「今年の『NHK紅白歌合戦』の目玉は、初登場が噂されている『B'z』と、旧ジャニーズの“復活”でしょうね」(スポーツ紙記者)
放送75回目となる節目の年で、NHKは例年にも増して力が入っているようだ。
B'z出場への“伏線”
「昨年は世帯視聴率(関東地区)が第1部、第2部共に過去最低でした。近年は低落傾向が続いていましたが、さらに2019年に死去した旧ジャニーズ事務所のジャニー喜多川氏の性加害問題も影響したといわれています」(テレビ誌ライター、以下同)
昨年の『紅白』は44年ぶりに、旧ジャニーズ事務所の所属タレントが1人も出場しないという事態に。
「2023年に旧ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏の性加害問題が世間を騒がせました。この騒動を重くみたNHKは、『紅白』に旧ジャニーズタレントを出場させないことを決定。ガッカリして“もう見ない”というファンも多かったようです」
視聴率回復のための切り札とされるのが、これまで『紅白』に出たことのない大物アーティストの起用だ。
「9月30日からスタートした連続テレビ小説『おむすび』で主題歌を担当しているのがB'zなんです。関係者の間では、“デビュー36周年にして、ついに『紅白』初出場か?”と噂されています。これまでにも、朝ドラ主題歌を歌ったアーティストが『紅白』に出場するケースがよくありましたからね。ファンの間では期待が高まっています」
B'zは1988年にデビューして以来、ヒット曲を連発してきたが、意外にも『紅白』への出場はない。
「『オリコン週間シングルランキング』で1990年から昨年まで50作連続1位という記録を継続中。当然、NHKは以前からオファーしていたのですが『紅白』出演は叶いませんでした。しかし、昨年7月に『クローズアップ現代』がB'zを取り上げ、今年は松本孝弘さんが音楽番組『SONGS』に出演。長年彼らを口説いてきたことで、NHKとの関係が深まってきているのでしょう」(音楽ライター)
B'zが出場することになれば、夢の『おむすび』コラボが実現するかもしれない。
「『おむすび』の主演は橋本環奈さん。彼女は2022年、2023年と連続で『紅白』の司会を務めています。明るいキャラとスムーズな進行ぶりが評価されていて、今年も司会に指名されるんじゃないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
“旧ジャニ”と“辞めジャニ”の共演
そして、何よりも最大の目玉とされるのが、旧ジャニーズタレントの復活だ。
「NHKは、旧ジャニーズ事務所である『STARTO ENTERTAINMENT』の所属タレントの出演に2つの条件を示していたといわれています。まずはジャニー喜多川氏による性被害者への補償。今年9月には、『ジャニーズ性加害問題当事者の会』が“会として求めてきた大部分は達成できた”として解散。この点はクリアできたといっていいでしょう」(前出・スポーツ紙記者、以下同)
2つ目に、同族経営からの脱却が求められた。
「故メリー喜多川氏の娘で、ジャニー氏の姪にあたる藤島ジュリー景子氏が、今年8月に関連会社の会長職を退任するなど取り組みが進んでいます。条件が整ったうえに、番組の現場スタッフからの“早く旧ジャニーズタレントを使いたい”という要望も強かったといいます。NHKとしては、出演について十分に視聴者の理解を得られると判断したのではないでしょうか」
今年3月の時点では、STARTO社所属のタレント起用に慎重な姿勢を示していたNHKだが、今年9月の定例会見で稲葉延雄会長は、これまでとは異なる表現に踏み込んだ。
「“総括的に判断していい時期を迎えつつある”と言及し、“さらに確認したうえで新規起用を検討していきたい”とも発言しました。“復活への地ならし”と受け止められています」
以前は5つから7つのグループが出場する“ジャニーズ枠”があるとされていたが、復活するならば、どのグループが選ばれるのだろうか。
「有力視されているのは『Snow Man』です。デビューした2020年に初出場が決まっていましたが、メンバーが新型コロナに感染して出場を辞退。その後、2021年、2022年と連続出場していて、今年で3回目の出場となるかもしれません。現在は調整中と見られ、さらにもう1グループも出場する可能性があるようです」
そして、“旧ジャニ”と“辞めジャニ”の共演も実現するようだ。
「『Number_i』の出場が当確だと一部で報じられました。Number_iは、King & Princeを脱退した平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、岸優太さんで結成したグループ。どんな形で顔合わせすることになるのかが注目されます」
“紅白離れ”になんとか歯止めをかけたいところだが、NHKと“旧ジャニ”のわだかまりの行方は……。