎なら普通にやりそう》
小泉氏と大谷選手の活躍、求められているのがどちらかは明らか─。