《渋谷は、ハロウィーンをお休みします》
JR渋谷駅のハチ公前広場にでかでかと掲げられた看板とは裏腹に、10月31日、渋谷には多くの人が集まっていた。
渋谷ハロウィンには普段の3倍以上の人
「夜8時を過ぎると、渋谷には普段の3倍以上の人が集まっていたと思います。どこへ行くにも人混みで身動きが取れなくて、かなりの人数のDJポリスが《右側通行にご協力おねがいします》《立ち止まらず進んでください》と呼びかけるなど、厳戒態勢のもとで交通規制をしていました」(渋谷を訪れた女性、以下同)
ハロウィーンの醍醐味といえば仮装だが、渋ハロで仮装をしている人たちには“ある特徴”があったという。
「仮装をしていない人が5割、カチューシャやちょっとしたコスチュームだけのライトな仮装をしている人が2割、しっかり仮装をしている人が3割といった感じでした。ライトな仮装は日本人が多くて、“ガチ仮装”は外国の方ばかりで。現在2作目が上映中の映画『ジョーカー』の仮装や、人気アニメの『呪術廻戦』や『進撃の巨人』や『ドラゴンボール』といった、日本の漫画に登場するキャラクターの仮装が多かった印象です」
数年前、渋谷区は《ハロウィーンは日本の文化》と宣伝していた時期があった。規制が厳しくなった今になっても、日本のハロウィーンは観光イベントと捉えている外国人は多いのだろう。
平日かつ、規制がかかっていたにもかかわらず、多くの人が押し寄せた今年の渋ハロ。お祭りムードだったからなのか、迷惑行為も相次いでいた。
顔も髪もコスチュームもベタベタ
神奈川県から友人と来たという、メイド服のコスプレをした女性はこう語る。
「路上での飲酒は禁止されているはずなのに、隠し持って飲んでいる人が結構いて。その中のひとりが、お酒を一回口に含んで、それを私たちに吹きかけてきたんです。顔も髪もコスチュームもべたべたになっちゃって……。せっかく準備をしてきたのに最悪です」
また、都内に住むというバニーガールのコスプレをした女性は痴漢被害に遭ったという。
「午後10時ごろ、神宮前6丁目交差点あたりで人だかりができていて、すごく盛り上がっていたんです。聞くと、OZworldという有名なラッパーが来ていたみたいで。私は詳しくなかったんですけど、興味半分でその輪に加わってみると、すごい人混みで……。突然、胸やお尻を触られたり、後ろから抱きつかれたり、文字通りもみくちゃにされました。どさくさに紛れてこんなことするなんて、ほんと最悪すぎます」
お祭りだからといって最低限のマナーすら守れない人が相次ぐようでは、渋ハロは完全に禁止されてしまうかもしれない。