11月8日、スキマバイトサービス『タイミー』は《タイミーの闇バイト対策についてお知らせ》を公式Xで投稿。
各社に闇バイト対策について聞いた
「11月7日、『タイミー』上で“深夜に猫を探すだけの高収入バイト”の募集があるとSNSで拡散されました。これが、いわゆる“闇バイト”にあたるのではないかと憶測が広まったのです。
このアルバイトの業務内容は、深夜1時30分から4時30分までの3時間、都内の指定された道を歩き、猫がいたところを地図上で印をつけるというものでしたが、“情報漏洩のため、携帯電話や荷物を預かる”という条件があったのです。
このアルバイトに対し、“強盗する家探しなのではないか”という声が続出。こうした指摘に対する、アンサーという形で『タイミー』側がXを更新したのです」(ウェブメディア編集記者)
『タイミー』は、
《タイミーでは、求人を掲載する事業者のチェックと、求人内容のチェックを中心に闇バイト対策を徹底しています。求人内容は、勤務日までに全件チェックする体制を構築しており、怪しい求人は掲載を止める措置を講じています》
としたうえで、アプリ内の“通報ボタン”を紹介し、ワーカーへの注意喚起を行った。しかし、この投稿を受け、ネット上では、
《「求人を掲載する事業者のチェック」はこれまでも行っていたのでしょうか?行っていなかったから、闇バイトが紛れ込んでいたのですか?》
《チェックがザルすぎ。対応遅すぎ。こんなアプリ安心して使えないだろ…》
《例の猫探しの求人は仕事の際に携帯を預かると明記してました。その時点でおかしいと思わなかったんですか?》
など、批判の声が上がっている。ほかの大手アルバイト求人サイトでは、どのような闇バイト対策を行なっているのだろうか。
『タウンワーク』を運営する株式会社リクルートの広報担当者に話を聞くと、
「審査部門によるチェック体制を設け、求人掲載時に審査を行っています。法令で定められている項目はもちろんのこと、弊社が定めている規約が守られているかの確認もしています。審査については日々の情報収集に努め、点検を強化する等、適宜アップデートを行っています。
タウンワークでは問い合わせ対応窓口を設けており、怪しいと思われる求人や怪しいと思われる対応については、ご連絡いただくようにしています」
『バイトル』を運営するディップ株式会社は、AIを活用しているという。
「通常の掲載の流れとして、掲載前の企業審査、闇バイトに限らず、当社の掲載規程に則(のっと)った掲載時の掲載内容確認を行っています。そのうえで、万が一顕在化されないようなケースにも対応するため、『バイトル』などのサイト上でユーザーから申告を受ける闇バイト相談窓口を設置し、今年1月より『闇バイトチェックAI』の運用も開始しています。
ユーザーの皆さんの不安解消・未然防止につながればと考え、ユーザー向けサービス『dip AI』においても対話を生成AIが行い、対応するようにしています」(ディップ株式会社広報担当者)
登記等で雇用元が実在していることを確認
『マイナビバイト』を運営する株式会社マイナビは「マイナビバイトに闇バイト求人の掲載はない」としたうえで、こう話す。
「闇バイトに誘致をしようとする人や企業はあらゆる手段ですり抜けていくことも想定されます。そのような場合においても、早期発見し対応できるよう、求職者の方への注意喚起を行い、利用者のみなさまに安心して安全にご利用をいただける環境を提供していきます」
求人掲載はどのような体制で行われているのか。
「マイナビバイトでは基本的に求人原稿を弊社が作成し、掲載前に掲載可否審査および原稿審査をしています。
掲載可否審査に関しては、部門を設け、1・反社会的勢力でないかの確認2・登記等で雇用元が実在していることを確認3・独自の掲載基準を設けて掲載可否を審査(特定募集情報等提供事業者として届出を行い、優良募集情報等提供事業者として認定を受けています)の確認を行っています」(株式会社マイナビ広報担当者)
安心安全にアルバイトができるよう、各求人サイトには今後も対策を講じて続けてほしい。