《史上最も醜い課金勝負が終わった》
10月25日から31日まで、アイドルグループ『STU48』の研究生による正規メンバーへの“昇格”イベントが行われていた。
配信番組で実施されたイベントは“課金レース”。研究生のメンバーに向けてファンがアプリで課金をして、その合計金額が上位2名をSTU48の正規メンバーに昇格させるというもの。
辞退者も発生
この内容が告知された直後から、SNSは大荒れとなった。
《課金で昇格決めてるのドン引き》
《課金により、1000人のオタクが離れたハズ。かえって運営は損したのでは》
研究生の中には、課金レースの参加を辞退した者もおり、
《僅か5人からなる3期研究生から、2名だけを昇格する意味はある?》
といった意見も出た。
STU48は、2017年にAKB48の姉妹グループとして結成。2018年にデビュー。広島、岡山、山口、愛媛、香川、徳島、兵庫という瀬戸内7県の主要な港を巡回する船を劇場として、船上のステージで歌と踊りを披露するという画期的なコンセプトだった。
当初は指原莉乃が劇場支配人を務め、当時AKB48の人気メンバーだった岡田奈々がメンバーを兼任。
だが、2021年のコロナ禍で船の劇場が廃止に。現地に常駐ステージがない唯一の48グループとなっていた。
“金儲け”システムに疑問の声
「船の劇場は、国土交通省と連携もしていたんです。莫大な金がかかっていましたよ。ただ、コロナの影響で船の維持ができなくなってしまいました。船自体も、いい話ばかりではありません。乗降する港が各地の中心街から遠いと不評だったり、メンバーの中には船酔いする人もいたようです」(イベント会社関係者)
アイドル業界は、人気の移り変わりが早い。次から次へと新しいグループが誕生して活躍している。一世を風靡して今も高い知名度のある48グループとはいえ、その人気を維持するのは容易ではない。
STU48を応援するファンは、アプリ課金というファン心理を利用した“金儲け”のようなシステムに疑問があるようだ。
《結局は文句言っててもあなたたち課金してくれるんでしょと言われている気しかしません》
《研究生にも正規メンバーにも失礼です。メンバーに対するリスペクトはないのですか?》
《課金を促す目的で急きょ決めた行き当たりばったりな運営にファンも信用を失ったに違いない》
11月1日、1位と2位になった研究生が公式サイトで発表されて、課金イベントは幕を閉じた。生き残りをかけたアイドルグループが導入した新制度は、荒波の船出となったか。