11月8日に公開された綾瀬はるか主演の映画『ルート29』の興行収入が苦戦している。
「公開3日間の動員数は1万5999人、興行収入は2191万420円でした。ミニシアター系の作品を多く手掛けるリトルモアが制作。小規模シアター中心の公開ですが、綾瀬さん主演ということもあり172館で公開されているにも関わらず、寂しい結果となっています」(映画ライター)
「観るべきは綾瀬はるかのアップのみ」
10月28日に行われた『第37回東京国際映画祭』のオープニングイベントに、同作でメガホンを取った森井勇佑監督、共演した大沢一菜とともに登場。谷間が強調された黒いロングドレス姿が話題になったばかり。
「映画祭でのセクシーな衣装とは逆に、劇中では化粧っけのないメガネ姿に清掃員の制服であるピンクのつなぎ姿で終始演じています。映画のタイトルにもなっている兵庫県姫路から鳥取県鳥取市までの国道29号線を旅するロードムービーですが、淡々と物語が進行する“行間を読む”系の作品なので、好き嫌いが分かれる内容というのも苦戦している理由でしょう」(同・映画ライター)
映画サイト『ムービーウォーカー プレス』の評価は5点満点中平均2.6点。レビューも酷評の嵐になっている。
《観るべきは綾瀬はるかのアップのみ》
《上映後の舞台挨拶のためにひたすら耐えた120分だった。(中略)もっと良い映画に出て欲しい》
《何を観せられたんだろう?という不毛な約2時間だった…》
これまで超大作や話題作への出演が続いていた綾瀬だけに、ファンの多くはミニシアター系の作品を見慣れていないようで、観客に解釈を委ねる作風に戸惑う声が多く上がる結果に。
一方で、映画ライターや映画ファンからは「綾瀬はるかの新境地」と絶賛の声が相次いでいる。
ウェブメディア『GLOWオンライン』のインタビューで綾瀬は、
《『ルート29』のお話をいただくまで、映画やドラマの撮影を1年弱ほどお休みしていたんです。それまでずっと走り続けていて作品がひと段落したら休憩したいという思いがありました。そのお休みの間、「次の作品は、縁を感じるものや運命を感じるものをやりたい」とずっと思っていて。そうして、この作品と出会いました》
と、オファーを受けた理由を明かしている。
《今まで培ってきたこと、全部の経験を、一回手放そうと思いながら、撮影に臨んでいました。(中略)今のタイミングで、新しい自分、新しい表現に出会える役をやれて本当によかったです》
本人にとっても、役者として成長できた作品だったようだ。
「来年40歳を迎えることもあり、演じる役の幅を広げたいという意思が感じられましたね。『ルート29』の森井勇佑監督は長編デビュー作『こちらあみ子』が『第32回日本映画プロフェッショナル大賞』で1位に輝くなど、期待されている人物です。
綾瀬さんの魅力でもあるアクションシーンや豊かな表情などが封印されていたのでガッカリするファンがいるのも当然だと思いますが、俳優としてはプラスになったのではないでしょうか」(制作会社関係者)
40代に突入する2025年以降は、これまで以上にいろんな顔を見せてくれそうだ。