「細かく覚えているわけじゃないけど、テレビで聞いてから、もう数十年、いまだに守り続けてます」(50代・女性)
それはピーコさんが遺した教え─。ファッション評論家のピーコさんが9月3日に亡くなっていたことが明らかになった。死因は敗血症による多臓器不全。79歳だった。
代名詞の“ファッションチェック”
「ピーコさんはアパレル会社に勤務した後、ファッション評論家に。双子の弟・おすぎさんと『おすぎとピーコ』として『笑っていいとも!』など数々のバラエティー番組で活躍しましたが、本業のファッション評論家としてもっとも人気を集めたのは“ファッションチェック”でしょう」(芸能プロ関係者)
'80年代に始まった辛口のファッションチェック。'90年代は『3時にあいましょう』、『スーパーワイド』(共にTBS系)、その後、人気のため引き抜きのような形で局が変わり『ビッグトゥディ』、『2時のホント』(共にフジテレビ系)。'00年代に入り『ジャスト』(TBS系)、『2時ドキッ!』(関西テレビ)。レギュラー企画としては'05年の『F2スマイル』(フジテレビ系)が最後だが、その後もたびたび復活。数十年にわたって、辛口で、しかしそれ以上の愛をもってファッションをチェックしてきた。
「“ピーコさんがそう言ってた”というファッションに関する教えを今でも実践しているという女性は、少なくないと思います。番組ではよく“◯◯なんだから、こういう××は着ちゃダメよ”と話すことも多かったので」(スタイリスト)
美容の金言も
ピーコさんがよく指南していたのは“年齢”に見合ったものを着るべきということ。
「自分が覚えてるのは、“10代、20代の娘の服は、たとえサイズが合っても着ちゃダメ”ということ。私は子どものときにそれを聞いたけど、30代になったとき思い出して、若い服は着ない」(40代・女性)
「“中年になったらダメージジーンズなんかはいちゃダメ”の理由が“本体にダメージきてるんだから”というもので、笑えたうえにそのとおりだと」(40代・女性)
「“アラフォーのミニスカートは膝が汚いからやめなさい”と昔に聞いて、今ははかないし、はいている人を見ると、うわぁって思う」(30代・女性)
「いい年になったら、どんなに細くてもきれいでも、イブニング以外で膝や二の腕を出さないのがエチケット」(40代・女性)
年齢×服装以外にも、
「“美容のために大股で歩いている”のを聞いてから、今でもできるだけ大股歩き」(50代・女性)
「ピーコさんの、脚が太くならないために、心臓から遠いところから近いところに向かって、外側から内側に円を描くように身体を洗うという習慣はもう20年くらい続けてます」(40代・女性)
その教えはきっと、いつまでも美しくありたいと願う女性の心に生き続けるだろう。